人気YouTuberが登場する吹き替え版が面白い!「マインクラフト教育」第一人者のタツナミシュウイチさんが『マインクラフト/ザ・ムービー』の見どころを紹介します!

人気ゲーム「マインクラフト」を原作とする実写映画『マインクラフト/ザ・ムービー』が公開!マインクラフト教育の第一人者「マイクラおじさん」こと、タツナミシュウイチさんに、映画の見どころやマイクラの楽しみ方や魅力について教えてもらいました。

『マインクラフト/ザ・ムービー』をマインクラフター・タツナミシュウイチさんが観た!

4月25日(金)に全国公開された『マインクラフト/ザ・ムービー』。 “マインクラフト”の世界が完全再現され、没入感がハンパないと言われ公開前から話題となっていました。マインクラフトは誰もが自分の世界を作り出せる自由な世界。本作はどんな世界観のどんなストーリーが展開されるのでしょうか。

『マインクラフト/ザ・ムービー』の見どころは?

タツナミさん:いつもみんなが遊んでいるマイクラの世界が限りなくリアルに目の前に大きなスクリーンから現れるので、見ていてすごくワクワクすると思います! マイクラの世界の中に何を作るかはその人の自由なんですよ。映画『マインクラフト/ザ・ムービー』はジャレッド・ヘス監督の描くマイクラの世界、まさにジャレッド・ヘスMODが組み込まれた世界を見ているようで、すごくマイクラ愛を感じることができました。

『マインクラフト/ザ・ムービー』

マイクラをやっているからこそ、スティーブ(ジャック・ブラック)に「それじゃあ甘いよ!」とツッコミたくなるような要素も残してくれていると思います。自分だったらどのように攻略するかと考えたり、マインクラフターとして共感できる部分や発見もあったりして楽しめました。

素材を揃えて「ガン!」ってやったら物ができるっていうのを初めて見たんですけど、「そうやって作るのか!」と実写ならではのシーンがあります。本当にマイクラの世界を丁寧に描いているんですよ。映画を観ながら、「監督が作ったワールドに遊びに行きたい!」と思ってしまいました。

息子は試写を観た後に「あと99回みたい!」と言っていました(笑)。また、あるシーンでは思わず妻と顔を見合わせながら、それぞれで楽しく観ましたね。

『マインクラフト/ザ・ムービー』

声優を務めるキャスト陣も話題ですね

映画で吹き替えを務めるのは、人気YouTuberの第一人者で「マインクラフト」12年来のプレイヤーであるHIKAKINさん。また、マインクラフトのゲーム実況で子どもや大人からも大人気のドズル社、日常組、さらに狩野英孝さんも登場し、それだけでもマイクラ好きにはたまらないキャスト陣ですよね。

タツナミさん:そうなんです。いつも実況をしているみなさんが、すごく楽しんでいる様子が伝わってきてワクワクしてきます。そして私がおすすめしたい1番の見どころは、ヘンリー(セバスチャン・ハンセン)の成長です。自分が持ってる好奇心や探求心を120%発揮していいんだ! ということを、マイクラワールドに一緒に迷い込んだ周りの大人が認めてくれたことで、心が成長して自己肯定感も高まったんですね。

あのワールドで大人たちとリアルなマルチプレイをやったからこそ、生涯の仲間に出会えたと思います。こういう世界がマインクラフトというプラットフォームの上にはあるということを、映画を通してたくさんの人に知ってほしいです。劇場版のラストシーンに登場する、とあるマイクラに欠かせない重要人物にもぜひ、注目してください!

依然、世界で大人気の「マインクラフト」。誰でも楽しめる最初のポイントとは?

「マインクラフト」(マイクラ)は世界のすべてがサイコロ型のブロックで作られていて、冒険・採掘・牧畜・建設など、プレイヤーが3D空間上でブロックを自由に組み立てて、自分の世界観を楽しむことができるゲームです。

マイクラの魅力を教えてください

マインクラフト教育の第一人者「マイクラおじさん」こと、タツナミシュウイチさん
マインクラフト教育の第一人者「マイクラおじさん」こと、タツナミシュウイチさん

タツナミさん:マイクラの魅力は自由であることです。性別、国籍、思想に関わらず、何ものにも縛られない自由な世界がそこにはあります。からだの自由もあり心の自由もあって、そこで何をするもその人次第であるというところですよね。だから、私にとってはもう理想郷ですね。

ただし、その代わり責任も伴います。自分が作るものに対して、また生きるための責任があります。サバイバルモードでは食料が無いと自分のキャラクターが餓死してしまったりトラブルが起こったりしてしまうからです。なので現実の世界よりも考え方によっては厳しい世界なのかもしれませんが、現実世界のしがらみがない自由な世界が魅力だと思っています。誰でも受け入れてくれる世界というのが、3億人以上の人たちに親しまれているワールドが存在する理由のひとつだと感じています。

タツナミさんは「プロマインクラフター」という職業なのですね

プロマインクラフターという職業があったわけでもないです。私と私のファンの方々との間で生まれた言葉なのですが、結果的にマインクラフトを活用して仕事をするようになりました。

2018 年の1月にマインクラフトオフィシャルのマーケットプレスというところで自分の作品を世界中に販売する仕事を始めました。現在は大学で教育の研究をしていて、子どもたちにより良いデジタルの学びを提供できないかということを考えていて、その一つのツールとして マイクラを使っています。大学でマイクラを使って授業をしたり、小学校に行ったりすることもあります。

マイクラは何歳から遊べるの?

未就学児、3歳くらいから遊べると思います。私の息子は3歳のときに初めてパソコン版のマイクラに触れたのですが、当時は一緒に釣りをして遊んでいました。私の膝の上に息子を座らせて、浮きが動いたときにタイミングよくマウスのボタンをクリックすると魚が釣れるんですよ。私が仕事をしているときに見に来て興味を持って、はじめはキーボードを押したりマウスを押すぐらいでしたが、「自分でもやりたい!」となったのが5歳くらいのときですね。現在は長男が8歳、次男が5歳なのですが二人ともパソコンでマイクラをやっています。

次男は、はじめはNintendo Switchでやっていました。「パソコンでやりたい」と言うようになったので、長男の机の横にパソコンを設置したら二人で建築をしたりして楽しんでいます。パソコンはハードルが高いと思われる方が多いですが、未就学児でも環境さえ整えてあげればキーボードやマウスの操作は体験しながら1つずつ覚えていきます。2、3年もやれば自分でパソコンを立ち上げて遊び始めるのではないでしょうか。

パソコンとSwitchそれぞれの特徴とおすすめポイント

Switch版は手軽にできるというのがポイントですよね、持ち運んでどこでもマイクラが楽しめる。ただし、その手軽さと引き換えにできることが若干限られます。例えば、私が作ったJAXAの宇宙教育センターで公開されている企画の月面ワールド「LUNARCRAFT」はフリーダウンロードできるのですが、Switchではこうした配布ワールドをインポートする(読み込む)ことができません。

パソコン版はキーボードとマウスを使うことで操作性が高まるのと、キーボードの文字の配列などガジェットとして慣れることができるので、教育の視点から言うとおすすめです。そして1番おすすめなのはデスクトップです。ノートパソコンのキーボードの上に飲み物などをこぼしてしまったら大変なことになりますが、キーボード単体ならまだ安心ですから(笑)。

親が知らなくてもOK! 親子で楽しむマイクラ

親御さんは難しく考えすぎず、子どもの頃に遊んでいたファミコンのゲームの感覚でマイクラにまず入ってもらって、その世界があるっていうことを知ってもらうのがすごくいいと思います。マイクラの世界で何をやるのもあなた次第ですよ。自由ですよ。というところで、子どもと一緒に釣りをする、お花を植える、動物にエサをあげるなど、好奇心の赴くままに動けばいいのです。

マイクラのことを知らないから一緒に遊べない。ではなくて、よく知っている子どもに教えてもらえばいいんですよ。そうすると子どもたちは、パパやママが知らないことを知ってるんだ! と自己肯定感が高まるし、親子のコミュニケーションツールにもなります。マイクラというワールドを使って、子どもたちの好奇心を刺激して子どもたちに先生になってもらって、大人がそれを受け入れて、たまに大人が知っている知識を子どもたちにフィードバックしてあげる。そして、マイクラの世界で出合った動物を動物園に実際に見に行くなど、リアルな世界でも追体験することで子どもたちの見識を深めてあげるのもいいですよね。

マイクラを通して学べること、育まれる力とは

マイクラを学びにつなげるポイント

『マインクラフト・ザ・ムービー』のオブジェにテンションの上がるタツナミさん
『マインクラフト・ザ・ムービー』のオブジェにテンションアップ!

タツナミさん:マイクラのワールドの中で、その子が楽しいと思えるものを側にいる大人が見つけられるかどうかがポイントになると思います。もし運よく見つけることができたら、それを深められるようにうまく導いてあげたり、環境を整えてあげたりすることがすごく大事です。

例えば、マイクラでは元素ブロックを使って理科の実験みたいなことができたり、レッドストーンを使ってコンピューターや計算機が作れたり、いろいろなことができます。その中で子どもが興味を持ったことがあれば、それにつながるような図鑑などの参考図書をそっと置いてあげると、もっと知りたいという気持ちが学びにつながります。例えばマインクラフトでレッドストーン回路というものを熟知していれば、小学生が高校の情報1の教科書を読み解けるようになるんですよ。

親御さんはマイクラを一緒にプレイしなくてもいいので、子どもがマイクラの中で何に興味を持っているのだろうと知ることが大切です。

マイクラの世界はリアルの世界でできないことを具現化することができるデジタル空間です。マイクラで体験したことをリアルの世界にフィードバックするのも大事ですし、逆にリアルの世界でできることをマイクラの世界でもできるというのを知ることも大切です。子どもは、面白そう!という好奇心をベースにして柔軟な発想でどんどん探求をしてリアルとデジタルを回していくことができると思います。

マイクラで探究心を育む

マイクラで育まれる力というのは、ズバリ好奇心と探究心だと思います。自分の好きなことを突き詰められるというところで、知的欲求を満たせる。そして、マイクラの世界の中で経験したことは自分でできる! という自己肯定感にもつながる。その自信がリアルな世界でも活用できると思っていて、子どもたちにとって心の成長の場所になります。

映画『マインクラフト/ザ・ムービー』


ストーリー

2009年に誕生し、2011年に正式発売されて以来、瞬く間に世界を席巻。大人から子どもまで絶大なる人気を誇る、世界一売れているゲームとして有名な“マインクラフト”(通称:マイクラ)の映画化。少年時代からずっと“子ども立ち入り禁止”のとある採掘場で採掘することを夢見ていた主人公のスティーブ。大人になり、憧れの採掘場で掘って掘って掘りまくった先で発見したのは、青く光る謎のポータルだった。劇中に登場するポータルには実際のゲーム上にも存在するテレポート機能が備わっており、ポータルに触れたことで異世界へテレポートされてしまう!目の前に広がっていたのは、自分が考えたモノをなんでも創造することができる不思議な世界、“オーバーワールド”だった。

原題:A MINECRAFT MOVIE
キャスト:ジェイソン・モモア(『アクアマン』シリーズ、『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』)
ジャック・ブラック(『ジュマンジ』シリーズ、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』
エマ・マイヤーズ(『ウェンズデー』)、ダニエル・ブルックス(『カラーパープル』)
ジェニファー・クーリッジ(『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾート』『プロミシング・ヤング・ウー
マン』)、セバスチャン・ハンセン(『黒い司法 0%からの奇跡』)
監督:ジャレッド・ヘス(『ナポレオン・ダイナマイト』、『ナチョ・リブレ 覆面の神様』)
配給:ワーナー・ブラザース映画

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取材・文/やまさきけいこ

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