調査期間:2026年3月12日~3月22日 回答者数:小学4年生以上の子どもがいる保護者344人
目次
困難に直面しがちな「小4の壁」問題
「小4の壁」という言葉をご存じでしょうか。10歳前後の子どもと保護者は、思春期の始まりによる心理的変化、学習内容の高度化、放課後の居場所減少など、あらゆる要因で困難に直面しがちとされています。
今回小学4年生以上の子どもがいる保護者に「小4の壁」を感じたことがあるかと尋ねたところ、全体の約7割が「小4の壁を感じた」と回答。うち半数近くが「宿題など勉強面でのつまずきを感じる」と答えています。
では実際に、どのような困りごとが多いのでしょうか。具体的な声をもとに見ていきましょう。
学習面でつまずいた子どもは全体の4割

学習面において、どのような困りごとがあったかを尋ねたところ、勉強が難しくなった・ついていけなくなったなど「学習面でつまずきがあった」と答えた人は129人。全体の4割程度にのぼります。次いで「宿題の量が増えた」(80人)「教科・授業時数が増えた」(66人)となりました。
「普段のテストは問題なかったが、今までの理解度を確かめるようなテストでは壊滅的だった」「入塾テストで下の学年の問題が解けなかった」といったような、知識の定着不足がみられたというような声もありました。
「先生との面談で、自宅学習で復習を十分に行っている前提で授業を進めていると言われた」といった意見が挙がるなど、授業をただ聞いているだけでは定着しない、宿題をただこなしているだけでは身に付かない、そんな厳しい現実に直面している様子もうかがえます。
また、塾に行く子どもが増えてくる時期だからこそのこんな悩みも。
「授業を理解していないわけではないものの、主要4教科の通知表の成績が思ったほど伸びなかったとき、塾に通っている子ががんばり始めたのか、それとも内容が難しくなったのかと、壁を感じました」(女性/神奈川)
「習い事と宿題の両立の時間配分の難しさを感じます」(男性/新潟)
「塾に行く時間が増え、格段に忙しくなった」(女性/神奈川)
塾に通っている子どもたちと比べてしまったり、一方で宿題をする時間の確保など、塾との両立に悩まされたり。家庭ごとの状況もさまざまで、一筋縄ではいかないのが「小4の壁」のようです。
理解にムラがある、漢字が書けない…教科ごとのお悩み

学習面でつまずきを感じている保護者に、特にどの教科が一番困ったかと尋ねたところ「算数」(110人)が圧倒的トップ。次いで「国語」(32人)。さらに授業が本格化してくる「英語」(7人)などが続きます。「その他」と答えた人の中には「全部」と回答している人も。
あらゆる教科でつまずきがちな小学4年生。具体的にはどのような場面でつまずきを感じたのでしょうか。寄せられた自由回答から「具体的に困った内容」を教科別にご紹介します。

算数
「文章題や図形の問題。根気強く文章を読んで考えることができないと正解を導けない問題が増え、理解にムラのある状態になってしまった」(女性/神奈川)
「小数の意味がわからない。1より小さい数の概念の理解が難しかったようです」(女性/山梨)
「小数や分数の足し算、引き算が始まり、通分が苦手で説明に手こずった」(女性/大分)
「問題文の理解力が足りないことがあり、誤答が増えた。見直しが不十分で単純な問題を間違えるようになった」(女性/新潟)
小学3年生までは基礎的な計算が中心でしたが、小学4年生になると小数や分数、図形、文章題など一気に内容が複雑に。読解力や空間認識力も求められるようになり、「急に難しくなった」と感じる保護者が多く見られました。
また保護者側の困難としてこんな意見も。
「私自身が教科書を見ても理解できないため、聞かれても教える力がない」(女性/山口)
「小数点の理解が難しく、教える方も難しいと感じます」(男性/佐賀)
聞かれても親が答えられない、そんな問題が増えてくるのも小学4年生ごろから。特に、自身も子どものころ算数を苦手としていたという方は、そういった面でも困難を感じているのかもしれませんね。思わず「どう教えればいいの?」と戸惑ってしまう場面も増えてきそうです。
国語
「画数が増えた漢字が覚えられなくなった」(女性/東京)
「漢字の書き取りが嫌いで、宿題をやらなかったせいで、テストが散々な結果に」(女性/岐阜)
「漢字に興味がなく覚えるのが苦手でテストの前に頑張って覚える感じでした」(女性/滋賀)
国語でのつまずきは圧倒的に「漢字」が多い印象です。新学習指導要領によれば、小学4年生は6年間の中でもっとも多い202字を習います。小学3年生に比べて画数も増え、47都道府県の県名に使われるような、日常ではあまりなじみのない漢字も登場します。
そのため、なかなか覚えきれずにつまずきを感じてしまう子どもも多いようです。日々の積み重ねが求められるからこそ、苦手意識につながりやすい教科といえそうです。
さらに「インフルエンザで休んでしまって、全く理解できないまま先に進んでしまった」「やっているときは覚えていても、次の単元に進むと忘れてしまう」など、教科に関わらず思わず共感してしまいそうな内容もありました。
「学習面でのつまずき」どう対策した?

こうした「勉強の壁」に対して、各家庭ではどのように対策しているのでしょうか。もっとも多かったのが「親が教え始めた」(85人)、次に「学習塾などに通い始めた」(52人)、「通信教育を始めた」(26人)、「動画・学習用アプリを活用した」(19人)と並びます。
親が教えているという家庭が多く、具体例もいくつか寄せられています。
「親がヒントを与えながら宿題を解いています」(女性/宮城)
「ドリルやWEBドリルを活用し、親が授業のように教えることで学習に取り組みました」(女性/愛知)
「数直線上の分数を答える問題が分かりにくく、私自身も答えを見ながら教えました。その後は、理解できたようで、同じような問題も解けるようになり、ホッとしました」(女性/福島)
このほかにも「兄が勉強を見てくれている」「私の代わりに夫が教えてくれている」といった家族皆で支え合うご家庭や、「テスト90点以上で臨時のお小遣いを渡すことにしたら気合を入れてくれた」といったユニークな意見まで。試行錯誤しながら取り組んでいる様子がわかりますね。
「小4の壁」の悩み。子どもとの向き合い方とは

親や学校、塾のサポートに加え、子ども自身の学習への向き合い方など、さまざまな側面から乗り越えていきたい小4の学習の壁。とはいえ、「小4の壁」ならではの悩みもあるといいます。
「勉強でわからないところを教えても、態度が悪く素直に聞いてくれないようになってきた。本当は対面でしっかり教えたいが、親の仕事の都合や、子どもの習い事など、時間がとれないことが多かった」(女性/愛知)
「親には『宿題は終わった』と言っていたのに、先生との面談で、宿題をしてきていない日もあると聞いてビックリしました。小4になって悪知恵が働くようになったと感じます」(女性/大阪)
「勉強面で解けない問題があると、すぐにプリントをぐしゃぐしゃにしてしまう癖があります。子どもの気持ちの落ち着かせ方や、私自身が怒らずに平常心を保てるようにするにはどうしたらいいか、気になります」(女性/山梨)
子どもが思春期に入り、子どもとの向き合い方に悩む保護者の様子も多く見られました。できるだけ怒らないようにしたい、そんなふうに思っていても、なかなかうまくいかない…。そんな胸のうちが垣間見えます。
そうした中で、こんな意見も挙がっています。宿題を後回しにしたり、親に反抗したり、弟たちへの態度が悪かったりと、まさに「小4の壁」を感じたという保護者からの声です。
「何度言っても反抗してくる子どもに対し、勉強面で少し距離を置くようにしました。このままで大丈夫なのか…と思った時期もありましたが、その後自分で考えて学習するようになり、やっと算数や国語が伸びてきたので安心しています」(女性/東京)
寄り添いたいところをグッと抑えて、あえて見守る選択をする…。そういった子どもとの関わり方も「小4の壁」を感じたときにはひとつの手段なのかもしれません。
小4の壁は、多くの家庭が直面する成長の通過点。つまずきに一喜一憂しすぎず、子どものペースに寄り添いながら、できたことを一緒に積み重ねていけるとベストです。迷ったときには、今回のような意見もヒントにしてみてくださいね。
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文・構成/伊東ししゃも


