もしも子供が不登校になったら…。小学生の不登校の原因や不登校児の勉強法を解説

年々増え続ける不登校児童。新学期や夏休み明けは、とくに不登校になりやすい時期です。もし、我が子が不登校になってしまったら、どのような対応をすればよいのでしょうか。
そこで今回は、小学生に増えている不登校児の割合や原因を解説します。また、不登校になったときの対処法、不登校のときの勉強法などもご紹介しますので、ご参考になさってください。

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小学生の不登校の割合は?

小学生に増えている不登校

ここでは、不登校の割合や家庭との関係性などを解説します。

小学生の不登校の割合

平成29年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」によると、小・中学校における不登校児童生徒数は144,031人という調査結果が出ています。そのうち小学校では35,032 人(前年度30,448 人)、中学校では108,999 人(前年度103,235 人)なのだそうです。

在籍者数に占める割合は小学校0.5%(前年度0.5%)、中学校3.2%(前年度3.0%)、全体では1.5%(前年度1.3%)です。小学校ではその割合は横ばいですが、中学校では前年より0.2%増えていることがわかりました。

小学生の子供の不登校と家庭状況の関係とは?

不登校は、学校に係る状況だけでなく、家庭にもきっかけと考えられる状況があります。それには、家庭の生活環境の急激な変化や親子関係をめぐる問題、家庭内の不和などがあります。これらのことからも、子供と親の良好な関係を築く必要があると考えられます。

不登校の子供の将来を見据えた対策

不登校の子供は、数々の身体症状が出ます。それは、子供の自信不足からくるものがほとんど。そこで試してほしいのが「コンプリメント」です。「コンプリメント」とは、スクールカウンセラーの森田直樹さんが提唱しているもので、子どもが本来持っている「良さ」を、親の言葉がけによって、子どもに気付かせることを言います。これにより、不登校だった児童が学校へ再び行けるようになっています。

発達障害と不登校の関係

発達障害と不登校には密接な関係性があります。不注意優勢型のADHDやLD(学習障害)といった性格をもつ子は、小学校中学年ころに不登校になりやすいようです。その理由には、勉強が難しくなり、ついていけなくなることにあります。また、部活やクラブ活動などでの人間関係がうまくいかなくなって、不登校になるケースも多く見られます。

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小学生の不登校の原因

小学生不登校児はどのような心理状態にあるのでしょうか。また、よくある不登校の原因を、低学年、高学年に分けて解説します。

不登校の小学生の心理とは?

前述の「平成29年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」によると、
「不安」の傾向がある、「無気力」、「学業の不振」、「家庭に係る状況」、「いじめを除く友人関係をめぐる問題」、「学校のきまり等をめぐる問題」などが要因に挙げられていました。これらの要因には、小学生の心理が表れています。

小学生低学年の不登校に多い原因

低学年の小学生の不登校の原因のひとつに、母子分離不安があります。母子分離不安とは、母親と離れることに不安を抱くことです。幼児のようなふるまいをしたり、一人でできていたことが、できなくなったりすることがあります。
また、新しい環境に適応できなかったり、学校で自分らしさが出せないなども不登校につながります。

小学生高学年の不登校に多い原因

高学年になると自意識が強くなってきます。不登校の原因にもそれが影響しているケースがあるようです。たとえば、自分のイメージが他人にどのように見えているのかに悩む、期待にこたえることができないなどから、友達や先生、親の前でうまく振る舞えないことがあります。また、成績が落ちることや、勉強についていけないことも不登校の原因のひとつです。

もしも、我が子が不登校になってしまったら?

それでは我が子が不登校になったらどうしたらよいのでしょうか。不登校のサインを見逃さず、「コンプリメント」で対処してあげてください。

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不登校の前兆・サインを見逃さないで

不登校の前兆・サイン

自信不足によって子供は、さまざまな身体症状が出ます。たとえば、子供の笑顔が減る、イライラしている、食欲がなくなるといったことが前兆やサインです。子供に、いつもと違う様子が見受けられるようになったら要注意。子供をきちんと観察し、それらの前兆やサインを見逃さないようにしてください。

まず、親のするべきこと

前兆やサインに気づいたら、シャワーのように「コンプリメント」をしましょう。コンプリメントには副作用がありませんので、かけ過ぎても問題ありません。「コンプリメント」の具体的な方法は、
「…お母さんうれしい」という愛情の言葉と、
「…の力がある」という承認の言葉を子供にかけます。
「…」には、子供の良さを入れます。そうすることで、子供は自信をつけていき、身体症状が軽減され、やがて消えていきます。身体症状が出ていない子育てならば1日3個。身体症状が出ていれば3個以上コンプリメントするようにしましょう。

電子機器の依存なら、制限する必要がある

電子機器(パソコンやゲーム)などに依存している子供には、電子機器の制限・禁止をする必要があります。まずはコンプリメントで子供の心を開き、子供が心を開きはじめたら、電子機器の害を毎日さらりとインプットしていきましょう。しばらくこれを続けて、子供と話し合いができる状態になったら、電子機器の使用時間と時刻を子供と親の意見を出し合って決めます。このとき、約束を守れなかったときの、ペナルティも話し合っておきましょう。

起立性調節障害の場合

病院で起立性調節障害と診断を受ける子供も多くいます。起立性調節障害とは、自律神経系の異常で循環器系の調節がうまくいかなくなる疾患のことです。起きることができない、動けない状態のため、登校できないのです。それらの診断を受けると、血圧をあげる薬を処方されることがありますが、薬だけでは回復しません。親のコンプリメントで自信をつけることが必要です。自身がつけば、症状が軽減されて再登校していきます。ただし、診断を口実に登校しない子もいます。そこは、ダメなものはダメと言える親の本気度が必要となってきます。

多動や自閉傾向などの性格特性をもっている子には

多動のような性格特性をもっている子は、その言動から学校や家庭で否定されることが多く、常に自信が不足しています。ですので、これらの子供には、コンプリメントをたくさんしてあげないといけません。コンプリメントによって自信がつけば、素直に親や先生の話を受け入れ、心の安定を図ることができるようになります。また、どのような言動をとることが大切だったかを繰り返し教えることも大切です。

小学生が不登校のときの勉強法

不登校になったときに気になるのは学習の遅れではないでしょうか。不登校のときの勉強法のポイントをお教えします。

家庭での勉強法

家庭で勉強をする場合は、「学校タイム」を設定しましょう。「学校タイム」とは、学校のある時間帯に勉強することです。これによって、学校の勉強に慣れるようにします。
ここで気をつけたいのは、親が焦って勉強のことばかりコンプリメントしてしまうことです。勉強のことばかりコンプリメントしてしまうと、子供を自分の思い通りにさせようと操作することになってしまいます。それは、子供にとってマイナスです。親がなぜ勉強しないといけないのかをきちんと説明することが重要です。

親も一緒に勉強する

勉強は習慣だということを、親が諭す必要があります。勉強の習慣のない子には、まずは親が一緒に勉強についてあげるようにしましょう。子供は、コンプリメントで自信がつけば、自ら勉強を始めます。

学習意欲が低下している場合

学習意欲の低下も、身体症状のひとつです。もし、そのような症状が出ていると感じるのであれば、親は、「学ぶとはどのようなことか」という学校で学ぶ価値を子供にインプットするようにします。また、具体的にどのような勉強をするのかを示してあげるようにしてください。

お子さんの不登校で悩んだとき助けになってくれる本

『コンプリメントで不登校は治り、子育ての悩みは解決する(小学館)』

本の紹介
『コンプリメントで不登校は治り、子育ての悩みは解決する』

2011年刊の「不登校は1日3分の働きかけで99%解決する」(リーブル出版)が大反響を呼んだ森田直樹氏の不登校カウンセリング。この本はその続刊です。
著者がこれまで、不登校に悩む多くの親をカウンセリングしてきた経験から、子どもの心の中にあるべき自信の水が枯れてしまったことが不登校を引き起こす原因だと分かってきました。その自信の水を、子どもの心のコップに満たしてあげることで、さまざまな身体症状を改善し、学校に行けるようになります。子どもの心に自信の水を注ぐのは、愛情と信頼をもった親の言葉がけ=コンプリメントです。この本では、さまざまな事例を挙げ、不登校や子育てに悩みを持つ親に、勇気と解決方を与えてくれます。

『コンプリメントで不登校は治り、子育ての悩みは解決する』(森田直樹・著/小学館)

コンプリメントのコツは、子どもをよく観察すること、毎日言葉がけをすることです。少し時間がかかるかもしれませんが、根気よく続けてみてください。

コンプリメントには特別な道具はいりません。すぐにはじめることができます。ぜひ、コンプリメントを試してみていただけたらと思います。

関連リンク

平成28 年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」(確定値)について-文部科学省

 

文・構成/HugKum編集部

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