※ここからは、書籍『頭のいい子を育てる 超集中!おうち遊び100』(ワニブックス刊)から一部抜粋・編集しています。
子どもの「なんで?」「不思議」が学習意欲を高める!
汐見先生は“不思議”を感じる遊びの積み重ねが、子どもの学習意欲につながると話します。
「物質の動きがどのような原理・法則で生じるのかを追求する学問を『物理学』といい、物質の構造・性質・相互反応を研究する学問を『化学』といいますが、そんな物理学と化学をおもしろく体験できる実験遊びがたくさんあります。
子どもに『なんで?』と問われ、説明したとしても、理解できない原理が多いと思います。そういうときは、『なんでだろうねぇ〜』と返すだけで構いません。
子どもが楽しんだり、驚いたりした印象とともに、『不思議だけど、こうなるんだな』という思いを積み上げていくと、将来学校で習ったときに、『あぁ、そうだったのか!』という気づきになります。こうした体験をたくさんすることが、進んで学習をするための動機づけになるのです。
強い興味を持った子は、あれもこれもと試したくなるかもしれません。そんなときは、危険がないかだけを注意して、好きなようにやらせてあげてくださいね」
子どもの満足度大! きれいな「虹の架け橋」実験
おうち遊びクリエイター・スウさんも、「どうしてこうなるの? ……という原理は、今はわからなくても大丈夫! なんだかわからないけどおもしろい! その記憶が、いつか『こういうことだったんだ〜』という発見につながればうれしいです」と、実験遊びをおすすめしています。
「気をつけているのは、『これを入れたらどうなるかな?』と予想して、失敗しても結果をおもしろがること。」……そう、失敗もあくまで「遊び」のうちなんです。
それでは、さっそくおうちでできる実験遊び「じわーっと広がる虹」をご紹介していきましょう! はさみを使うのも、色を塗るのも、子どもだけでできる満足度の高い遊びです。色が伸びていって、きれいな虹の架け橋がかかります!

用意するもの
・キッチンペーパー
・水性ペン
・水
・はさみ
・透明のカップ…2個
・好みで白い紙、ラミネートフィルム
工程

1.キッチンペーパーをカップに入る幅に切る。(ここでは約20cm×5cm)

2.①の両端6〜8cmのところをペンで虹色に塗る。

3.2つのカップに水を入れて並べ、②の両端を水に浸けると…。
アレンジ・しおり作り

1.虹になったキッチンペーパーを取り出し、白い紙で挟む。

2.手でしっかりと押さえて虹のもようを紙に写し取ったあと、半日程度乾かす。

3.乾いたら紙を適当な大きさに切り、手貼りできるラミネートフィルムに挟む。

4.余分なラミネートを切る。

5.淡い色がかわいい、手作りのしおりのできあがり。
どうしてこんなふうに虹が上っていくのかというと、「毛細管現象」が関係します。細い管を液体の中に立てると、管の中を液体が上昇することを「毛細管現象」といいます。水を吸う布や紙は細い繊維でできているので、繊維の隙間が管の役割をして、液面より高い位置に上っていくのです。
※ここまでは、書籍『頭のいい子を育てる 超集中!おうち遊び100』(ワニブックス刊)から一部抜粋・編集しています。
おうち遊びで子どものクリエイティビティを育もう
ご紹介した虹の実験のほかにも、自由研究にも使える、不思議でおもしろい実験が満載。さらに、五感を育む感覚遊び、簡単ワクワクの手作りおもちゃ、算数・数学の土台が身につくパズルや迷路、そして暑い夏や寒い冬もおうちで体を動かせる運動遊びなど、書籍『頭のいい子を育てる 超集中!おうち遊び100』には、子どものクリエイティビティを育む遊びが満載! お子さんの年齢や成長に合わせて、ぜひ、親子で遊んでみましょう。
東大名誉教授 汐見稔幸先生が教える、「おうち遊び」で“考える力”を引き出す方法もチェック

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著者

おもちゃインストラクターの資格を持つ3児の母。「低予算で簡単に」をモットーに、100円ショップや身の回りの材料を活用した遊びや手作りおもちゃを考案し、Instagramで発信している。子育て中の母親ならではの視点とアイデアから生み出される、遊んで学べるおもちゃ、感触遊びは特に人気。幼児の知育教育に関心の高い母親、父親から支持を得ている。フォロワー数は20万人を超える(2025年6月現在)。
Instagram:@suu.333
監修

1947年 大阪府生まれ。専門は教育学、教育人間学、保育学、育児学。21世紀型の保育、学校を模索中。How toだけでなく、なぜそうすべきかを原点から考えようと努力し、それを保育者たちと共有する研修を追求している。保育が深い意味でおもしろい!と思えるようになりたいと願っている。一般社団法人家族・保育デザイン研究所 代表理事、東京大学名誉教授・白梅学園大学名誉学長・全国保育士養成協議会会長・日本保育学会理事(前会長)など。
編集/HugKum編集部 写真/長谷川 梓