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転落で東京消防庁管内で救急搬送された5歳以下の子どもは5年間で63人

東京消防庁が、2025年4月に更新した「こどもが住宅等の窓・ベランダから墜落する事故に注意!」によると、東京消防庁管内※1で、令和2年から6年※2までの5年間に、住宅等の窓やベランダ※3からの転落により医療機関に救急搬送された、5歳以下の子どもは63人にのぼります。
※1 東京都のうち、稲城市、島しょ地区を除く地域。※2 令和6年中の数値は速報値。※3 1階からの墜落を除く。
年齢別に見ると、最も多いのは1歳(17人)。次いで4歳(15人)、3歳(13人)、5歳(10人)、2歳(8人)の順です。
月別では5月が最多。窓を開けることが増える季節は要注意!
月別では5月が最も多く、救急搬送された5歳以下の子どもは16人にのぼります。暖かくなってきて、窓を開けて部屋に風を入れることが増えるこれからの季節は、より注意が必要です。(グラフは、東京消防庁 「こどもが住宅等の窓・ベランダから墜落する事故に注意!」より)

マンションから転落して亡くなる子どもが後を絶ちません
子どもの窓やベランダからの転落事故は後を絶たず、これまでも次のような事故が起きています。
両親が不在中、マンションの9階から3歳児が転落
2026年1月。13階建てマンションの9階に住む、3歳の男児がエントランス付近に倒れており、搬送先の病院で死亡が確認されました。ベランダの窓が開いていて、ベランダから転落したと見られています。両親は「子どもが寝ていたので、部屋に残して初詣に行った」と話しています。
家族といた3歳児がマンションの6階のベランダから落ちる
2025年8月。マンションの6階に住む3歳の女の子が、マンションのエントランスの屋根の上に倒れているところを父親が発見。搬送先の病院で、死亡が確認されました。父親は「室内にいたはずなのに姿が見えなくなり、ベランダから外を確認したらエントランス部分に娘が横たわっていた」と話しています。
一軒家でも、子どもが転落する事故は起きています

子どもの転落事故というとマンションのベランダからの転落をイメージするママ・パパもいるかもしれませんが、一軒家の窓から転落する事故も起きています。消費者庁が令和2年9月に発表したリリース「窓やベランダからの子どもの転落事故に御注意ください! -網戸に補助錠を付ける、ベランダに台になる物を置かないなどの対策を-」では、次のような事故の報告があります。
1歳の子どもが、自宅2階の窓から網戸ごと落下
平成27年8月。1歳の子どもが、自宅2階のソファによじ登り、窓から網戸を突き破り3m下の芝生に網戸ごと転落。明らかな外傷は見られなかったが、経過観察のため入院した。
7歳児が、網戸に寄りかかり3階の窓から落ちた
令和元年11月。保護者は3階の部屋を掃除していて、子どものいる寝室の窓を開けて網戸にしていたところ、7歳の子どもが網戸を背に腰かけて寄りかかり、網戸が外れて墜落。5m下のコンクリートに落ち、全身打撲、肝損傷の疑いで約2日間の入院。窓は床から60cmの高さで、窓枠に10cm程度の奥行きがあり、子どもが座れる状態だった。
ベランダや窓の近くには、足掛かりになる物を置かないなどの対策を
子どもの転落事故を防ぐために、以下の対策をとりましょう。
- ●子どもの手の届かない位置に補助錠を付ける。
- ●ベランダに足掛かりとなる物を置かない。エアコンの室外機は、手すりから60cm以上離して設置する。
- ●室内の窓の近くに、ソファや棚、テーブルなど足掛かりとなる物を置かない。
- ●網戸や窓、手すりが劣化して外れやすくないか確認する。
- ●わずかな時間でも、子どもだけを家に残さない。
- ●窓枠や出窓に座って遊んだり、窓や網戸に寄りかかったりさせない。
- ●ベランダを遊び場にしない。
子どもは好奇心旺盛。一瞬で転落事故は起きます!

建築基準法では2階以上のベランダの柵の高さは110cm以上と決まっていますが、120cmの柵を30秒以内に乗り越えた子どもは3歳児で65%、4歳児72%、5歳児90%という報告もあります。(n=3歳児35人、4歳児40人、5歳児41人)
またママ・パパが一緒にいても、子どもの転落事故は起きています。子どもは、好奇心旺盛でママ・パパが目を離した隙に、ベランダに出たり、窓を開けたりすることもあります。
政府広報オンラインでは、動画「こどもの転落事故を防ぐ! 家庭でできる3つのポイント」をYouTubeで公開しているので、ご覧ください。
【3分で学ぶ】こどもの転落事故を防ぐ!家庭でできる3つのポイント
構成・文/麻生珠恵