七海ひろきさんが小学1年生だったころ
『世界名作劇場』はすべて観ていました
今でもアニメが大好きなのですが、その好きの起源をたどると小学1 年生の時代にさかのぼります。特に好きだったのが、テレビで放送されていた『世界名作劇場』。ファンタジックな話が好きで、登場人物の気持ちになり、物語の世界観にどっぷり入り込んで観ていました。見よう見真似で、みんなの前で演じることもありました。
このころからとても活発で、なんでも率先してチャレンジする性格でした。国語の授業ではみんなの前で詩を朗読したり、音楽の授業で歌ったり、学級委員をしたり。そんな私の性格を知ってか、両親もたくさんの習い事にチャレンジさせてくれました。エレクトーンに習字、英語、そろばん、水泳と、いろいろやってみたけれど、その後長く続けることになるのは、エレクトーンと水泳。今思えば、英語も長く続けておけばよかった…(笑)と思いますが、いろいろと習わせてくれた両親には感謝しています。
小学6年生のとき〝宝塚歌劇団〟の美しい世界観に衝撃を受けた
〝宝塚歌劇団〟を知ったのは小学6年生のとき。偶然テレビで星組の公演を観て、その美しい世界観に衝撃を受けたのです。その後、実際に劇場に足を運び、生の公演を観たりしていくうちに、〝私も宝塚歌劇団に入りたい〟と強く意識するようになりました。
現在は宝塚歌劇団を退団し、俳優・声優・アーティストという新しい夢に向かって、スタートをきったところです。舞台で演じるのと、声だけで演じるのは全くの別物。新たなキャリアを踏み出していくにあたり、学ばなければいけないことがたくさんあります。
小学生のころに夢中になったものは人生で必ず〝助け〟になると思います
自分の夢って何だろう? 自分は何がしたいんだろう? 夢を叶えるためにはどうしたらいいんだろう?と、私もそう思っていたことがありましたし、宝塚歌劇団を退団したときも、自分の夢について再び考えることがありました。
夢がなければいけないということではないですが、毎日を大切に過ごしていると、自分にとって〝大切なもの〟がよくわかってくると思うんです。そうしていくうちに、本気で目指したい夢に出会えるのではないかと。夢を見つけたら、そこからは自分が納得いくまで努力すること。これが私流の夢の叶え方です。
しかし、振り返ってみると、小学生のころに夢中になっていたことやそのころの経験が今の私を導いてくれているような気がしています。もし小学1年生の「今」、興味のあることがあるのであれば、それはどんな些細なことでも人生の助けになるはずです。その夢のピースをぜひ見つけてください。
七海ひろき
1月16日生まれ。宝塚歌劇団に入団(89期)後、宙組配属後星組に組替え、男役スターとして活躍。2019年3月24日に退団し、2019年8月キングレコードよりメジャーデビュー。現在は、俳優、声優、アーティストなど多方面で活動中。
※『小学一年生』2022年2月号 別冊『HugKum』掲載