ジンギスカンはなんの肉?
北海道を代表する郷土料理「ジンギスカン」は「成吉思汗」と書いてジンギスカンと読むんですよ。
ジンギスカンとは
羊のお肉を野菜と共に焼いて味わうのが、ジンギスカン。癖がない子羊肉は「ラム」、旨味が強い大人の羊肉を「マトン」と呼びます。
専用の鍋を用いて焼き、肉の旨味で野菜を煮焼きするスタイルが一般的です。屋外での調理にもジンギスカンが喜ばれ、北海道民にとってはなくてはならない存在です。
生ラムと、味付け
ジンギスカンは大きく分けて2種類に分類されます。味付けせずに焼き、お皿でタレをつけてから食べる、「生ラムジンギスカン」。これは一般的な牛焼肉のスタイルと似ています。札幌周辺のお店で好まれるスタイルだそうですよ。
もう一方は、あらかじめタレに漬け込んで焼く「味付けジンギスカン」。ご家庭での調理はこちらが多いようです。主流がどちらなのかは、北海道でも地方によりますが、道東などで「味付けジンギスカン」が好まれるそうです。
専門店でもどちらのスタイルをとるかが、分かれるだけでなく、独自のタレが自慢のお店も多いです。さらに、シメも千差万別で、お茶漬け、ラーメンの他、お茶として飲むお店もあり、かなり自由度が高い鍋なのです。
ジンギスカンレシピ
それでは、ご家庭でできるジンギスカンをご紹介します。専用鍋がなくても、大丈夫なんです。
定番の材料
野菜の定番はもやし、細切りのピーマンの他、根菜類のにんじん、玉ねぎ、季節野菜なら、トウモロコシ、アスパラなどが好まれます。家庭料理なら、白菜、キャベツ、かぼちゃ、ナスなどが一般的です。お手元にある野菜や、ご家族のお好きな野菜を自由に入れちゃってOKです。「皮付きのじゃがいもがないと嫌」、という北海道民の声を耳にしたこともあります。
最後のシメは、下ゆでしたうどんや焼きそばを焼いたり、またはお餅やお麩を加えたりと、豊富なバリエーションがあります。
味付けジンギスカン
ご家庭では味付けジンギスカンがおすすめです。大きめのスーパーなどでも手に入りますから、購入してください。
野菜をたくさん食べられるヘルシーさが自慢なので、野菜はたっぷり用意してくださいね。
・材料
味付けジンギスカン 1袋(2~3人分)
もやし 2袋
かぼちゃ 30g
にんじん 1/5
ピーマン 1個
冷凍うどん 1玉
水 50㏄
フライパンでの焼き方
フライパンでの調理は、焼肉よりも蒸し焼きに近い仕上がりになります。できるだけ、水っぽくならない工夫をしながら作ります。
【1】野菜は、固いものから焼きはじめます。油はひきません。
【2】野菜から水が出ます。この水は、火加減を強火にして飛ばしてください。
【3】味付けジンギスカンの袋から、タレを移しとり、野菜の味付けに使用します。
【4】フライパンで焼く時のポイントは、野菜と肉を別々に調理することです。少々手間ですが、野菜をお皿に移し、フライパンをサッと洗い、肉をいためます。
【5】洗ったフライパンを再度温め、味付けジンギスカンの肉を焼きます。
【6】フライパンにタレがたくさん残るので、冷凍うどんを一緒にゆでます。
水を50㏄程足すと、焦げずに柔らかくすることができます。
ホットプレートでの焼き方
野菜の水で肉を煮てしまわないように、注意。香ばしく焼くのがジンギスカンの信条です。
ホットプレートの場合は、半分を野菜、もう半分に肉を焼きます。混ざらないようにすることがポイント。
火が通りにくい野菜から先に焼きはじめ、片側に寄せます。それから他の野菜と肉を、それぞれの場所で焼いてください。
ジンギスカン鍋
ジンギスカン専用の鍋もご紹介しておきます。
「山」と呼ばれる盛り上がった面でお肉を焼きながら、その周りの「溝」で野菜を焼く鍋が、その専用鍋。肉汁とタレが、ドーム状の鍋から下に流れ、野菜がおいしく食べられるという仕組みです。
焼き方
【1】ガスコンロにジンギスカン鍋を設置します。
【2】鍋を熱して、脂を塗ります。
【3】溝に野菜を敷き詰めてください。
【4】山に肉を置いて焼きます。敷き詰めるように焼くと、鍋が焦げにくいですよ。肉の周りが白っぽくなったらひっくり返してください。焼きすぎると肉が固くなるので、タイミングには気をつけて。
通販でお取り寄せ
ジンギスカン鍋には2種類あり、穴なしのものと、スリット状に穴が開いているものがあります。ガスコンロで使える「穴なし」はタレが落ちず、「穴開き」は余分な脂を落とす役割があります。これは七輪や炭火焼用ですね。北海道では、大人数が集まる時は「穴なし簡易鍋」が人気で、使い捨てできる100〜500円という安価で販売されています。
ジンギスカン鍋 (29cm) ニトリ
ニトリから、穴なしの鍋が発売されています。コンロに乗せて使うタイプです。
炭火ジンギスカン鍋5点セット 3~5人用 南部鉄器
本気スイッチが入った方は、七輪付きの鍋をいかがでしょうか。アウトドアで楽しめます。
ジンギスカン ラム肉 ジンギスカン鍋 3点 セット
これが使い捨て鍋のセット。お肉もついているのでお手軽!
家族の好みで育てるジンギスカン
フライパンやホットプレートなど、まずは今ある環境で気軽に試してください。これからは頻繁に食べたい、ということなら専用鍋を手に入れるとよいですね。さらに本格的に味わうことができます。
入れる野菜や、シメの食材など、それぞれご家庭のお好みを見つける楽しみがあります。大勢の人数が集まるパーティーにも作りやすいメニューですよ。
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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)