簡単で効果バツグン!「鍋ダイエット」のコツと鉄板のおすすめ鍋を指南【医師監修】

鍋といえば力士が食べるような「ちゃんこ鍋」などをイメージする人は多いでしょう。体を大きくしたい人が食べるものなのでは?と、ダイエットしたい人は不安を感じるかもしれません。しかし実のところ、鍋はダイエットと相性が抜群なのです。その理由や、ダイエットのための効果的な鍋料理についてご紹介します。

鍋がダイエットにいい理由

鍋がダイエットにいい理由はなんでしょうか。たくさんの具材、量の多さといったイメージがあり、ダイエットとは合わないように感じられる料理ですが、実際にはそうではないんです。

野菜やたんぱく質が摂取できる

一般的に鍋には野菜や豆腐、肉、魚といった具材を入れます。これらには「ビタミン」「ミネラル」「食物繊維」「タンパク質」「カルシウム」などの栄養が豊富に含まれています。

どれもダイエットには欠かせない成分ばかりで、主に「代謝の向上」「筋力の向上」に貢献してくれます。代謝がいいと痩せやすくなりますし、筋量が多いと太りにくい体になります。つまり鍋の具材は、ダイエットに相応しいということが分かります。

炭水化物が少ない

意図的に入れない限り、鍋には炭水化物がほとんど含まれていません。そのため炭水化物を過剰摂取することにはならないのです。

注意点は、いわゆる「〆(しめ)」として雑炊やうどんを入れないことです。ダイエット中はあくまで、通常の鍋を食べるようにしましょう。

腸内環境改善で便秘解消

鍋には食物繊維を豊富に含む具材が多く入るため、腸内環境を改善し便秘を防ぐことができます。日ごろからあまりお通じがない人も、鍋を積極的に食べるようにすることで、変化を感じられるでしょう。

便秘は効率のいいダイエットの大敵です。薬に頼ることなく、普段の食事で便通を管理していきましょう。

鍋ダイエットで痩せた芸能人

有名人のダイエット成功例でモチベUP!

有名人が鍋を食べて痩せたことを知れば、積極的に鍋を食べるきっかけにもなるでしょう。中には2桁の減量に成功した芸能人もいます。

・倖田來未さん
妊娠、出産を期に15kg以上も体重が増加し、かつ運動嫌いで悩んでいたところ「鍋ダイエット」を知ったそうです。鍋を食べ続けただけでなんと16kgの減量に成功しました。ポイントは入れる具材で、湯豆腐、水炊き、野菜が主だったそうです。

・土屋アンナさん
妊娠中から肥満予防を目的として「妊婦鍋」を積極的に食べるようにしていたそうです。具材はしらたき、キノコ類、野菜が中心で、適度に魚や豚肉、鶏肉を少なめに入れたとのこと。一度覚えれば、次の妊娠時も同じ鍋を食べることで体調を管理できます。

・MEGUMIさん
鍋ダイエットで1カ月で5kg減に成功しています。グラビアアイドルとして活躍していただけに、ダイエットしてもメリハリのある体型を維持したいと思っていたMEGUMIさん。鍋の豊富な栄養素を摂取することで、筋肉や体型を維持しながらのダイエットに成功しました。

ダイエットにおすすめの鍋5選

鍋ダイエットを長続きさせる秘訣は、内容がマンネリ化しないことです。毎日同じ食材、同じ味ではモチベーションも下がるというもの。以下におすすめのダイエット鍋レシピをご紹介します。

キムチ鍋

適度なキムチの辛さが発汗を促し、体から老廃物を排出してくれる効果的なダイエットの1つです。豊富な白菜、辛い味の染み込んだ肉や魚、豆腐などがたっぷりとれます。

レシピも至って簡単で、買ってきたキムチをそのまま入れるだけです。コチュジャンなどを少し加えると、コクが出て味わい深くなります。具材はそれぞれ一口サイズぐらいに切って、キムチ味を感じられる面積が広くなるようにしましょう。

ダイエットにおすすめの鍋5選
ダイエットにおすすめのキムチ鍋

ミルフィーユ鍋

「白菜と豚肉のミルフィーユ鍋」もおすすめです。ミルフィーユとは重ねることを意味する言葉で、鍋の中に白菜と豚肉の薄切りを交互に縦に並べ、鍋の中を埋めていきます。みりんや醤油、酒で味のバランスをとりながら、白菜から出てくる水分と少しの水で鍋として仕上げていきます。

ストイックにダイエットにこだわりたい人は白菜の量を多くし、豚肉をバラではなくロースにするとダイエット効果がより期待できるでしょう。ミルフィーユ鍋のメリットは、白菜と豚肉の割合を自由に変えることができる点です。

白菜と豚肉の量を自在にコントロールできるミルフィーユ鍋

生姜鍋

生姜は体温を上げてくれる食材です。食材は一般的なものでかまいません。

生姜は鍋に入れた食材を柔らかくしてくれる効果があり、食べやすく仕上がります。濃い味が好きな人は、生姜の量を少し多めにすると飽きがこないでしょう。

トマト鍋

トマト鍋のいい点は、想像以上にトマトを大量摂取できることです。トマトに含まれるリコピンが、お肌の調子を整えてくれます。ダイエット効果と美容効果を得られる、一石二鳥の鍋といえます。

洋風の鍋であるため、シチューやカレーをイメージしてニンジンやブロック肉、多めの玉ねぎなどを入れると、いつもと違う鍋料理を堪能できます。和風鍋に飽きてきたころにおすすめです。

たっぷりの野菜とも相性のよいトマト鍋

味噌鍋

古くから受け継がれてきた味噌鍋は、「白味噌」「赤味噌」「合わせ味噌」の3つのパターンを楽しむことができます。味噌の原料である大豆に含まれている「リノール酸」「大豆レシチン」は、血中コレステロールの上昇を抑える効果があります。健康を意識しながらダイエットできる鍋といえるでしょう。

食材は味噌汁のような内容でよく、味が染みやすいシイタケや鶏のモモ肉もおすすめです。通常は淡白で食べにくい食材も、味噌味が染みることで飽きのこない味に仕上がります。

鍋ダイエットが失敗する原因

誰でも鍋料理を摂取することでダイエットに成功するかといえば、そうではありません。正しい方法で実践しなければ、鍋を食べ続けた結果、体重が大幅に増加してしまうことも。

ここからは、鍋ダイエットに失敗する原因をご紹介します。

〆の炭水化物を食べ過ぎる

鍋の最後「〆(しめ)」にはうどんやラーメン、ご飯を投入するのが定番です。しかし〆のこれらはダイエットの大敵です。たまには問題ありませんが、くれぐれも量に気をつけるようにしてください。

〆の炭水化物には注意

味付けが濃い鍋ばかり食べる

濃い味のほうが食べやすくおいしく感じることは確かですが、ダイエットのために鍋を食べる以上は、味の濃さに注意を払う必要があります。

例えばトマト鍋の味が物足りなくてケチャップを足したり、ミルフィーユ鍋に塩や酒を入れすぎたりといったことです。「甘さ」「辛さ」の調整には気をつけるようにしましょう。塩分の高い鍋を食べることで、むくみやすく水太りしやすくなります。

また、汁をごくごく飲むのもおすすめしません。塩分過多だけでなく、肉類から出た脂(あぶら)やプリン体の過剰摂取にもつながるため、せっかくカロリーオフした鍋が台無しになってしまうこともあります。ダイエットのためには、できるだけ汁は残して薄味で食べるよう心がけましょう。

鍋ダイエットでスリムときれいを両立しよう

鍋ダイエットは意外に知られてない方法で、力士が食べるものという鍋料理への先入観から実践への不安が付きまといがちです。しかし食材に含まれている栄養素やNG材料・食べ方を知ることで、ダイエットに大きく貢献してくれる料理に変えることができます。

また具材には美容効果のあるものも多いため、ただ痩せるだけでなく、ダイエットとキレイを両立できるでしょう。新しい方法を探しているなら、ぜひ鍋ダイエットを実践してみてください。

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記事監修

田中祐希|糖尿病専門医
田中恭子|管理栄養士
夫婦ともに『三鷹駅前たなか糖尿病・内科クリニック』にて日々、糖尿病をはじめとした生活習慣病の診療にあたる。薬だけでなく食事療法と運動療法にも力を入れ、患者一人ひとりに寄り添ったオーダーメイドの治療を志す。毎月院内紙を発行するなど、最新の医療情報発信にも力を入れている。院内紙バックナンバーはHPにて公開し、最新号は院内にて配布中。
三鷹駅前たなか糖尿病・内科クリニック

文・構成/HugKum編集部

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