2年生の算数の山場「九九(かけ算)」

暗唱が一般的
小学2年生の算数の山場とも言える「九九(かけ算)」。その後の算数はかけ算ができることが前提に進んでいくので、学校でも時間を多く確保してあの手この手で教えます。筆者が習ったのは40年弱前ですが、楽しそうなメロディに乗せて歌うカセットテープの歌を聴いたり、ひたすら暗唱を繰り返して覚えたりするのが定番でした。
一方、2年前に九九を習った娘の学校の取り組み方は、先生・親の前でそれぞれ暗唱できたら印をもらって、最後は校長先生の前で暗唱。しっかり言えたら運転免許証のようなデザインの「かけ算ライセンス」がもらえるという大がかりなイベントで児童たちの背中を押していました。
九九の暗唱は、誰でもやりやすい覚え方ではないのです
ですが、発達障がいなどの影響で、数の順序を間違える・飛ばすのように、式を順番に読み上げる時点ですんなりと進めないお子さんや、言葉自体がスラスラと出てこないお子さんもいるのです。誰もが暗唱を繰り返すことでマスターできるわけではないのです。

そこで、ぱずルートでは「音ではなく、場所で覚える 新九九マスター法」を編み出し、「A4版九九シート」を販売しています。
九九を見て覚える
視覚支援×スモールステップで算数の理解をサポートするのが、ぱずルートの教具です。

この教材には1から100まで、10行10列で数字が並ぶシート「数字表」と、2の段〜9の段のシートが入っています。各段のシートには答えになるところがくり抜けるようになっていて(2の段ならば、2、4、6…)、数字表の上に段のシートを重ねると答えになる数字だけが見えるしくみになっています。

2の段は2から始まって、1つ飛ばして隣の数である「4」、1つ飛ばして隣の数である「6」…がビジュアルでわかるんです。そのため「にいちがに、ににんがし」という定番の呪文がスムーズに言えなくても、視覚で九九を体感することができます。
添付の仕様書で保護者が教え方を理解できる
小学校の算数を教えるのはとても難しいことだと思っています。特に大人になった保護者にとっては、3×8は24とインプットされているので、お子さんから「どうして?」と言われてもうまく答えられないのではないでしょうか?

そこで力になってくれるのが、添付されている「ミニドリル付き仕様書」。この冊子では4つのステップに分けて九九の学び方を解説しています。
例えばSTEP1ではまず、数字表を理解します。そして、2をスタート地点にして、1つ飛ばしで残り8個のおはじきを置いていきます(これは2の段の答えになります)。

これを行うことにより、暗記ではなくしくみを理解しながら、九九の問題に答えられることをめざします。
5年生で習う、かけ算の応用「公倍数」
複雑だけど大切な単元「公倍数」
2つの自然数の倍数が共通する数字を「公倍数」と呼びます。2と3の公倍数は6・12・18…です。
九九の暗唱が苦手なお子さんも、一気に2つの段のかけ算が考えられないお子さんもいらっしゃるでしょう。そこで、ぱずルートでは「はがき版かけ算・公倍数シート」を販売しています。
公倍数に取り組むのが高学年ということもあり、見た目も少し大人っぽくコンパクトに作られているところに優しさを感じます。
九九に出てくるよりも大きな倍数がある

公倍数で難しいのは、九九で習うよりも大きな倍数があると言うことです。2×9の後、2×10も、2×11も…ずっと大きな数まで存在することをまず理解しなければなりません。そこで前述の「A4版九九シート」に似てはいますが、倍数シートは100まで対応しています。
視覚で見れば一発!

公倍数は「○の倍数」と「△の倍数」が共通する数なので、2と3の公倍数が見たいときには「2の倍数シート」と「3の倍数シート」を重ねたうえで数字表に載せます。すると

このように答えが出てきます。
ミニドリル付き仕様書で好奇心をくすぐる

こちらの教材にも「ミニドリル付き仕様書」が付いていて、どのような手順でお子さんを導けばよいかが解説されています。
ここで読んでいる保護者のあなたへの問題です。2〜9の倍数シートがあるのですが、「数字が1つしか残らないのは、何と何の倍数シートを重ねたときですか?」すぐわかりますか? これは実際にミニドリルに掲載されている問題です(答えは複数あります)。ちなみに、筆者はすぐにはわかりませんでした。
このように「え! 知りたい!」「おもしろそう!!」と思わせる問題が掲載されていて、ゲームをするように算数の勉強に取り組めるところも、この教材の素敵なところだと感じました。
算数は怖くない!
算数が苦手という悲しい魔法
筆者も夫もバリバリの理系だったのですが、娘は算数が苦手です。でも九九のライセンスを取ったのはクラスでは真ん中より前だったようです。ということは、実際は「算数が苦手」と自分で何度も言っているうちに、苦手意識を植えつけてしまっていると感じます。
例えば九九のシートの並び。規則的できれいですよね。公倍数は重ねて同じになる場所が答えとわかれば、あとは探すだけですよね。発達障がいなどでなかなかうまく覚えられないお子さんも、純粋に算数が苦手なお子さんも、学校とは違う「見える化」というアプローチを試してみることは、とても意味があることではないでしょうか?
算数は、暗記ではなく理解をすると納得のいく単元だと筆者は思います。九九の暗記が早くできたお子さんでも、そもそもの九九やかけ算はどういうものなのかを理解するために、このような教材に触れてみるのはいかがでしょうか?
教材は費用や人員の面で常時販売が難しく、現状は期間限定(毎月最終週の土日に販売予定です)で行っています。販売紹介サイトはこちらです。
またInstagramの投稿では、小学生算数の学び方や、簡単に作れる学習ツールを紹介/無料配布もしています。新商品のご紹介もInstagramを中心に行う予定とのことなので、お子さんにぱずルートの教材がマッチした保護者の方はぜひフォローやいいねをしてみてくださいね。
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