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Q1 人見知りが強くて、友だちと遊ばせようとすると泣く1歳の娘。友だちと遊べなくならない?

娘は、人見知りが強くて、公園や子育て支援センターなどに行くと私から離れません。友だちと遊ばせようとするとすぐに泣きます。「このままだと、友だちと遊べない子になるのでは……」と心配です。
A 1歳まではママとの愛着形成の時期。焦らずスモールステップで向き合って
0~1歳は、特にママとの愛着を築く時期。他者との触れ合いに抵抗を示す子どもは少なくありません。
相談者は「このままだと、友だちと遊べない子になるのでは……」と心配されているようですが、無理に友だちと遊ばせようとしないでも大丈夫。ママが抱っこしながら、少し離れた場所からでもいいので、友だちが遊んでいる様子を一緒に見ましょう。「ブロックで遊んでいるよ」「楽しそうだね」と声をかけるなどして、少しずつ友だちに興味をもつように促していきましょう。
人見知りが強いタイプは、想像力が豊かな一面があります。好きなことがはっきりしていて、自分の世界を作れる芽をもっている子どもも多いです。焦らずにわが子の成長をじっくり見守りながら、自分の世界を作れる芽を大切に育ててほしいと思います。
Q2 娘は2歳のイヤイヤ期。叱りすぎて自己嫌悪になります

イヤイヤ期真っただ中で、毎日娘のことを感情的に叱ってしまいます。叱られて泣く娘を見るたびに「また、感情的になって怒鳴っちゃった…」と自己嫌悪に。叱ってばかりいるのは、ワンオペ育児で余裕がないからだと思います。
A 「ママ、怒りすぎちゃってごめんね」と叱りすぎてしまったときは素直に謝って
モンテッソーリ教育ではイヤイヤ期という考え方はありません。その代わり、子どもが特定のことに強く興味を示す「敏感期」という時期で、重要な発達段階と捉えます。
相談者のように、ワンオペ育児などで忙しいと、心に余裕がなくなり、つい子どもを叱ってしまうこともあるでしょう。しかし子どもは、ママ・パパのことをよく見ています。成長するに従い、「ママ・パパがイライラして怒るのは、自分のせいだ…」と考えるようになることもあります。
そのため「つい叱りすぎてしまった」「感情的になって怒ってしまった」というときは、「さっきはごめんね」「ママ、怒りすぎちゃったね」と、明るく子どもに謝りましょう。子どもは親の笑顔を見ると安心します。また、自分の非を認めて素直に謝る姿勢は、親子の信頼関係を深める土台になります。
イライラは、疲れや余裕のなさを教えてくれる心のサインです。イライラしていると感じたときは、無理に感情を抑え込んだり、爆発させたりするのではなく、「ルームスプレーなどでお気に入りの香りに触れる」(嗅覚)、「大好きなおやつを食べる」(味覚)など五感を使って自分を癒しましょう。ほんの数分でもそうした時間を意識して作って、心を整えましょう。
Q3 2歳の息子は「ごはんにしよう」と声をかけても、いつも知らんふり

息子は「お風呂に入ろう」「ごはんにしよう」「もう寝よう」と声をかけても、まったく聞いていません。そのため、つい叱ってしまうこともあります。どのようにすると人の話が聞けるようになりますか?
A 目を合わせてから話しかけを。親に話を聞いてもらう経験を積み重ねるのが大事です
声かけだけでは伝わらないときは、トントンと肩を叩いて、「〇〇くん、ママのほう見て」と声をかけて、目を合わせてから「ごはんにしよう」と言うと、伝わりやすいと思います。
また聞く力は、普段の親子のやりとりからも育ちます。子ども自身がママ・パパに話を聞いてもらう経験が大切です。子どもの話を聞くときは、目を見て話を聞きましょう。子どもは、「ママ・パパに話を聞いてもらえた!」という喜びを積み重ねることで、人の話も聞けるようになっていきます。
忙しくて子どもの話が聞けないときは「〇〇が終わったら話、聞くね!」と伝えて、少し待ってもらいましょう。
「忙しいから待ってね」「後でね」ばかりで、子どもの話を聞かないと、次第に子どもは「どうせ話を聞いてくれない…」とあきらめてしまうので注意が必要です。
Q4 すぐに立ち歩く3歳の息子。幼稚園に入園を控えているので不安です

息子は活発なタイプ。幼児教室に通っているのですが、椅子に座って集中して取り組むことが苦手で、すぐに立ち歩いてしまいます。4月から幼稚園に入園するので不安です。
A 体を使う外遊びで、有り余るエネルギーを発散させてみてください
モンテッソーリ教育では、自分の意思で体を動かし、生活に必要な運動能力を獲得する時期を「運動の敏感期」と言います。運動の敏感期は、0~3歳はハイハイ、歩く、走るなどのダイナミックな動きを獲得し体幹を鍛えていきます。また3~6歳は、ボタンを留める、はさみや箸を器用に使うなど、手先の細やかな動きを習得していきます。
運動の敏感期で立ち歩きなどが目立つときは、子どもが成長していくうえで必要なエネルギーが有り余っていることがあります。
そのため「今は、椅子に座って、〇〇をする時間だよ」と根気よく教えながらも、公園遊びを増やすなどして、有り余っているエネルギーを発散させましょう。スイミング、サッカーなどスポーツ系の習い事を新たに始めるよりも、公園などで自由に遊ぶ時間を増やすほうがおすすめです。
幼児期にエネルギーが有り余っているタイプは、小学生、中学生になってもエネルギッシュに活動でき、勉強、習い事、塾、部活動などの両立がスムーズにできる傾向があります。

子育てで悩んだときは、プラスの視点で子どもの行動を見直して
子育てで悩んだときは、子どもの見方を変えてみましょう。たとえば、「うちの子は、すぐにあきらめてしまう…」と思っても、もしかしたら気持ちの切り替えが軽やかなのかもしれません。「うちの子は頑固」と思っても、信念を貫けるのかもしれません。甘えん坊でママから離れない子は、つながりを大切にするタイプなのかもしれません。
子どもの行動には、その子の気質があらわれています。マイナスの視点ではなく、プラスの視点でわが子の行動を見直してみましょう。
まわりの子と比べたり、SNSの情報を見たりして「うちの子は、まだ〇〇ができない」と悩んでいるママ・パパは少なくありません。ときには「私の関わり方が原因かしら?」と自分を責めるママ・パパもいます。しかし子どもには、それぞれ生まれもった気質があり、芽が出るまで時間がかかる子どももいます。
他者との比較は、つらくなる種をわざわざ拾いに行くようなものです。つらくなる種をわざわざ拾いに行って、自分を追い込むのはやめましょう。
「口で教えるより、ゆっくり見せる」「”早く!”と言う代わりに、できていることを伝える」「”苦手克服”より”好き”を優先する」など、すぐに実践できるモンテッソーリ流の100の子育てのヒントが詰まっています。子育てヒントが短くまとめられている構成で、気になるところからさくっと読めます。子育てのお守りになる1冊。
記事監修
株式会社Kototo代表。モンテッソーリ幼児教室「ちいさないす」、モンテッソーリの学びを広げる教育事業「kototo Montessori Life」を主宰して、これまで2万5,000組の親子をサポートする。著書に『子どもの才能を伸ばす5歳までの魔法の「おしごと」』『0~7歳 モンテッソーリ教育が教えてくれた子どもの心を強くする10のタイミング』、最新刊は『モンテッソーリ流子どもの才能を伸ばす100の小さなこと 1分だけ子どもを待ってみる』(すべて、青春出版社)
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取材・文/麻生珠恵
