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プロが厳選!クリスマスに読みたい絵本17選
子どもの頃、クリスマスが近づくとワクワクドキドキするあの気持ちは、大人になっても少なからず残っているはず。
大人もあのドキドキ感を思い出しながら、毎年クリスマスの時期になると読みたくなる絵本を、今度は子どもと一緒に楽しむのも素敵ですよね。今回は、素敵な絵と色、ストーリーで幸せな気持ちにしてくれるクリスマスの絵本を「この本読んで」編集部が厳選しました!
大人も一緒にクリスマス気分に浸れる絵本
『くるみ割り人形』
作/E.T.A.ホフマン
絵/サンナ・アンヌッカ
訳/小宮 由
アノニマ・スタジオ
大人も楽しめて、プレゼントにも最適なクリスマス絵本
クリスマス・イブ、マリーはたくさんのプレゼントのなかに、くるみ割り人形を見つけました。その夜、マリーが眠ろうとしたとき、家の大きな柱時計が鳴りました。すると、キーキーという鳴き声がたくさん聞こえてきたのです。そして、あのくるみ割り人形が床に降り立ち、動き始めました。
クリスマスの時期に演じられるチャイコフスキーのバレエ原作を、マリメッコのデザイナーが描きました。布貼りで金銀箔押しが美しい装幀です。
ママパパの口コミ
『クリスマスのまえのばん』
文/クレメント・C・ムーア
絵/ウィリアム・W・デンスロウ
訳/わたなべしげお
福音館書店
原書が英語のクリスマス絵本。おなじ詩をいろんなテイストの絵で楽しみましょう
クリスマスの前の晩、家中がしんと寝静まったころ、外の物音で目が覚めた父さんが窓を開けると、空にセントニコラス(サンタクロース)のそりが……。アメリカのクリスマス絵本の古典。
ママパパの口コミ
『クリスマスのまえのよる』
詩/クレメント・クラーク・ムーア
絵/ロジャー・デュボアザン
訳/こみやゆう
主婦の友社
プレゼントを入れる靴下に入る、縦長サイズの絵本
トナカイのそりに乗ったサンタクロースのイメージは、19世紀初頭(1823年)に書かれた詩がルーツ。
デュボアザンの味わい深い絵で、宝石のようなクリスマス絵本に!
ママパパの口コミ
『サンタクロースとあったよる』
詩/クレメント・クラーク・ムーア
絵/ホリー・ホビー
訳/二宮由紀子
BL出版
サンタクロースに会えるかな?心ときめくイブの夜を思い出して
家中がしんと寝静まった、クリスマス・イブの夜、外で物音がしました。お父さんが目を覚まし、窓を開けると……。
太った体で赤い服を着た白髭のサンタクロース。そんなサンタクロース像のもととなったこの有名な詩は、1823年にアメリカの新聞で発表されたものです。今では世界中で愛されるクリスマスのお話となり、たくさんの画家がそれぞれのクリスマスとして描いています。このほかにもまだすてきな絵本が出版されていますので、ぜひ読み比べて、お気に入りの1冊を見つけてください。
ママパパの口コミ
赤ちゃんや1歳から楽しめる!乳児向けクリスマス絵本
『さんかくサンタ』
作/tupera tupera
絵本館
1歳~3歳の幼児向けクリスマス絵本
「さんさんさんかく さんかくサンタ、まんまるふくろを せなかにしょって、しかくいおうちに はいっていった」と、三角、丸、四角のシンプルな形で、クリスマスにちなんだものが登場します。リズムよい言葉に合わせてページをめくっていくので、すぐに子どもたちも一緒になって声に出して読むことができます。
サンタクロースもプレゼントも、まだピンとこない小さな子どもたちでも、クリスマスを楽しめますよ。
ママパパの口コミ
「何回も読んでとリクエストしてくれました」(30代・京都府・子ども2人)
『クリスマスのかくれんぼ』
いしかわこうじ/作・絵
ポプラ社
穴のあいたページをめくると、形が出てくる楽しいしかけ
「かおも からだも まっしろだよ。なにかな? ごろん ごろん/ごろん ごろん ころがして つくろう! ゆきだるまでした」。さまざまな形の型抜きページをめくると、クリスマスにちなむいろいろなものが現れます。くり返し読んで、当てっこ遊びを楽しみましょう。最初は答えの出ない子が多いかもしれません。でも、何回か読んでいくと、いつの間にか大合唱。型抜きの中に見える擬態語は問いのページと答えのページ、それぞれ読みます。
ママパパの口コミ
4~5歳の幼児になったら!クリスマスの物語の世界にいざなう絵本
『サンタおじさんのいねむり』
作/ルイーズ=ファチオ
文/まえだみえこ
絵/かきもとこうぞう
偕成社
4歳以上の少し大きい子向けクリスマス絵本
クリスマス・イブのこと。子どもたちにクリスマスプレゼントを配るため、サンタおじさんがソリに乗って出かけました。でも途中で、コーヒーとサンドイッチでおなかがいっぱいになり、つい居眠りしてしまったから、さあ大変。その様子を見ていたキツネは、フクロウに森の動物たちを集めてくるよう頼みました。集まった動物たちに、サンタおじさんの代わりにみんなでプレゼントを配ってあげようと言うのです。
『どうぞのいす』(ひさかたチャイルド)でおなじみの柿本幸造さんが描く、かわいらしい動物たちは、この外国のおはなしにも親しみを感じさせてくれます。
『ばすくんのくりすます』
みゆきりか/作
なかやみわ/ 絵
小学館
なかやみわのベストセラー ばすくん第三巻
あの数々の絵本で大人気なかや みわ先生と 作家みゆき りか先生による大人気シリーズ第三巻です。人間たちの世界での「バス」としての役目を終えて、山に置き去りにされてしまった「ばすくん」。今回はみんなで山の中で「クリスマス」を祝うために力を合わせる姿を描きます。
ばすくんや仲間たちが何もない山の中でにぎやかなクリスマスをお祝いするまでを、いきいきとした描写で描きます。まさにクリスマスシーズンを祝うのにぴったりの絵本です。既刊をお持ちのお子さんはもちろんですが、この絵本からはじめに入っても十分に楽しめる内容です!
ママパパの口コミ
「バスくんシリーズが好きなので興味をもって聞いてもらえたし、楽しい絵本だった」(40代・兵庫県・子ども3人)
『ツリーさん』
新井 洋行/作・絵
講談社
「ツリーを飾り付ける楽しさ」が伝わってくる、心温まる1冊
ツリーさんがみんなを呼びます。「みんなー くっついて」。一番に来たのは黄色いポンポン飾り。くるくると巻きつき、ツリーさんを飾ります。すると、次々ほかの飾りもやってきて、ツリーさんは素敵なクリスマスツリーになりました。クリスマスの準備にぴったりの楽しい1冊。読み終えた後、模造紙に描いたツリーに、子どもたちが紙で作った飾りを貼る遊びに発展させても楽しい。
『もりでいちばんのクリスマスツリー』
いりやま さとし/作
佼成出版社
色鮮やかなツリー飾りの絵に、子どもたちの歓声があがる
誰のクリスマスツリーが一番か、動物たちは、ふくろうじいさんに決めてもらうことにしました。誰もが皆一番になりたくて、夢中でツリーを飾ります。ところが …。冬の森になじみのある動物と、色鮮やかなツリー飾り。絵のやさしいタッチを邪魔しないよう、穏やかに読んでください。クライマックスでは絵が縦開きになり、物語に華やかさを添えます。
洋書が原作!英語でも楽しみたいクリスマス絵本
『ホワイトクリスマス「雪」』
ウォルター・デ・ラ・メア/詩
カロリーナ・ラベイ/絵
海後礼子/訳
岩崎書店
クリスマスプレゼントにぴったりの絵本
「風はない、日もでない――/だけど 白雪 しんしん ふってくる――」。本当に美しい、ウォルター・デ・ラ・メアの詩の絵本です。表紙、見返し(表紙を開いてすぐの部分)から裏表紙まで、子どもとともに堪能しましょう。まずは、ご自身がこの絵本を「好き」と感じることが大切です。好きなものを子どもたちと一緒に味わいたい。この気持ちが湧かなければ、決しておすすめはできません。あとは素直に読んでください。きっと思いが伝わります。
『ポケット版 I SPY 3 ミッケ! クリスマス』
ジーンマルゾーロ /文
ウォルターウィック /写真
糸井重里/訳
小学館
小さくなって楽しさ200倍
子どもから大人まで夢中になって遊べる「ミッケ!」シリーズは大ベストセラー。「I SPY ミッケ!」3巻は、ポケット版6冊目。クリスマスシーズンには、欠かせない一冊です。いつでもどこでも持ち運べて遊べるミニサイズはとっても便利。探しものも、難しさが倍増しています。親本を持っている人も、持ってない人も、さらに楽しめます。探すものはクリスマスアイテムだけじゃない。いろいろいっぱい、次から次へと、お題がつまっています。全部、見つけられるかチャレンジしてみてください。
絵本そのものがプレゼント!読み聞かせながらドキドキが味わえる絵本
『おたすけこびとのクリスマス』
なかがわちひろ/文
コヨセ・シュンジ/絵
徳間書店
大人気絵本「おたすけこびと」のクリスマス編
クリスマスの夜、こびとたちはサンタさんから大切な仕事を頼まれました。バスに乗り込み、大型トラックやトレーラーなどと列をなして出かけます。いったいどんな仕事なのでしょう? サンタクロース、働く車、夜中の大活躍など、子どもたちの大好きなものがギュッと詰まった作品です。こびとの働く姿など細かい描写があるため、大人数には向かないのですが、小さな子も大きな子も体をギュッと寄せ合い、息をつめて絵本に集中します。
ママパパの口コミ
「このシリーズは前から読んでいたので興味をもって聞いてくれた」(40代・兵庫県・子ども3人)
『プレゼントの木』
いもと ようこ/作・絵
金の星社
クリスマスの素敵な習慣“ギビング・ツリー”から生まれた絵本
米国のギビングツリー=援助の木 ( プレゼントをもらえない子どもたちに、贈りたい人が贈る習慣 ) から生まれた絵本ですが、子どもに説明は不要です。少し形を変えますが、あらかじめ家庭から、子どもが家族のためにプレゼントとして「これならできる!」こと(靴を揃える、テーブルを拭くなど具体的なこと)を書いて、ツリーに飾ってはいかがでしょう? 読み聞かせは、カードをツリーから外し、子どもに手渡す直前にするとよいでしょう。
ママパパの口コミ
読み聞かせしながら演劇を観ているような気分に!演じながら読みたいクリスマス絵本
『クリスマス☆げきじょう』
ザ・キャビンカンパニー/著
小学館
4つの小さなお話を上演するクリスマス絵本
ここは子どもたちが集まる、クリスマス劇場。司会の小さな天使がいざなうのは、不思議でかわいいクリスマス4つのお話、「サンタコサンタ」「ぶるぶるツリー」「キラキラのたね」「サンタのひみつ」です。物語が上演された後には、登場キャラクターみんなでカーテンコールにおこたえします。小さなお子さんへの読み聞かせに、また、ひとり読みし始めるころのお子さんに、クリスマスプレゼントとしてもぴったりの絵本です。
『サンタクロースになるひ』
種村有希子/作
小学館
サンタクロースになりたい男の子のお話
めいくんはサンタクロースになりたくて、毎日練習に励んできました。そしてクリスマスの前の夜、願いがかなってサンタさんのお手伝いをすることに…。めいくんの張り切った気持ちと、夜の闇の暗さがコントラストになり、子どもたちはドキドキハラハラしながら、めいくんを見守ります。その気持ちに応えることができるよう、サンタさんがめいくんを褒める言葉は、はっきりと読みましょう。子どもたちに温かな満足感が広がります。
『くまのクリスマス』
高橋和枝作/作
小学館
くま一家のはじめてのクリスマス
くま一家は冬眠をするのでクリスマスをしたことがありません。でもお父さんぐまは、クリスマスのイルミネーションできらきら輝く街の様子がうらやましくてしかたありません。とうとう冬眠を先にのばして、クリスマスというものをしてみることにしました。眠気をがまんしながら、サンタさんに手紙を書き、プレゼントを入れてもらう靴下を編み、ツリーを飾り付け…くまたちがクリスマスに向けて一生懸命準備するさまが愛おしい、クリスマスシーズンにぴったりの一冊です。
ママパパの口コミ
子どもと一緒に、心あたたまる絵本との出合いを
クリスマスの絵本は、子どもだけでなく大人へのプレゼントとしてもきっと喜ばれるでしょう。クリスマスと言えばこの絵本と言える一冊を、お子さんといっしょに見つけてみてください。
本の世界に浸ることは子どもの心の奥行きを広げます。それがママの読み聞かせだったら、子どもは本の世界にぐんぐん引き込まれ、本の中でいろいろな経験を積んでいくことでしょう。「子どもの心をもっと育てたい!」そう思っているけれど何を選んでいいのか迷ったときは、「この本読んで!」から選んでみてはいかがでしょうか。
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絵本と読みきかせの情報誌『この本読んで!』
多数の新刊絵本紹介や絵本作家のインタビュー、テーマによる特集、役立つ多彩な内容を見やすいカラー誌面で構成。家庭での読みきかせはもちろん、学校の朝読の参考にもなる情報が満載。全国各地で読みきかせ活動をされているボランティア、司書、教師の方々に支持されています。
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絵本セレクト・文/『この本読んで!』編集部 構成/HugKum編集部