チアシードの効果的な食べ方とレシピ|プルプル食感を健康的に摂取するための注意点も

ハリウッドのセレブ達が紹介したことで、一躍脚光を浴びるようになったチアシード。人間が生きていくためのすべての栄養素が入っているといわれる、奇跡の食材です。その驚くべき健康効果と食べ方を詳しくご紹介します。

チアシードの効果

「チア(chia)」と呼ばれるシソ科の植物からとられた種(シード)が、チアシードです。無味無臭で、特徴的なとろみと食感がありますが、どんな効果を期待できるのでしょうか。

驚愕的な栄養素

健康、美容、ダイエットに効果があることで話題のチアシードは、栄養素が豊富なスーパーフードです。

注目は、植物としては異例ともいえる、タンパク質の含有量。なんと全体の20%がタンパク質です。そのタンパク質にバランスよく含まれている「必須アミノ酸」は、人間の体内では作ることができません。摂取することで、筋肉や肌、ホルモンや免疫物質を作る役目を果たします。

その他、必須脂肪酸の一つであるα‐リノレン酸の含有や、豊富なミネラルとビタミンから、継続的に食べることで必要な栄養素を補うことができます。

食物繊維とダイエット効果

チアシードの食物繊維については、特筆の価値があります。水につけるとジェル状になる成分は、こんにゃくにも含まれるグルコマンナン。タピオカのようなプルプル食感が特徴です。これは、大さじ1杯のチアシードで、レタス約1個分の食物繊維が摂取できるのだとか。

腸に入れば乳酸菌やビフィズス菌などのエサとなり、腸内環境が整います。さらに、腹持ちがよいことから満腹感が得られるので、食事の20〜30分前に食べると、食べ過ぎ予防に効果的です。

毒性の心配は低い

植物の種には「発芽毒」と呼ばれる、成長に関わる物質「アブシジン酸」が含まれるものです。身近な例では、玄米やアーモンドにも含まれている物質です。

一部の情報では、チアシードを12時間以上水に漬け、毒を抜く必要があるといわれていましたが、これは間違った情報だったことがわかってきました。実際には、一日あたりの目安量10gの、130倍以上を摂取した場合に、影響が懸念される程度の微量です。また、浸水してもアブシジン量を減らす効果は期待できないそうです。ごく一般的な食事をしている分には、問題ありませんので、ご安心ください。

参考:
内閣府  食品安全委員会|食品安全総合情報システム
一般社団法人日本植物生理学会|種子類の浸水と毒性の減少について (2)

一日の量

チアシードは栄養の宝庫。とはいえ食べすぎると、カロリーオーバーの他、食物繊維の摂り過ぎから、腸の不調をまねく原因にもなりかねません。一日の適量を考えます。

一日に大さじ1杯が目安

チアシードの一日の摂取目安は10gです。この量でカロリーは50kcalもあるため、大量に食べるとカロリーオーバーとなります。10gとは、乾燥した状態で大さじに軽く1杯です。

オートミールミルクとチアシードの朝食

もどしたチアシードとオートミールを組み合わせると、最強の栄養バランスが叶います。電子レンジを使うとすぐに出来上がり、ほんのり温かい仕上がりに。

◆材料

(1人分)

チアシード 小さじ1
水 40cc

オートミール 30g(大さじ5)
牛乳、または植物性ミルク 100ml

はちみつ 大さじ1
トッピング(フルーツ、ナッツ類、ドライフルーツなど)

◆作り方

【1】容器にチアシードと水を入れ、蓋をして一晩冷蔵庫で寝かせます。

もしくは、電子レンジ600wで40秒程度温めてから、全体をよく混ぜます。しばらくすると、ムラなく膨らみます。

【2】容器にオートミール、ミルクを入れ、蓋をして一晩冷蔵庫で寝かせます。

または、深めの耐熱容器に入れて、電子レンジ600wで1分程温めます。

【3】【2】に、はちみつを入れ、【1】のチアシードを混ぜます。トッピングをかけてお召し上がりください。

水でもどす方法

販売されているチアシードは、ゴマのようなサラサラとした種です。これをプルプルに変化させる方法をご紹介します。

水分を加える

乾燥したチアシードに、10倍程度の水を加えると、30分程度で膨らみ始めます。急ぐときなら、水を加えて電子レンジで40秒程度加熱すると、素早くもどすことができます。水だけでなく、ジュースや牛乳、ヨーグルトなどでも同様に膨らみます。

左上が、水でもどしたもの。右上は、すり潰しました。

 

ただし、もどしたチアシードは、衛生面から冷蔵庫に入れて2〜3日以内に食べきることが必要です。

高温調理はNG

チアシードに含まれるα-リノレン酸は熱に弱いため、天ぷらのように200℃近い高温で揚げる調理は控えてください。

電子レンジでの温めや、100℃程度なら影響は少なくすみます。炒めものに使う場合は、最後の仕上げに加える程度にします。

ヨーグルトでもどす方法

ヨーグルトでもどすと、水分がチアシードに吸収され、ねっとりと硬くなります。甘酒を加えてさらりとさせると、ドリンクとしても楽しめます。

◆材料

(3人分)

プレーンヨーグルト 1パック(400ml)
チアシード 大さじ2

甘酒(ストレートタイプ) 400ml

◆作り方

【1】ヨーグルトのパックを開封します。

【2】乾燥したチアシードを入れて、よく混ぜてください。

【3】30分程度から膨らみ始め、この時は殻のプチプチが強い食感です。時間が経つとさらに膨らみ、プルプル感が強くなります。殻がふやけるためプチプチ感は弱くなりますから、お好みを探してみてください。

【4】同量の甘酒とよく混ぜてください。

すり潰して使う方法

乾燥チアシードをそのまま食べる際は、ひと手間かけてすり潰すと効率的です。おひたしにふりかけたり、他の食材と混ぜたりして、使います。

そのまま食べると

人間は種を消化できませんから、殻のまま飲み込んでしまうと、栄養素を吸収できません。そのため、すり潰さずにそのまま食べる際は、できるだけ噛んでから飲み込み、食感をしっかりと味わうように心がけてください。

また、胃の中で水分を吸収して膨らむため、水分を多めにとるように気をつけます。

酸化

チアシードに含まれる油は、酸化しやすい特徴を持ちます。外皮を外すと、空気に触れ酸化しますから、作り置きは控え、その都度すり潰して使います。

ドレッシング

ドレッシングに混ぜると、プルプル感も生まれ、口の中でプチプチと心地よく弾けます。

◆材料

チアシード 大さじ1
お好きなドレッシング 適量

◆作り方

【1】チアシードをすり鉢などで、すり潰してください。

【2】お好きなドレッシングに混ぜ、サラダにかけてお召し上がりください。

新しくて最強の栄養食材

ヴィーガンを実践されている方には、貴重なタンパク源として活用されているチアシード。味も匂いもなく、取り扱いが簡単です。独特なプルプル食感とプチプチ感を楽しみつつ、栄養バランスが整います。あまり馴染みがない食材ですが、新しくて最強の栄養食材として、取り入れてみてはいかがでしょうか。

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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)

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