中学受験を食事面でサポートする「ウカル飯」
中学受験を食の観点からサポートする「ウカル飯」提案者として、メディアでも活躍中の受験フードマイスター・中原麻衣子さん。「ウカル飯」とはどんな食事なのか、詳しくお聞きしました。
「ウカル飯」とは
頑張っている受験生を、食事面で応援する食提案です。心も身体も
受験生特有の環境や心身に寄り添い、お母さんが手軽に作れて美味しいものを考案しています。
継続することが大事
受験直前期になると、より気持ちが慌てて、あれもこれもとやりだすものです。
ただ食事に関しては、ライフスタイルに組み込まれているものなので、中長期的に継続してこそ力を発揮します。塾に入りたてのお子さんは今からでも、中学直前期に入っているお子さんはすぐにでも取り入れていただけたらと思います。
1日4食で食事を考えてOK
学校から帰宅して、塾に行く。塾でお弁当を食べることもあれば、食べないケースもあります。夜遅く塾から帰宅して、ご飯を食べ、さらに遅くまで勉強をし、朝起きたら朝食をとって学校前の勉強…。
ですから、一般的な1日3食のライフスタイルで考えず、消化の良い食事を後ろに回し「1日4食」を基本概念として据えるのがいいでしょう。
4食のタイミングは、「朝食」「昼食」「塾前の補食」「塾弁または塾後の補食」です。
積極的に摂取してほしい4つの栄養素は、タンパク質、ビタミンA・C、乳酸菌。これらを4食に取り入れることを意識してみてください。
中原さんおすすめ「ウカル飯」献立
1日4食と考えたとき、悩むのが塾弁や塾前、塾後のメニュー。具体的な献立を教えていただきました。
塾弁には、旬の食材を
お弁当は、蓋をあけた瞬間の「目で食べる」部分が大きいです。鶏肉のタンパク質に卵黄のビタミンA、大根や栗のビタミンCとバランス良く整えたら、最後は彩り豊かに旬のものを入れるのがポイントです。お子さんには、ぜひそのことを伝えてあげてください。
塾の前には、スタミナおにぎりがおすすめ
塾のあとは消化のいい、おじや
イライラ緩和や肥満防止に対策は?
女の子ママが気をつけたいこと
この時期の女の子は、月経がはじまっていることもあります。血液量やホルモンバランスの変化を伴うため、鉄分や葉酸は意識して摂取するといいです。
レバーを食べるのが一番ですが、なかなか調理しにくいのも事実。お惣菜コーナーに売っている、レバーのしぐれ煮でも大丈夫なので、難しく考えず手軽に取り入れてください。
また、いちごやほうれん草など、葉酸を多く含む食材の摂取もおすすめです。
子どものイライラ・緊張に
思春期の子どもたちですから、時にイライラしたり、緊張してどうにもならない、という日もあるでしょう。そんな時は、カルシウムを取り入れます。
はちみつを入れたホットミルクを作ってあげたり、牛乳が苦手なお子さんには、鮭を晩御飯に出したり、鮭おむすびにして食べさせてあげましょう。葉物も有効ですので、温野菜サラダなどもおすすめです。
子どもの体重過多・ダイエットに
受験期間中は、体を動かす時間が減りがち。そのため、中には体重過多を気にするお子さんも出てきます。とはいえ成長期ですから、「食事を抜く」「食事制限ダイエットをする」のは禁物です。
うどんを春雨に変えたり、おやつの代わりに野菜やフルーツを食べさせるなど、より低カロリーの食材に代替するという発想で取り組んでください。
中原さんによる受験直前の食事アドバイスはこちら
プロフィール
家庭の台所から食卓文化を親子に伝えたいと「つながるキッチン」を創業。さまざまな教室の開催や食育などの講演活動を行なっている。
著書「いまさら聞けない箸の持ち方レッスン」(主婦の友社)
中原さん提案の「ウカル飯」レシピをYouTubeでチェック>>
取材/太田さちか