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2022年大ブレイクをした俳優といえば、やっぱり“めめ”こと目黒 蓮!
2022年の下半期で俳優として大ブレイクを果たしたSnowManの目黒 蓮。彼をスターダムに押し上げたのは、一大ブームを巻き起こしたフジテレビの木曜劇場『silent』に間違いないですが、同時期にNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』にも登場し、一気にお茶の間の人気者となりました。
川口春奈の主演ドラマ『silent』は「本気で愛した人と、音のない世界で“出会い直す”、切なくも温かいラブストーリー」ということで、川口さん演じる青羽紬(川口春奈)と、「若年発症型両側性感音難聴」を患うかつての恋人・佐倉想(目黒蓮)、現在の恋人・戸川湊斗(鈴鹿央士)をはじめ、様々な恋模様が展開されてきました。
『silent』は毎回放送されるたびに、Twitterの世界トレンド1位となり、見逃し配信の再生数も民放歴代最高記録をマーク。今クール最大のヒットドラマとなりました。
そんな『silent』が遂に本日、12月22日(木)放送の第11回で有終の美を飾ります。最終回は22:00~23:09の拡大放送となりますが、前のめりでスタンバイされている視聴者の方々も多いのでは。
そこで改めて『silent』というドラマの魅力を振り返りつつ、最終回のストーリーをチェック。また、来るべき“ロス”に備えて、目黒さんのほかの出演作もご紹介します。
『silent』で秀逸だったのは、隅々まで丁寧に描かれた恋模様
この秋冬の『silent』旋風はすさまじく、SNSでは毎回、激賞する声が挙がり、社会現象にもなりましたが、その波及効果もすごかったです。
例えばドラマを観終わったあと、Official髭男dismの主題歌「Subtitle」が無限ループしていた方もさぞかし多かったのでは?
同曲はオリコンの週間デジタルシングル(単曲)ランキングと週間ストリーミングランキングで、いずれも7週連続で1位を獲得。ちなみに、7週連続でのデジタル2冠は、LiSAの「炎」以来2年ぶり、史上2組目の快挙だったそうです。
そして女性誌「ViVi」による「国宝級イケメンランキング2022年下半期」では、「NOW部門」を目黒さんが、なにわ男子の道枝駿佑を抑えて堂々1位にランクイン! さらに22歳以下が対象の「NEXT部門」の1位が、こちらも『silent』に出演中の鈴鹿央士ということで、いかにこのドラマが支持されてきたのかがうかがえます。
脚本を手掛けたのは、看護師や助産師から転身したという異色のキャリアを持つ新星・生方 美久。手垢のついてない新鮮な台詞回しが秀逸でした。
恋愛ドラマにおいては、主人公にふられる噛ませ犬の男性って、とかくずさんに扱われがちですが、本ドラマにおいては、そのポジションにある鈴鹿さん演じる湊斗も目黒さん演じる想と同じくらい魅力的なキャラクターとして描かれました。
とりわけ紬と湊斗の別れを描いた第5回は秀逸だったかと。ほかにもいくつかの恋模様が並走して描かれたことで、エモさが数倍アップしました。
また、ここぞという時に時系列を前後させたり、長台詞のシーンを有効に使う一方で、台詞なしで乗り切るシーンもあり、メリハリをつけた演出もすばらしかったです。
個人的に一番感心した点は、“silent”が“listen”のアナグラムであること。本作の物語を象徴しているキーワードであると同時に、世界的にも、相手の気持ちに立って耳を傾けることが重要視されている今だからこそ、多くの人の心に響くドラマとなったのではないでしょうか。
そして迎える最終回では、お互いのことを思っていながらも、なぜか気持ちがすれ違う紬と想がどんなゴールに着地するのかが気になるところです。8年経って、変わったもの、それでも変わらないものとは何なのでしょうか?
どうやら、キーパーソンとなるのは、かつて2人を愛した湊斗と、桃野奈々(夏帆)のよう。それぞれから、ある言葉を投げかけられた2人が目指した場所とは? 今夜の放送をお楽しみに!
朝ドラ『舞いあがれ!』では、パイロットの卵役に胸キュン
NHK朝の連続テレビ小説『舞いあがれ!』での目黒さんは、福原綾香演じるヒロイン岩倉舞と同じくパイロットの卵である柏木弘明役を好演しています。2人は航空学校で出会い、紆余曲折を経てめでたく両思いとなりました。
最初に登場した頃は、鼻につくほど過剰な自信家で、かなりの俺様的キャラだった柏木。『silent』での繊細な想役とは真逆の役どころが話題を呼びました。でも、最悪な出会いから次第に距離感を詰めていくのが朝ドラの恋の旨味あるあるで、予想どおりじわじわと惹かれ合っていき、気がつけばお互いになくてはならない関係性に昇格!
今週放送分での柏木は、サンフランシスコに短期留学中ということで、五島列島に滞在している舞と遠距離恋愛をしているシーンが描かれ、キュンキュンしました。
また、赤楚衛二演じる舞の幼なじみの梅津貴司と舞が再会しましたが、も、もしかして三角関係に発展したりするのでしょうか!? そこは今後の楽しみとして見守っていきたいです。
切ない愛の奇跡を映画化!大泉洋や有村架純との共演作『月の満ち欠け』
映画でもひっぱり凧の目黒さん。佐藤正午の感涙のベストセラー小説を、大泉洋主演で映画化した『月の満ち欠け』では、大泉さんや有村架純らと共演しました。本作は“もう一度逢いたい”と願う純粋な想いが、27年の時を超えて奇跡を起こすという、これまた泣けるラブストーリーです。
ネタバレ厳禁の本作ですが、目黒さん演じる三角哲彦はかなり重要な役どころ。三角は大学時代にある女性と許されざる恋に落ち、その後あることをきっかけに、大泉さん演じる小山内堅を訪ねてきますが、やがてその驚くべき理由が明かされます。
ちなみに目黒さんのキャスティング理由について、プロデューサーは「カメラが回っていない時のオフの状態で、何気なく佇んでいた彼を見た時、三角がいた!と思いました。ぼくとつな雰囲気の中にすごく強い意志と熱いハートを秘めている目黒さんは、まさに三角でした」と語っています。
本作の舞台挨拶や記者会見では、大泉さんと目黒さんの息の合った掛け合いが毎回話題をさらっていました。大泉さんが、自分より背の高い目黒さんをいじりながらぼやきますが、それに対する目黒さんの返しも絶妙で、いつも会場は爆笑の渦に。目黒さんは、本当に共演者やスタッフ陣から愛されているなと実感しました。
なお、本作は涙なくしては観られないラブストーリーなので、ハンカチ必携でご覧ください。
原作:佐藤正午「月の満ち欠け」(岩波書店刊)監督:廣木隆一
出演:大泉洋、有村架純、目黒 蓮(Snow Man)、伊藤沙莉/田中圭、柴咲コウ…ほか
公式HP:movies.shochiku.co.jp/tsuki-michikake/
激動のロマンス!目黒 蓮映画単独初主演作『わたしの幸せな結婚』
最後にご紹介するのは、目黒さんにとって満を持しての映画単独初主演作となる『わたしの幸せな結婚』です。本作の目黒さんは、まさに漫画から抜け出たようなビジュアルで思わずうっとり。
描かれるのは、政略結婚から始まる運命的な恋。原作は日本最大級の小説投稿サイト「小説家になろう」で連載がスタートし、2019年に小説とコミックが刊行されると、瞬く間に注目を集めてベストセラーになった顎木(あぎとぎ)あくみの人気コミックです。
舞台は、文明開化がめざましい近代日本。目黒さんが演じるのは、誰もがうらやむ美貌の持ち主である、冷酷無慈悲な主人公・久堂清霞(くどうきよか)役。今田美桜演じるヒロインは、名家に生まれながらも家族に虐げられてきた斎森美世(さいもりみよ)で、2人は政略結婚をすることになります。
この清霞がかなりの曲者で、いきなり初対面の美世に「ここでは私の言うことに絶対に従え。私が出て行けと言ったら出て行け。死ねと言ったら死ね」とピシャリと言い放ちます。そう言われても、逃げ出す場所すらない美世でしたが、清霞と過ごしていくうちに、彼の知られざる優しさや寂しさに気づいていきます。
やがて孤独だった清霞と美世は、心を通わせていきますが、周囲では謎の襲撃事件が多発。いつしか過酷な運命が2人を引き裂こうとします!
予告編を見れば、エモーショナルなロマンスにときめきつつ、目黒さんのキレのあるアクションにも心を奪われそう。大正ロマンを思わせる雅な映像とダイナミックなバトルシーンが冴える本作は、断然スクリーンで観たい1本かと。こちらは3月17日(金)より公開なのでしばしお待ちを。
監督:塚原あゆ子 原作:顎木あくみ「わたしの幸せな結婚」(富士見L文庫/KADOKAWA)
出演:目黒蓮(Snow Man)、今田美桜/渡邊圭祐/大西流星(なにわ男子)/石橋蓮司…ほか
公式サイトHP:https://watakon-movie.jp
©2023 映画『わたしの幸せな結婚』製作委員会
文/山崎伸子