【小学校の持ち物準備】は子どもと一緒に行うのがおすすめ!マナー講師が教える「入学準備の声かけ法」

今年の春に小学校入学を控えた皆様、今の時期は学校説明会に参加し、持ち物や学習机・ランドセルの到着を待つ忙しい時期ですね。さらに卒園式の準備も重なりますよね。やらなければいけないことが山のようにあり、そのどれも疎かにはできない。そう思うと、ついつい自分の“やるべきこと”に集中してしまいませんか。

子どもたちも期待と不安が入り混じった状態

子どもの心に寄り添いながら入学準備をしませんか

この時期、心がそわそわするのはママ・パパだけでなく、子どもたちも一緒です。“卒園式の出し物でママやパパに上手なところを見てもらいたい”“大好きなお友達や先生とさようならするときが近い”“小学校ってどんなところだろう?”と、まさに【期待と不安】が日々入り混じっています。そのなかで進める小学校の持ち物準備。子どもたちの心に寄り添いながら準備しませんか。

期待はそのままに!不安を取り除いてあげよう

ママやパパとしては、子どもの心の中にある不安や心配は取り除き、未来に向けて期待する気持ちを育ててあげたいですよね。どうしたら子どもの心の変化に気づくことができるでしょうか。この時期は2つのことを特に意識して向き合うと良いと思います。

一つ目は「傾聴」です。傾聴というのは、ただ耳で「聞く」のではなく、耳も目も心も相手に傾けて心を込めて「聴く」ことです。子どもの声の発し方、目の動きなどの様子から分かることがたくさんあります。もし不安や心配する気持ちを感じ取ったら、話をさえぎることなく最後まで聴いてあげてください。聴くことで、何に対するどのような気持ちか見えてから、言葉をかけましょう。

耳も目も心も傾けて心を込めて子どもの話を「聴く」

二つ目は表情や行動を含め、じっくり「観察」することです。

例えば、持ち物の準備中に防災頭巾をずっと触っている姿を見かけたとします。初めて見るものであれば、興味や疑問を持って当たり前ですよね。ずっと触っているということは、知りたい気持ちの表れです。(これは何だろう?/何に使うの?/みんなも持ってくの?/どうやって使うの?)など、たくさんの疑問や知りたい思いがあるかもしれません。その時に「この持ち物リストに‘防災頭巾’ってあるでしょう。入学式の時に持ってきてくださいだって。分かった?」という説明だけだと「持っていくことは分かった」となりますが、子どもの気持ちはどうでしょう。

私でしたらこのように伝えてみます。

「幼稚園では使っていなかったよね。これは防災頭巾と言ってね、学校の椅子に付けて使うものだよ。椅子の上に乗せてその上に座る場合もあるし、背もたれに当てて使う方法もあるの。〇〇ちゃんの学校ではどんな風につかうか先生のお話を聞いてみてね。ママの時はお尻の下に敷いて座っていたよ。これは、学校で火事や地震があったときに、〇〇ちゃんを守ってくれる大切な頭巾だよ。こうやって被ると(実演)、大切な頭を守ってくれる。これがあれば安心だね。幼稚園でもやった防災訓練がきっと小学校でもあるから、その時にみんなで使うかもしれないね。忘れないように持っていこう!」

皆様でしたらどのように伝えますか? 最後に「わかった?」「OK?」など一言、子どもの意見を確認する言葉がけがあると尚いいですね。

持ち物の準備は一緒に行うのがおすすめ。整理整頓は自分でできるようにしましょう

先ほどの防災頭巾もそうですが、鉛筆、消しゴムだけでなく、小学校の入学準備は多岐にわたります。過去の私の反省点は子どもと一緒に持ち物準備を行わなかったことです。

私が一人でリストを持って買いに行き、着々と揃えてしまいました。しかし、いざ学校に持っていく時に子どもから「ママあれ買った?」「鉛筆ってどれ?」など質問が続きました。自分で内容を把握していないから私に聞くしかなかったのです。一緒に準備をし、自分で分かるところに整理させていれば“これは準備した”“鉛筆はあそこに置いた”など自力で準備ができたでしょう。

一緒にリストにチェックを入れていけば、持ち物が全て揃った!と達成感を感じられたでしょう。“小学校の準備は、自分でできた”と自信が持てたかもしれません。持ち物の準備を全て親が行ってしまうと、実際に学校生活が始まったときに困るのは子どもだと感じました。ママやパパに「あれどこ?」「明日はハサミ持ってきてくださいだって」とママやパパがいないと準備できない子になりかねません。今は100円ショップにこのような整理整頓シールもあります。

もちもの整理整頓シール

この形式を真似して置き場所に名前をつけておくのもお勧めです。子どもたちが私に確認することも減り、自分で準備をすることができるようになりました。

自分ができることで愛情を伝えてあげる

私が一番頭を悩ませたのは体育袋、給食袋など袋物の準備でした。サイズが決まっていて、市販の袋で対応できるものもあれば、作成しなければサイズが合わないものもあります。お裁縫が得意な方でしたらいいのですが、私は手先が不器用で、お裁縫がとにかく苦手。幸いなことに祖母はお裁縫が得意だったので、お願いしました。「孫の入園のお手伝いができて嬉しいわ」といって、子どもの好きな絵柄やキャラクターで立派な袋物を完成させてくれました。私は袋物の作成はできないけれど、文字を書くことは好きで得意です。子どもには「ママが心を込めて全部に名前を書くからね」と伝えて、一つ一つ丁寧にネームペンで名前を書きました。

その話を他のママにすると、名前を手書きするのは面倒だから様々なサイズのハンコを作成し、全てハンコで名前の対応をした人、袋物は手作りしたけど、シールを各サイズ作って対応した人など様々でした。苦手なものは得意な方にお願いしていいと思っています。頼れるところは頼りましょう!

大切なことは“小学校生活が楽しくなるように”という願いを込めて準備していることを子どもが実感できることです。その気持ちが伝われば、物を大切に扱う子になるでしょう。学校生活で少し不安になったときでも、応援している気持ちを思い出してくれるのではないでしょうか。ママ・パパの気持ちが伝わり、楽しい学校生活が送れますように。

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文・構成/赤名麻由子

赤名 麻由子

シニアマナーOJTインストラクター|キッズマナーインストラクター
一般社団法人マナーOJTインストラクター協会所属。資格取得後、保育園やカルチャーセンターにて子どもたちにマナーを伝える活動を行っている。二児の母

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