【中学受験の悩み】「反抗期まっただなかで不安定な娘に苦戦中…」心も体も大きく変わるこの時期の女子との向き合い方は?

「受験をするかしないか」から始まり、塾選びに志望校選択、家庭学習の仕方など、悩みが尽きない中学受験。HugKumが行った「中学受験アンケート」に寄せられた保護者のお悩みに、花まるグループの進学塾部門、スクールFC代表の松島伸浩先生がお答えします。今回はアンケートに多く寄せられた「思春期女子との向き合い方」について聞きました。

小学校高学年は思春期のスタート時期。特に女子との向き合い方が難しい…

思春期を迎えようとする小学校高学年は、心も体も大きく変わる時期。なかでも女の子は初潮を迎えたりと、当然ながら個人差はありますが、男の子よりも比較的早く成長や変化が見受けられます。反抗的な態度を見せる子も増えて、そんな娘への対応に難しいと感じることもあるかもしれませんね。

HugKumのアンケートでも、小学校高学年女子の精神的な不安定さや反抗期の対応に悩んでいる親御さんが多くいました。この時期の子どもの特徴や反抗期の子どもへの声かけ法など、対処法やコツを松島先生に聞きました。

【実際に寄せられたお悩み】

Qとにかく負けず嫌いな娘(小5)で、一問間違えるたびにかんしゃくを起こします。(特に算数) 「試験より前にわからない問題に出会えてラッキーだと思えば」と言い聞かせても全く聞き耳を持ちません。 できない問題に遭遇した時、子どもに対してどのような声かけをしたら前向きに取り組めるようになるのでしょうか? ( 小5女子母)
Q女の子のモチベーションの保ち方が難しい。ちょうど中間反抗期でイライラしていたり、突然泣き出したり。勉強に支障が出ることも度々です。そして、距離を取り言わなければ言わないでずっとイラスト書いていたりマンガを読んでいたり。 もう最後の1年なので、どうしたら本気で取り組ませることが出来るでしょうか。(小5女子父)

【松島先生のお答え】大人になりかけの思春期に、親の考えを押し付ける態度はNG

この時期の女の子は、女性ホルモンの分泌が活発になり、心身ともに大人の女性へと成長を始めています。ただし、まだホルモンバランスが不安定な時期のため、それがイライラの原因になっていることもあります。一方、親のほうでも更年期に近づくと同様のことが起こります。娘と母親が些細なことからけんかになるのは、こうしたことが原因とも言われています。まずは親子ともにそういう時期であることを前提にしておきましょう。

私たち大人も不安や焦りでイライラしているとき、ただうなずきながら話を聞いてもらえるだけで安心しますよね。大人になりかけの思春期の子どもも、親の考えを押し付けるような態度を嫌がります。どうしていいかわからない葛藤を抱えながらも、自分でその答えを見つけたいという気持ちも強いのです。

「あなた自身はどうしたいのか」を一緒に考えてあげてください。イライラやぼーっとしている時期は一時期的なことが多いのですが、長引くようであれば、他の原因を考えましょう。友達関係や学習レベルの不一致など、改善できる点が見つかると思います。

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お話を伺ったのは

松島 伸浩|花まるグループ・スクールFC 代表
1963年生まれ。花まるグループ常務取締役。教員一家に育つも、私教育の世界に飛び込み、大手進学塾で経営幹部として活躍。36歳で自塾を立ち上げ、個人、組織の両面から、「社会に出てから必要とされる『生きる力』を受験学習を通して鍛える方法はないか」を模索する。その後、花まるグループに入社。教務部長、事業部長を経て現職。のべ10,000件以上の受験相談や教育相談の実績は、保護者からの絶大な支持を得ている。子育て講演会、教育講演会は定員のため抽選になるほどの人気。『中学受験 親のかかわり方大全』『中学受験 物語ですらすら頭に入る よく出る漢字720』(実務教育出版)『算数嫌いな子が好きになる本 小学校6年分のつまずきと教え方がわかる』(カンゼン)など著書多数。Voicyにて「幸せな受験ラジオ」を配信中。
文・構成/HugKum編集部

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