いまだ根強い「3歳児神話」って?上手に罪悪感「マミーギルト」を乗り越えるには【後編】

ワーママだけが、なぜ、子どもに対して罪悪感「マミーギルト」を感じてしまうのでしょうか? 前編では、どんなタイミングでマミーギルトになるのか、キャリアコンサルタントの筆者のところに相談にいらした方の話をまとめました。後編の今回は、原因と解決方法について考えてみたいと思います。

前編はこちら▼

いっそ仕事を手放そうか…「子どもと向き合いたいけれど、時間がない」ワーママが陥る罪悪感「マミーギルト」って?【前編】
ワーママが陥る罪悪感「マミーギルト」とは 「マミーギルト」とは、母親が子供や家族に対して罪悪感を抱くことを指します。 共働き世帯が増...

ワーママが罪悪感を感じる3つの理由

ワーママが罪悪感を感じる根本的な理由は、他人の目や他人との比較によって生じているケースが多いです。自分が働いている分、子供ときちんと向き合えていないという自信のなさが罪悪感に繋がっているのではないでしょうか。ここで、ワーママが罪悪感を感じる主な3つの理由をご紹介します。

いまだ根強い「3歳児神話」

「3歳児神話」とは、子どもが3歳になるまでは母親自らが子育てすべきという考えに基づいています。

今では、共働き家庭も増えて来たので、以前よりは「3歳児神話」についての意識は薄まってきたとも言えますが、親世代や世間の声から「3歳までは母親自ら子育てをした方がいいのでは?」と感じることは多々あります。

また、親世代や世間の声からではなく、当然自分自身が感じるケースもあります。

当たり前ですが、自分の子どもが可愛いので、

「こんな可愛い時期の子どもと一緒にいるのではなく、仕事をしていていいのだろうか?」

「子どもと一緒にいられる時間が少ないことで、教育上よくないのでは?」

と感じる方も多いようです。

自分の母(専業主婦)の影響を潜在的に受けている

今現役でワーママをされている方の母親は、専業主婦が多かった時代かと思います。自分の母親の姿と、今の自分を重ねてしまい、罪悪感を抱いてしまう方もいるのではないでしょうか。

・学校から帰ると、当たり前に家に母親がいた。

・よく手作りのお菓子を作ってくれた。

・宿題をちゃんと見てくれた。

自分が子どもの頃、当たり前だと思っていた母親の姿が、自分がフルタイムで働くとなかなか叶えられないことにジレンマを感じてしまいます。

SNSやメディアの影響で周りがすごく見える

そして、今ではSNSなどもあり、周りのママ達の姿がよく見えるようになりました。

「子どものお弁当を毎日作っているママがいる」

「子どもの習い事をたくさんさせているママがいる」

周りを見ては焦ってしまいますよね。

子どものお弁当を毎日作っているママも習い事をたくさんさせているママも、働き方や状況は自分とは違うはず。

それなのに、自分だけできていないと感じ、罪悪感が増してしまいます。

また、メディアでは、どうしても仕事もプライベートも全方向にパワフルなワーママがロールモデルとして取り上げられがちです。

仕事もして、子育てもちゃんとして、さらに身なりもきちんとオシャレして……。

確かに、そこまでできることに憧れますが、理想と現実のギャップで息切れしてしまいそうですよね。

SNSで気軽に人と交流し、他人の私生活が見えるようになったことは、相対的に幸福度が下がってしまったと言えるのかもしれません。

ワーママが上手に罪悪感を乗り越える方法

ワーママであれば誰しもが一度は経験する罪悪感。決してなくなることはないかもしれないですが、ここからは罪悪感と上手に付き合って子どもと向き合う方法をご紹介させて頂きます。

自分なりの合格点を決める

まずは、子どもとの向き合い方において、自分なりにどこまでやったら合格点かを上手に言語化しましょう。

例えば、「フルタイムで働いていると子どもとしっかり向き合えていない」と悩んでいたとします。

しかし、この表現はすごく曖昧で、子どもとしっかり向き合っている状態とはどんな状態か?

逆に子どもとしっかり向き合えていない状態とはどんな状態か?をひも解いていく必要があります。

子どもと一緒にいる時間が短いことで向き合えていないと感じる方もいるし、一緒にいても常に仕事のことで頭がいっぱいで気持ち的に向き合えていないと感じる方もいます。

一言で「子どもとしっかり向き合えていない」と言っても、人によって感じ方が異なります。

初めにその言語化を行い、自分はどこまでできれば合格点とするかを決めましょう。

子どもと一緒にいる時に仕事のことが頭から離れなかったとしても、子どもの声かけには必ず応じるようにする等、自分なりのルールを決めると罪悪感が減ります。

なるべく他人と比較しない

罪悪感の原因の一つとして、「SNSやメディアの影響で周りがすごく見える」と前章でお伝えしましたが、罪悪感を増長させるのはやはりSNSだと思います。

SNSを見ても、「人は人、自分は自分」で割り切れるのであれば、いくら見てもよいと思いますが、SNSを見て自信をなくしたり、他人と比較して罪悪感を感じるくらいならSNSは控えるべきではないでしょうか。

当たり前ですが、SNSはその人の生活のいいところだけを切り取って発信されています。

キラキラした私生活を送っているように見えるアカウントも、実は裏では部屋がぐちゃぐちゃかもしれません。

SNSは、用法用量守って、適切な距離を保って使用しましょう。

子どもと一緒にいる時間の量よりも質にこだわる

ついつい子どもと一緒にいる時間だけを考えて、罪悪感を感じていませんか?

確かにフルタイムで働いていると、特に平日は帰宅後から子どもの就寝までの3~4時間程度しか一緒に過ごせない方も多いと思います。

しかし、子どもと一緒にいられる時間だけは、スマホを脇に置いて子どもと向き合ったり、子どもの声かけに「ちょっと待って」と言わずきちんと応えるだけで、たった数時間でも親子で充実した時間が過ごせるのではないでしょうか。

長時間一緒にいるけどスマホを見ながら子育てするより、たった数時間でも真剣に子どもに向き合った時間の方がお互いにとって有意義なはずです。

短絡的に子どもと一緒にいる時間が短いことに罪悪感を抱くのではなく、少ない時間でも一緒にいる時間をどう過ごすか、その質にこだわることが重要です。

私自身も、子どもを保育園に預ける時、グズられると毎回心を痛めています。好きで仕事をしているはずなのに、子どもを預けてまでしたい仕事なのか、ふと心をよぎったこともあります。

しかし、保育園にお迎えに行くと本人は案外ケロッとしていて、園での様子を写真で見ると楽しそうにしています。

葛藤を抱えながら十分頑張っている自分を認めよう

可愛いわが子も大事、仕事も大事。どちらも大事だからこそ、ワーママをしているのであって、子どもと仕事の間で上手くバランスを取りたいけど、そんなにいつも上手く行くはずもなく葛藤するのが当たり前だと思います。

罪悪感はゼロにはならないかもしれないけど、そんな葛藤も抱えながら十分頑張っている自分を認め、子どもといる時はせめて「子どもに申し訳ない」とか「寂しい思いをさせている」とか思わずに、目の前のわが子に集中することが大事なのではないでしょうか。

是非、みなさんの罪悪感を少しでも減らし、ポジティブな気持ちで子どもと向き合いましょう!

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記事を書いたのは…

相坂サオリ|キャリアコンサルタント
株式会社LASSIC代表取締役CEO。主に法人向けにマーケティングPR支援事業と個人向けにキャリアデザイン事業を展開し、自身も国家資格キャリアコンサルタントの資格を取得。大手広告代理店勤務を経て、33歳で起業。自身が不妊治療と仕事の両立で悩んだ経験や“キャリア迷子”を経て独立した経験から、ワーママや女性のキャリア支援に尽力。会社設立から3か月後、第一子出産。現在は2歳の娘の子育てと起業に奮闘中。
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※写真はイメージです

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