「言葉で伝える」「相手の気持ちを知る」の誘導を!
Sくんは、甘えん坊な年長クラスの男の子。
お絵描き、粘土が大好きです。
ある日、保育室の隅でSくんがしょんぼりしていました。
「Sくんどうしたの?」と聞くと、
「Aくんがぼくの紙に落書きした…」
実際に紙を見せてもらうと、紙の端に何本も線が書いてありました。
「そうか、これは嫌だったね」
Sくんの気持ちを受け止めてから、Sくんにこう言いました。
「Aくんには、嫌だった気持ちを伝えたの?」
「ううん、言ってない」
「だって、Aくんもう違うことしてるし…」
「この落書きは修正ペンで良ければ先生が消してあげる」
「だけどSくんが嫌だった気持ちは、自分で伝えた方がいいんだよ」
「だってまだモヤモヤしてるんでしょ?」
「うん…」
Sくんは勇気を出してAくんに気持ちを話し、
Aくんも悪かったと思っていたようで、すぐに謝ってくれました。
保育園ではお友だち同士のトラブルは沢山起こります。
まだ言葉で伝えられない年齢の場合は
保育者が間に入ってやり取りします。
幼児クラスになると、自分の気持ちを言葉で言えるようになるので
子どもが自分で伝えられるように援助します。
年長児になると、子どもたちがなるべく自分たちで考えて行動できるように、
保育士は見守り、必要な時だけ援助します。
人との関わりで大切なことは
「自分の思いを言葉で伝えること」
そして相手の話も聞いて
「相手の気持ちを知ること」です。
これからも子どもたちの様子を見て、援助していきたいと思います。
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