親子で夢中!ヴロツワフで小人探し
ポーランド西部にあるヴロツワフは、“ポーランドのヴェニス”ともたとえられる美しい水の都。街を流れるオドラ川には100以上の橋がかかり、美しい風景にうっとりします。
そんなヴロツワフで、親子で楽しみたいのが、小人探し。街のいたるところに小人の妖精の銅像があるんです。
もともとは反共産主義運動のシンボルとして壁面などに描かれていたものですが、今はレストランやショップなどがスポンサーとなって集客目的で設置。その数はどんどん増えており、すでに1000体以上とも。小人マップもあり、観光ついでに探し回るのが楽しいアトラクションになっています。
ジオパークで美しい自然を体感
ヴロツワフから100km前後の場所にあるドルヌィ・シロンスク県の広い範囲には、古代の火山活動を証明する岩や丘があり、「ランド・オブ・エクスティンクト・ヴォルケーノス (死火山の大地)」として、2024年にジオパークに登録されました。ジオパークとは、地球科学的意義のある自然や大地を保護や教育に役立てる活動のこと。ポーランドでは珍しく山があり、豊かな自然に囲まれた地域です。
森林浴やハイキングで、親子でリフレッシュするのに最適なエリア。ローカルフードを使ったレストランなどで、自然の恵みも堪能できます。
まるで美術館!ウッチでグラフティ巡り
ポーランド中央部に位置するウッチは、19世紀には繊維工業で栄え、“ポーランドのマンチェスター”とも呼ばれた工業都市。観光都市としても洗練されており、とくに目を引くのが、壁画(ミューラル)の多さ。街をあげて多くのアーティストに壁画を描いてもらっています。
カラフルな壁画や彫像がそこかしこにあり、ミュージアムのよう。かわいい絵やおしゃれな絵、ちょっと不思議な絵など、あちこちで出くわすので楽しいです。
メインストリートのピオトルコフスカ通りには銅像も多く、撮影スポットとしても人気です。
ウッチの街は第2次世界大戦の被害を受けていないので古い建物も多く残っており、1997年まで現役で使われていたレンガ造りの旧紡績工場は「マヌファクトゥーラ」と呼ばれるポーランド最大級の商業施設になっています。ショップやレストラン、ホテルなどがあり、ファミリーに人気のスポットです。
距離が近い!ホワイトタイガーとホワイトライオンに会える動物園
ウッチ近郊の街、ボリセフにはボリセフ動物園もあります。ここはホワイトタイガーとホワイトライオンの両方が飼育されている世界的にも珍しい私設の動物園。26ヘクタールの面積に、130種類以上、数千匹の動物が暮らしています。2023年にはヨーロッパで初めてのトラ用のスイミングプールができ、エサやりの様子を見ることができます。
ライオンは20時間くらい寝ているそうなので、起きている姿が見られたらラッキー!?
400匹以上の鳥がいる園舎もでき、エサやり体験はかわいい小鳥に癒やされます。ほかに20匹以上のワニがいる池も迫力があります。ちなみにワニのエサやりは1週間に1度だというから、なんとも省エネですね。海外の動物園は、日本とは暮らしている動物も違うので、子どもの好奇心を刺激します。
気分はプリンセス!?お城や宮殿に泊まる
ポーランド南西部には古城や宮殿が多く、見学はもちろん、宿泊できるところもたくさんあります。しかも価格も他国に比べてリーズナブルで、日によっては1万円程度で泊まれることも。「お城や宮殿に泊まる」という非日常な体験は子どもも大人もワクワクすること間違いなし!
クションシュ城
クションシュ城は、かつてナチス・ドイツの司令部があった城で、当時の財宝がどこかにあるかも?とウワサされています。ちょっと夢がありますね。城の内部は見学が可能。かつて使用人が使っていた建物が、ホテルとして改装され、宿泊できるようになっています。
パレス・ウォムニツァ
チェコとの国境近くにある街、イェレニャ・グラ周辺は、かつてリネン産業で栄え、貴族や富裕な人の邸宅をホテルにしたマナーハウスが多くあります。「パレス・ウォムニツァ」もその一つ。子連れやペット連れもウェルカム。敷地内には教会やミュージアムもあります。
パレス・パコシュフ
このエリア初の5つ星ホテル「パレス・パコシュフ」は、1725年にできた建物です。朝食会場には川が流れていて優雅そのもの!内部は使いやすいように改装され、快適に滞在できます。
ほかにはないユニークな魅力にあふれたポーランド。親子で特別な時間を過ごしたい人におすすめです。
ポーランドは家族旅行におすすめ!その理由って?
取材・文/古屋江美子、取材協力/ポーランド政府観光局、LOTポーランド航空