【6月16日は無重力の日】子どもが楽しめる全国の「無重力」体験レジャー12選

宇宙ファン必見、無重力状態は日本で体験できる! 6月16日「無重力の日」をきっかけに親子で宇宙科学に触れて、学んでみませんか。この記事では本格的な浮遊施設から、気軽に行ける科学館・遊園地まで全国のおすすめスポットを一挙紹介。週末や長期休みには、家族みんなで不思議な重力体験をしてみましょう。

6月16日は「無重力の日」

私たちが住む地球やその他の惑星には重力がはたらいており、あらゆる物体は地面へと引き寄せられます。しかし、星から遠く離れた宇宙空間ではこの重力の影響が極めて小さく、いわゆる「無重力状態」が生まれます。

日常では体験できない無重力の不思議さや、宇宙の神秘に思いを馳せ、科学への興味を深めてもらおうという目的で制定されたのが、6月16日の「無重力の日」です。

この記念日は「む(6)じゅう(10)りょく(6)」の語呂合わせにちなんで、北海道上砂川町によって制定されました。実は上砂川町には、1989年から2003年まで「地下無重力実験センター」という日本初の本格的な微小重力実験施設がありました。ここでは惑星探査機「はやぶさ」の装置試験をはじめ、さまざまな無重力実験が行われました。

その功績を称えて、はやぶさが調査した小惑星「イトカワ」にあるクレーターのひとつには「カミスナガワ(Kamisunagawa)」の名が刻まれています。

無重力体験ができる施設・レジャー

無重力体験と聞くと、選ばれた宇宙飛行士だけが行う特別な訓練を想像するかもしれません。しかし実は、私たちの日常のすぐそばにも、まるで重力から解放されたような「無重力風」体験ができるレジャーやアクティビティ施設が存在しているんです。

無重力体験施設

より本格的な無重力体験を求めるなら、専門の施設がその夢を叶えてくれます。一部には宇宙飛行士の訓練にも活用されるような高度な設備を持つ施設もありますが、これらは費用や規模の面から主に企業や研究機関向けです。

しかし近年では、個人でも比較的利用しやすい料金で無重力体験ができる施設も登場し、宇宙ファンから注目を集めています。

科学館

各地の科学館・科学博物館では気軽に宇宙科学に触れられる展示が設置されています。教育的な意味合いがあるため、子どもたちが安全に楽しみながら学べるよう工夫されており、分かりやすい解説とともに体験できるのがその魅力。

特に疑似的な月面重力(地球の約1/6の重力)を体験できる装置をそなえた施設も多く、低重力下での大ジャンプやフワフワとした不思議な歩行感覚を楽しむことができます。

遊園地

スリル満点、遊園地のアトラクションの中にも一瞬の無重力状態を味わえるものがあります。代表的なものではフリーフォール型のアトラクションもそのひとつ。垂直に落下する瞬間、急激な加速度の変化によって体が座席から浮き上がるような感覚を体験できます。

これは厳密な無重力状態そのものではありませんが、体が軽くなる感覚や内臓がフワッとする独特の浮遊感はまさに無重力さながら。同様に大きなアップダウンや急降下のあるジェットコースターでも、非日常的な浮遊感を体験できます。

ジェットパック・ジェットブレード

水面を舞台にした新しいマリンスポーツ、ジェットパック・ジェットブレードでも浮遊体験を楽しめます。これらはジェットパックなどの装置から噴射される強力な水の力(水圧)を利用して空中へ舞い上がり、水面から数メートルの高さで空中散歩を楽しむアクティビティです。

操作にはある程度の練習が必要ですが、重力に逆らって自由に動き回る爽快感や、空を飛んでいるかのような浮遊感を楽しむことができます。

スカイダイビング

「空を飛ぶ」と聞いて、まずスカイダイビングを思い浮かべる人も多いでしょう。航空機から飛び出しパラシュートが開くまでの自由落下中は、まさに無重力に近い状態を全身で感じることができます。

空気抵抗があるため完全な無重力とは異なりますが、自分の体重をほとんど感じさせない圧倒的な浮遊感、そして眼下に広がる景色を眺めながら大地に向かってダイブしていくスリルと解放感は、他では味わえない究極の体験といえるでしょう。

無重力体験ができる全国の施設12選

「無重力体験ができるのは遠い海外の話?」いいえ、そんなことはありません。日本国内にも無重力体験ができるスポットはたくさんあります。ここではスリル満点の本格的な浮遊体験から、親子で学んで楽しめるスポットまで、選りすぐりの情報を地域ごとにお届けします。

北海道・東北

旭川市科学館 サイパル(北海道)

北海道旭川市の「旭川市科学館 サイパル」で、宇宙飛行士気分を満喫。月面重力を疑似体験できる「ムーンジャンプ」では、体がフワッと軽くなり高くジャンプできる不思議な感覚を楽しめます。さらに宇宙飛行士の訓練装置を模した「宇宙ゴマ」で、回転しながらの無重力状態をスリリングに疑似体験!

参考:https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/science/

郡山市ふれあい科学館 高柳電設工業スペースパーク(福島県)

福島県郡山市の「郡山市ふれあい科学館(スペースパーク)」は、宇宙を身近に感じられる科学館。目玉は、月面での歩行を疑似体験できる「ムーンジャンプ」。体が軽くなったような感覚で、いつもより高く跳び上がれます。宇宙飛行士の訓練を体験できる「トリプルスピン」も人気です。

参考:https://space-park.jp/

関東

FlyStation(埼玉県)

埼玉県越谷市にある「フライステーション」は、国内最大級のインドアスカイダイビング施設。下から吹き上げる強力な風に乗り、体がフワリと宙に浮く本格的な浮遊体験が可能です。インストラクターがサポートするので、4歳から大人まで誰でも安全に空を飛ぶ夢を実現できます。無重力に近い状態で自由に動き回る感覚は、まさに非日常。屋内ということで、天候に左右されない点も魅力です。

参考:https://flystation.jp/

千葉市科学館(千葉県)

千葉市の複合施設「Qiball(きぼーる)」内にある千葉市科学館は、日常に潜む科学を発見できる体験型施設。地球の重力や惑星の環境について学べる「ジオタウン」エリアでは月面重力を再現した体験もできます。身近な自然から遠い宇宙まで、さまざまな科学的現象に触れて学べるスポットです。

参考:https://www.kagakukanq.com/

TRUE NORTH(千葉県)

千葉を拠点とするダイビングサービス「TRUE NORTH」で、水中の無重力体験へ。ダイビングでは、浮力調整で浮きも沈みもしない「中性浮力」をマスターすると、まるで宇宙遊泳のような究極の浮遊感を味わえます。実は宇宙飛行士も、地上での船外活動訓練をプールで行っているんです。水中では手足を軽く動かすだけで上下左右に移動が可能。インストラクターの丁寧なサポートで初心者でも体験できます。

参考:https://truenorth.jp/tncms/

はまぎんこども宇宙科学館(神奈川県)

横浜市にある「はまぎん こども宇宙科学館」は、宇宙船をモチーフにした建物全体が楽しい体験でいっぱい。「宇宙船長室」では、月面ジャンプの疑似体験に挑戦できます。体が軽くなったようにフワフワと高くジャンプする感覚は格別! ほかにも宇宙トレーニング室や惑星に関する展示など、遊びながら宇宙飛行士気分を味わえる工夫が満載です。
https://www.yokohama-kagakukan.jp

中部

ASTRAX ZERO GRAVITY(愛知県)

愛知県などを拠点に、宇宙関連事業を展開するASTRAXが提供する「ZERO GRAVITY」のパラボリックフライトサービス。パラボリックフライトは航空機を放物線を描くように飛ばすことで、数十秒間の本物の微小重力(無重力に近い状態)を再現する本格的なプログラムです。これは宇宙飛行士の訓練にも使われる手法で、機体の中では体が宙に浮き、まさに宇宙空間にいるかのような究極の体験。気になる方は公式サイトをチェックしてみてください。

参考:https://www.astrax-zerog.space/

山梨県立科学館(山梨県)

山梨県甲府市の「山梨県立科学館」は、体験型展示を通して科学の面白さを発見できる施設。常設展示の「サイエンスプレイ」コーナーでは月面歩行体験ができるほか、スペースシャトルの操縦シミュレーションで宇宙飛行士気分が味わえます。

参考:https://www.kagakukan.pref.yamanashi.jp/

近畿・中国

ナガシマスパーランド(三重県)

三重県桑名市の「ナガシマスパーランド」は絶叫マシンの宝庫! フリーフォールアトラクション「スペースショット」では最大で地上75mにもなる高さへの垂直上昇と、急降下による強烈な浮遊感を体験できます。またギネス級コースターや猛スピードの回転ブランコなど、スリルとともに非日常の浮遊体験を求める方におすすめです。

参考:https://www.nagashima-onsen.co.jp/spaland/

Hydro sports AQUA(和歌山県)

和歌山県白浜町の「ハイドロスポーツアクア」では、水の力で空を飛ぶフライボードやホバーボードが体験できます。マシンから噴射される強力な水圧で水面から上昇し、空中を自由に散歩するような浮遊感を満喫。重力に逆らって空を飛ぶような爽快感は格別です。

参考:https://aqua5000.izgroup.jp/

九州・沖縄

佐賀県立宇宙科学館 ゆめぎんが(佐賀県)

佐賀県武雄市の「佐賀県立宇宙科学館《ゆめぎんが》」は、宇宙をテーマにした体験型展示で大人気! 低重力を疑似体験できる「グラヴィティ ジャンプ」では火星・月・冥王星を再現し、最大で地球の重力の約1/16の世界を味わえます。ほかにも宇宙船の操縦シミュレーターや、惑星に関する展示など、遊びながら宇宙の壮大さや無重力の面白さを体感できる施設です。

参考:https://www.yumeginga.jp/

城島高原パーク(大分県)

大分県別府市の「城島高原パーク」ではフリーフォール「ニュートン」がお出迎え。地上約45mの頂点へゆっくり上昇した次の瞬間、急降下時には強烈な浮遊感を体験できます。親子連れには小型のタワー「トーテムポールW」もおすすめです。

参考:https://www.kijimakogen-park.jp/

無重力から広がるロマン

日本国内で無重力状態を体験できる、さまざまなスポットを紹介しました。宇宙飛行士のような本格的な体験から、科学館・遊園地など無重力に近い感覚を得られる施設は多岐にわたります。

「無重力」という言葉には、どこか遠い世界のような響きがありますが、実は身近な場所にもその入り口が用意されています。週末のお出かけや夏休みの思い出作りに、無重力スポットで宇宙のロマンに触れてみませんか。

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