アンパンマンの世界にいれてもらえて本当にうれしい!

今作への出演が決まったときの感想を教えてください
すっごいうれしかったです! 高校の同級生で、今は子どもも一緒に遊んだりする上戸彩ちゃんが昨年ゲスト声優をしていて「あ~いいなあ」って思っていました。でも私には縁がないかなって考えていたところに、今回お声がけいただいてすごくびっくりしました。「私でもアンパンマンの世界にいれてもらえるんだ」って。実際にアフレコしても、アンパンマンの世界に入れるってこんなに幸せなんだと改めて感じました。
お子さんには今回の映画出演については伝えましたか?
話していません。他の仕事はタイミングが合えば話してもいいかなと思いますが、アンパンマンだけは言わないでおこうと思ってます。子どもは本当にアンパンマンが好きなので、そこにお母さんが出てるってなると、じゃあアンパンマンは誰なの? とか、こんがらがってしまうかなと思ったんです。声優の仕事を理解するようになったら教えてもいいかもしれないですけど。

今作で担当する「チャポン」はどんなキャラクターで、声はどんなイメージで吹き替えましたか?
チャポンは最初は無垢で明るい、自分がどこからやってきたのかがわからなくても気にせず、生きてるだけでキラキラしてる子でした。でも自分の出生の秘密を知り、アンパンマンから愛と勇気を学んでどんどん強くなっていくんです。
吹き替えは元気いっぱいの男の子になれたらいいなと思ってやったところ、ベースになる声は割とすぐOKをいただけました。ただ監督からはチャポンが変化していく中で、チャポンなりの強さをもっと声にのせて、少しキャラが変わっても大丈夫ですよ、というアドバイスはいただきました。
本当に現場の皆様がアンパンマンを大切にされている方ばかりでうれしい気持ちのままアフレコができましたし、ここはこんなにも愛にあふれた現場なんだなって。アンパンマンを好きでよかったって思えました。

チャポンを演じる上で苦労した点があれば教えてください
長年続いている作品で、絵を見ればどれも声が頭の中で再生されるような国民的なキャラクターですよね。そこに新しい声を入れるとどうしても生まれてしまう違和感をどうにかできないかなと思いながら、一生懸命頑張りました。
今作はチャポンが成長していく様子が描かれていますが、子育ての中でお子さんの成長を感じるのはどんなときですか?
子どもの成長って階段みたいで一定になってきたかなと思うと、またドンとできることが増えたり。最近はどうやったら人が喜ぶのかということを、考えられるようになったのかなと思います。
夫婦間で育児についての分担などはあるのでしょうか
特に決めていません。育児についてはやる人がやる、子どものやりたいほうとやるって感じです。
例えばお風呂なら、「この時間はお父さんと入れるけど、この時間ならお父さんはお仕事だからお母さんとになるよ。どっちがいい?」と聞くと、子どもがどちらかを選びます。どっちじゃなきゃイヤというわけじゃなく、結局どっちでもいいみたいですけど(笑)。

子育てしながら働くことに、折り合いがつかない気持ちも
子育てと仕事の両立のために、何か工夫をしていることはありますか?
1つの作品に入った後はしばらく休みをとるなどしています。作品の最中も週に1回はできるだけお休みをいただいて、その日はずっと子どもと遊ぶということを心がけています。
子育てしながら働くことに、自分の中では折り合いがつかない部分もあります。もちろんずっと子どもと一緒にいるお母さんもすごいし、働きながら子どもに愛情を伝え続けるお母さんもすごいから、自分もこれでいいんだ、そのぶん子どもに愛情をたくさん伝えようって思いながら仕事をしています。
今年の映画の見どころはどんなところでしょうか
今作はやなせたかし先生の『アンパンマンのマーチ』にある歌詞の世界観をものすごく膨らませた内容になっています。子どもと大人では見える景色が違う映画だと思うので、いろんな世代の方に楽しんでいただける作品になっています。
子どもと映画館に行けるかな、迷惑になったらどうしようとか考えているママやパパも多いと思いますが、アンパンマンの映画は劇場が明るくてワイワイ見られるそうなので、みんなで一緒になって楽しんで鑑賞してもらえたらいいなと思っています。

今年の映画は、アンパンマンがお兄ちゃんに!?
アンパンマンは、空から落ちてきた不思議な男の子・チャポンと出会います。チャポンはアンパンマンたちと過ごす中で「ヒーローになりたい」と願い、アンパンマンを兄のように慕います。そこにチャポンの出生の秘密を知るばいきんまんが現れ…。
映画『それいけ! アンパンマン チャポンのヒーロー!』
大ヒット上映中!

監督:橋本敏一
脚本:葛原秀治
音楽:いずみたく 近藤浩章
声の出演:アンパンマン/戸田恵子、ばいきんまん/中尾隆聖、チャポン/蒼井優、ロボ2号 他/パンサー、モオさん/しずちゃん(友情出演)
原作:やなせたかし(フレーベル館刊)
テーマ曲:「虹色の歌」
配給:東京テアトル
公式サイト:anpan-movie.com
©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV
©やなせたかし/アンパンマン製作委員会2025
撮影/黒石あみ(小学館) ヘアメイク/ナライユミ スタイリスト/山口香穂 取材・文/苗代みほ