【調査概要】調査期間:2025年11月28日~12月21日 回答者数:0~12歳の子どもがいる保護者 209人
目次
約7割の保護者が経験! 子育ての中のヒヤリとしたできごと
まず、お子さんのヒヤリとした経験の有無について聞いてみると、「経験がある」と答えた保護者は142人にのぼり、全体の約68%を占めました。およそ10人に7人が、子育ての中でトラブルや不安を感じるできごとを経験していることがわかります。

子どもが成長し、行動範囲が広がる小学生以降は、ひとりでの登下校や友だち同士での行動など、親の目が届かない時間が増えていきます。保護者が日ごろから気を配っていても、すべてのリスクを事前に防ぐのは簡単ではないことがうかがえました。
どんな場面で起きている? トラブルの中身とは
では、保護者が実際にヒヤリと感じた体験には、どのような種類があるのでしょうか。内容別に整理してみると、日常の中で起こりやすいできごとや、子どもの成長段階ならではの課題が浮かびあがってきました。
1.子ども同士のトラブル編
集団生活の中で、特に多く挙がったのが、お友だちについてのトラブルです。「乱暴な子に巻き込まれた」「持ち物に関するトラブル(なくす/貸した・返さないなど)」と回答した保護者はいずれも51人にのぼりました。
また、「仲間外れ・すれ違い」も35人に選ばれました。身体的なトラブルだけでなく、子どもが心に傷を負うようなできごとに直面している家庭も少なくありません。

自由回答を見ると、「友だちを押してしまったと聞いて、加害者になるのではと不安になった」「教室でふざけて走り、ケガをしたと学校から連絡があった」といったリアルな声も寄せられています。さらに、「お友だちと遊びに出かけたまま、時間になってもなかなか帰ってこない」など日常の小さなズレも、保護者に不安を与えるきっかけになっているようです。
2.家庭内・予想外の行動編
家庭の中や、親の管理下にあるはずの場面でも、予想外のできごとは少なくありません。もっとも多く選ばれたのは、「家の外に勝手に出ていった/帰宅が遅れた」で、59人が選びました。行動範囲は広がる一方で、行き先を保護者と共有する意識が、まだ十分に身についていない時期であることがうかがえます。また、現代ならではの項目として、「親のスマホやタブレットを勝手に操作した」と回答した人も54人にのぼりました。

自由回答には、「学校から帰ってこない」「外出先で約束の時間になっても姿が見えない」といった、所在がわからなくなることへの不安が寄せられています。また「ホテルで有料チャンネルを勝手にみていた」など、親の想定を超える場面も各家庭で起きている実態が浮かびあがりました。
3.大人関係編
大人との関係に波及するケースも見られました。「先生や周囲の大人の対応をきっかけに、話がこじれそうになった」は16人、「保護者同士のトラブルに巻き込まれた」は13人の保護者が選択しています。
発生頻度は高くありませんが、一度起きると対応に時間がかかり、保護者が負担を感じやすいケースです。子どものことがきっかけでありながら、大人同士の関係にも目を向ける必要が出てくる場面もありそうです。

「あのときは本当に焦った…」保護者が語る、忘れられない冷や汗エピソード
これまでに経験した「ヒヤッとしたできごと」のなかでも、特に記憶に残っているエピソードを聞いてみました。緊迫した場面が、数多く寄せられています。

1.子どもの行方がわからなくなった・想定外のルートで帰宅していた
もっとも切実な恐怖として多く語られたのが、「子どもの居場所がわからなくなった」という経験です。特に、登下校や放課後の活動が始まる低学年では、少しのズレが、大きな不安へとつながっていることがわかります。
・1年生のとき、集団下校の上級生に置いていかれ、行方不明になったと伝えられたこと。(京都府/女性)
・入学当初、なかなか帰ってこないと思ったらまったく違う道に行き迷子になっていた。なぜか違う門から出て、別ルートの下校チームについて行ったそうです。(香川県/女性)
・放課後すぐに児童館に行くはずが、来ていないと聞いて焦った。仕事中ですぐには迎えないし、事件や事故に巻き込まれたかと不安がつのり、ヒヤヒヤでした。(北海道/女性)
2.ケガ・事故・命の危険を感じた
小学校に入り、行動の自由度が増すにつれて、これまで想定していなかった事故や体調不良に直面するケースもみられます。状況によっては命にかかわることもあり、保護者にとって忘れがたい冷や汗の経験として心に残っているようです。
・雨の日滑ってしまい、転んで後頭部をコンクリートにぶつけてしまった。救急病院へ行き、顔色もみるみる悪くなって入院しました。(富山県/女性)
・自転車で車にぶつかった。(神奈川県/女性)
・保育園ではこまめに水分補給をしてもらえていましたが、小学校に入ってからは自分でとらなければならず、下校時に熱中症のような体調不良になったことがありました。(神奈川県/女性)
3.友だち・保護者・周囲とのトラブルに巻き込まれた
人間関係にまつわる経験も、保護者にとっては心に残るできごとになりやすいようです。誤解や行き違いが重なり、結果として大きな負担につながっている様子がうかがえました。
・つかみ合いのケンカが発生し、息子が仲裁に入ったところ、息子も暴力を振るった1人と疑われてしまった。のちに複数の証言から息子の疑いは晴れたが、相手の親からの叱責はキツかった。(山梨県/女性)
・公園で友だちと殴り合い、蹴り合いのケンカになって、次の日になっても相手が許してくれずトラブルになった。(愛知県/女性)
・子どもの貸し借りで、借りたものに傷をつけてしまい、弁償。(埼玉県/女性)
困ったとき、どう解決した? 「先生」「親」「子ども」それぞれの役割とは
では、こうした「ヒヤッとするできごと」が起きたあと、事態はどのように収束したのでしょうか。
解決の対応についてたずねてみると、もっとも多かったのは「先生が対応した」で42人が選びました。第三者である学校側の介入が、解決の大きな役割を担っていることがわかります。
「親が間に入り話し合った」や「子ども同士で自然に仲直りした」も多く挙げられ、状況によって大人が調整役となる場合もあれば、子ども自身の力で関係を修復している場合もあるようです。

自由回答からは、同じできごとを繰り返さないための、保護者の工夫もうかがえました。「本人に注意をうながすこと」に加え、「GPSを持たせて現在地を把握する」「先生や本人とこまめに情報を共有する」など、環境面や仕組み面での対策を取り入れている家庭も少なくありません。
ヒヤリとした経験をきっかけに、再発を防ぐための土台づくりへとつなげている様子が見えてきます。
いじめ・スマホ・ゲーム…保護者が感じている子どもの不安

最後に、保護者が現在かかえている不安についてもきいてみました。トラブルが起きていなくても、日常のなかで小さな違和感や心配を感じている家庭は少なくありません。
いじわる・からかい・いじめ
保護者の声から多く聞かれたのは、子どもの友人関係への不安でした。わが子が気づかないうちに、からかわれたり、いじめられたりしていないかと気にかけている家庭も多いようです。また、発達のペースや性格によって、集団の中で誤解されやすいのではないかと感じている声も寄せられています。
・少し発達がゆっくりな子で、空気が読めないことが多いので、この先いじめられたり、友だちがいなくなったりしないか、常に不安です。(静岡県/女性)
・帰り道でいろいろとからかわれているようで心配です。(群馬県/女性)
・いじめ問題。親が気づかないところで、いじめられていないかが心配 。(福井県/女性)
スマホやゲーム、カード交換など
スマートフォンやゲーム、お金、カードなどをめぐる不安も、多く挙げられました。金銭トラブルへの心配や、ゲームを持っているかどうかによって、子ども同士の関係に差が生まれているのではないかと気にかける声が寄せられています。
特に、トレーディングカードの交換については、子どもが価値を十分に理解しないまま、あげる・もらうを繰り返すことで、あとからトラブルに発展するケースがあるようです。公園などで偶然出会った子ども同士のやり取りでは、保護者がサポートしにくい場面も多く、戸惑いを感じている様子もうかがえました。
・周りのお友だちでお金のトラブルが増えているようで、気になっています。(神奈川県/女性)
・ポケモンカードの交換が流行し、子どもたちが価値がわからないまま高価なカードをやり取りすると、あとからトラブルになることがあります。(東京都/女性)
・ゲームで遊ぶことが増えて、持っている子といない子で差が出てしまう。(神奈川県/女性)
日常にひそむヒヤリと、保護者の見守りの大切さ

今回のアンケートから、小学生のヒヤリとするできごとは、偶然や不注意だけで起きているわけではないことが見てきました。行動範囲が広がる中で育まれる自立心や、友だち関係の変化、スマホや持ち物など、現代ならではの要素が重なり合って起きていることがわかります。
また、多くのケースでは、先生や保護者といった大人のかかわりが、事態を落ち着かせるきっかけになっていました。ルールづくりや見守りに加えて、日ごろから子どもの様子に目を向け、気持ちをやり取りできる関係を育んでいくことが、親子の安心につながっていくのかもしれませんね。
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文・構成/牧野 未衣菜
