知らずに子どもの自尊感情を下げることを言っているかも…
「ドジだなぁ」「なんでそんなに恥ずかしがり屋なのかしら」。周りのお友だちと同じことをわが子ができなかったとき、ついつい行動のマイナス面を強調するような言葉を発してしまうということはありませんか?
そのような環境で育つ子供は自己肯定感が低くなってしまうと言われています。内閣府の調査(平成26年度「子ども・若者白書」)によれば、「自分自身に満足している」と回答した子どもは、アメリカが86%なのに対して、日本はわずか45.8%と低くなっています。親としては、当然わが子にもっと自分のことを好きになり自信を持ってほしいのに、知らず知らずのうちにわが子の自尊感情を下げるような言葉を発してしまう……。その習慣、ちょっとした意識とテクニックで変えることができるんです。
ネガティブ言葉をポジティブ言葉に置き換える習慣を
自尊感情の高さで決まる幸せになれる力
自尊感情を育てるのは小さいときからの成功体験であり、自分が誰かの役に立ったという体験です。ハードルは低く、工夫も必要。コンプレックスを抱かせるような致命的な失敗をさせないことは特に重要。手伝ってもらったら「助かったわ」の一言は忘れずに。特にカギになるのは言葉です。言葉は子供を育てる環境でもあるので、ぜひ子供にはポジティブな言葉をかけるようにしましょう。
マイナスな言葉をポジティブな言葉に置き換える
つい日常で口にしてしまいそうな言葉をポジティブに変換してみましょう!
●あと5分しかない ⇒ まだ5分あるよ。焦らずにやってごらん!
●いつもひとりぼっち ⇒ 自分の世界を大事にしているんだね。
●変わっている ⇒ ほかの人にはない素晴らしい個性の持ち主ね。
●落ち着きがない ⇒ いつも元気でイキイキとしているね!
●怒りっぽい ⇒ 自分の気持ちを素直に出せる人なんだね!
●心配性 ⇒ 明日の準備を前もってきちんとできる子だね!
いつも意識的にポジティブな言葉を使っているうちに、お母さん自身がポジティブになり、親子ともに自分をOKと思えるようになるのです。自分をOkと思える人は他人もOKと思える人。これが幸せに生きる力の源となっていくのです。
自分のことが好きになる!「ひっくりカエル!」はこんな本!
短所を長所にひっくり返す
この本は筑波大学付属大塚特別支援学校の主幹教諭であり、特別支援コーディネーターでもある安部博志(あんべひろし)先生が自分の学校の発達障害の子どもたちのために作った教材をもとに作られた絵本ですが、一般の子育てにも活用できる内容になっています。
絵本に取り入れられているのは、人や物事に対する見方を変える「リフレーミング」という心理学の手法。
「ひっくりカエル!」 あんべひろし・さく うちだコーイチロウ・え
ページをめくるとかわいいカエルくんのイラストとともに、「短所が長所にパッとひっくり返り」ます。内容をちょっとご紹介しましょう。
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ご家庭でもマイナスの言葉を絵本のようにひっくり返してみてください。親も子も、心がほっこりしてくるはずですよ!