1982年にタミヤから発売されたミニ四駆は、乾電池で動く4輪自動車型のプラモデルです。発売以来何度かブームにもなったこともあり、子どものころに遊んだパパも多いでしょう。
自分で組み立てた車を走らせる楽しさに加え、種類が豊富なパーツを組み合わせて自分だけのミニ四駆を作れる楽しさは、世代を超えて子どもたちの心をつかんできました。
長い歴史の中で、本体はもちろんパーツや関連商品も多く発売されているミニ四駆ですが、初めての場合は何をそろえれば良いでしょうか。ミニ四駆の種類と楽しみ方を解説します。
ミニ四駆の種類
ミニ四駆はさまざまなシリーズが販売されており、それぞれでシャーシと呼ばれるミニ四駆の土台の形や、ボディのタイプなどが異なります。
車種は420種類以上ありますが、走らせる場所で2種類に分けられます。それぞれの違いと、代表的なシリーズを紹介します。
オフロードタイプ
公園などの砂地や凸凹道でも走行できるタイプのミニ四駆です。土台となるシャーシが地面から高い位置に設計されているため、小さな障害物を乗り越えて走行できます。
ギア比はパワーを重視しているので、スピードは出ませんが不整地路や坂道でも力強く走行します。
ミニ四駆シリーズ
実際に存在するクロスカントリー車を模したミニ四駆です。トヨタランドクルーザーや三菱パジェロなどが販売されており、大型のタイヤが装備されているので不整地路でも楽しめます。
スピードは子どもが歩く程度です。
ワイルドミニ四駆シリーズ
モンスタートラックと呼ばれる、大きなタイヤを装着したピックアップトラックを模したシリーズです。
ソフトで大型のタイヤで砂地や砂利道でも遊べます。スピードは子どもが歩くより遅く、室内でも楽しめます。
オンロードタイプ
コースの上でスピードを競うタイプのミニ四駆です。コースの上でしか走れませんが、より速く走行するためのチューニングを楽しめます。
オフロードタイプに比べシャーシの重心は低く、ギア比もスピードが重視されています。
レーサーミニ四駆
1986年から販売されており、オンロードタイプの元祖です。漫画「ラジコンボーイ」や「ダッシュ!四駆郎」と商品が連動し、第1次ミニ四駆ブームが起きました。
同シリーズから新商品も出ており、可愛いキャラクターが乗っているモデルや、実車を模したモデルも販売されています。
スーパーミニ四駆
漫画「風のレーサー侠」や「ダッシュボーイ天」と商品が連動しているシリーズ。軽量で大型のタイヤなど、コースでより速く走行するための工夫がされています。
フルカウルミニ四駆
漫画「爆走兄弟レッツ&ゴー!!」シリーズと商品が連動し、第2次ミニ四駆ブームが起きました。
小さめのホイールで低重心の車体に加え、ボディもデザイン性に富んでおり人気のあるモデルが多いシリーズです。
ミニ四駆PRO
2005年に発売されたシリーズで、これまでのミニ四駆の構造を大幅に改良しました。
より効率的にスピードが出るようにモーターの位置や駆動構造を変更し、シャーシのカスタマイズ性や剛性をより高めました。
ミニ四駆PROのモーターは他のシリーズとは異なる専用のモーターが必要です。
ミニ四駆REV
ミニ四駆30周年を記念して発売されたシリーズで、空力を意識したボディが特徴です。
デザインコンテストで一般公募されたボディデザインが採用されているモデルもあり、これまでにない特徴的なボディも多いシリーズです。
パーツ交換を楽しむ
オンロードタイプのミニ四駆は、さまざまなパーツや関連商品が販売されています。
本体を買えば基本的なパーツは揃っており、乾電池とモーターがあれば走らせられますが、思い思いにチューニングして速さを競うのもミニ四駆の楽しみ方の1つです。
基本的なパーツの種類と特徴を解説します。
モーター
ミニ四駆の心臓部です。モーター自体にもスピード重視や、パワー重視などの特徴があります。ミニ四駆の種類によってモーターが付属しているタイプと、付属していないタイプがあります。
ミニ四駆PROシリーズのモーターのみ、他のミニ四駆のシリーズとは異なるタイプです。
ギア
ギア比を微妙に変更することで、パワーとスピードのバランスを調整できます。モーターの特徴と合わせて考えることで、コースに合わせてチューニングを楽しめます。
タイヤ
タイヤ径の大きさで加速力や最高速度を調整できます。タイヤ径が小さければ力が伝わりやすく加速力が強くなり、大きければ最高速度重視の調整になります。
タイヤの素材にもグリップの強いゴムタイヤや、摩擦の少ないソフトなタイプなどがあります。
ローラー
直進しかできないミニ四駆がコーナーを曲がるためのパーツです。コーナリングの性能はローラーの種類や付ける位置で決まります。
パーツ自体の種類も多く、チューニングのバリエーションは無限大です。
おすすめのミニ四駆7選
420種類を超えるミニ四駆から、おすすめを紹介します。
トヨタ ランドクルーザー(チームACP 1990年パリダカ仕様) – TAMIYA
1990年のパリ・ダカールラリーに参戦したランドクルーザーを再現したミニ四駆。オフロードタイプなので、公園や砂地を走らせれば本物のランドクルーザーのようにパワフルに走ります。
ランチボックス Jr. – TAMIYA
アメリカで人気のモンスタートラックを模した大型タイヤで、砂利道も楽々走行するオフロードタイプのミニ四駆です。平地ならウィリー走行や片輪走行も楽しめます。
組み立ても工具不が要で簡単なので、プラモデル組立ての入門としてもお勧めです。
ミニ四駆キャット- TAMIYA
白茶柄の猫が乗ったレーサーミニ四駆です。見た目の可愛らしさから飾っておくだけでも楽しいミニ四駆ですが、レースのためのパーツもしっかり装備しており、チューニングも楽しめます。
自由皇帝 (リバティーエンペラー) – TAMIYA
漫画「風のレーサー侠」の主人公が使うスーパーミニ四駆です。大型で軽量のタイヤにコースアウトしにくいシャーシなど、これだけでもコースで速い要素がたくさん搭載されています。
マグナムセイバー プレミアム – TAMIYA
漫画「爆走兄弟レッツ&ゴー!!」の主人公が使うフルカウルミニ四駆です。タイヤがボディに覆われた低重心のデザインがかっこよく、第2次ミニ四駆ブームを巻き起こしたミニ四駆の1つです。
拡張性の高いシャーシで、幅広いセッティングを楽しめます。
アバンテX(エックス) – TAMIYA
ミニ四駆で歴代1位の売上を誇るアバンテJrを、ミニ四駆PROシリーズからパワーアップして登場したモデルです。
高い駆動効率と幅広いセッティングができるシャーシで、ミニ四駆レースでも多く使われているミニ四駆です。ミニ四駆PROシリーズは、他のシリーズと流用できないパーツがあるので注意が必要です。
ミニ四駆スターターパックFM-Aバランスタイプ (ラウディーブル) – TAMIYA
基本パーツに加えて、レースで活躍するパーツやモーターをセットにしたミニ四駆REVシリーズのミニ四駆です。
アメリカンスポーツカーのようなボディは、まるで実車のようなデザインで目を引きます。これ1つでレースにも出られる豪華セットなので、ミニ四駆を初めて買う場合でもぴったりです。
ミニ四駆を楽しもう!
組み立てて走らせる楽しさはもちろん、チューニングやレースでミニ四駆の楽しさは無限に広がります。
タイヤやモーターなどの基本的なパーツ以外にも、さまざまなパーツを取り付けてカスタマイズできるのでチューニングは奥が深く、子どもはもちろんパパママも一緒になって楽しめるおもちゃです。
紹介したミニ四駆はごく一部で、まだまだたくさんの種類のミニ四駆があるので、お気に入りを見つけて自分だけの一台を作りましょう。
文・構成/HugKum編集部