「友達ができるか心配」「クラスの子とうまくやれるか」小学一年生の「社会性」をどう考える?

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この春、新・小学一年生となったお子さんをもつパパ・ママに、この時期ならではのお悩みや不安を大募集。2人の専門家がみなさんの気持ちに寄り添い、お答えします!

小学1年生は社会とのつながりの第一歩。あせらず、ゆったりと見守りましょう。

小学1年生のころ、ボクは読み書きが苦手な子どもでした。だから授業で先生が言っていることもよくわからず、いつもぼーっとしていたような気がします。母はそんなボクを心配して、毎日学校の準備をしてくれたのです。だから忘れ物もなく、先生に叱られることが少なくてすみました。そうでなければ、毎日先生に叱られて、学校が嫌いになっていたかもしれません。母にはとても感謝しています。

小学1年生は社会とのつながりの第一歩。これから子どもの人生が始まるようなもの。だから、あせらず、ロースタートでいきましょう。そして、親は子どもの得意、不得意を見極めて、しっかり、やさしく寄り添うことが重要ではないかと思います。そしてわが子の力を信じ、たくさん愛情を注いでください。

まずは、お子さんと一緒に小学校生活を楽しみましょう。

「脳の学校」代表・医学博士
加藤 俊徳 先生

1961年、新潟県生まれ。加藤プラチナクリニック院長。小児科専門医。昭和大学客員教授。発達脳科学・MRI脳画像診断の専門家として、子どもから超高齢者まで1万人以上の人を治療。脳を8つの系統に分けてトレーニングを行う「脳番地トレーニング」を提唱。また、長年の研究をふまえた脳に関する著書も多数ある。

「脳の学校」公式サイト https://www.nonogakko.com

加藤俊徳先生 Q&A

Q:兄と仲良しの次男が同じクラスの子と遊べるか心配です。

次男は3つ上の兄ととても仲が良く、遊ぶときはいつも兄と兄の友だちと一緒です。カードゲームで遊んだり、サッカーをしたりしています。そのせいか、同じ年の子とあまり遊びたがりません。「つまらない」のだそうです。年上と遊ぶことで、精神的な成長が早いのかもしれません。入学してクラスの友だちとうまく遊べるのか心配です。今からでも同じ年の子と遊ぶように促したほうがよいでしょうか。(K・Tさん)

A:誰とでも遊べる力を身につけています。このまま見守りましょう。

1年生(6~7歳)の脳は、発達に個人差があり、まだ5歳程度の子もいれば、すでに9歳くらいの発達した脳をもつ子もいます。

友だちと遊ぶには、会話力と運動能力が必要です。1年生ですと、脳の成長差によってはまだうまく遊べない子もいます。

ご相談のお子さんは、年上でも子ども同士で遊べていますよね。高いコミュニケーション力をすでに身につけている証拠。しかも、サッカーなどで体を動かすこともしています。こういう子は、誰とでもうまく遊べるし、リーダーになれるかもしれませんよ。

また、入学してから、学校行事などを通してさまざまな場面でかかわりをもつことで、周りの子どもたちも成長していきます。入学後、クラスの友だちとどのようにかかわっていくのか、お子さんの成長を見守りましょう。心配はないと思いますよ。今は何もせず、見守ってください。

ただ、今はコロナ禍で、子どもの遊びが制限されてしまうこともあるでしょう。そこはうまく配慮して、できるだけ外で遊べるようにしてあげてくださいね。

 

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「小学校は楽しいところ」と思えるポジティブな声かけを心がけましょう。

入学後の新生活はいかがですか。これから「楽しみがいっぱい」だけれど「不安もちょっぴり」って感じでしょうか。私も長男のときはそうでした。同じ幼稚園からのお友だちはいなくて、どちらかというとおとなしい子でしたので、「ちゃんと友だちできるかな?」「楽しく通えるかな?」と心配でした。

けれど、私の「不安」が伝染したら大変だと思い、「先生はどんな楽しいことをしてくれるのかな?」「友だちがいっぱいできるといいね」などと、ポジティブな声かけを心がけました。おかげで息子は、楽しみな気持ちで小学校入学を迎えることができました。

私も迷いながらの子育てでしたが、ポジティブな声かけや、たくさんほめてきたことで、息子たちは自信ややる気が育ち、自己肯定感の高い子になりました。私の経験が、みなさんのお役に立てばと思います。

ぺたほめ医専アカデミー代表・日本心理学会認定心理士
藤田 敦子 先生

同志社大学文学部心理学専攻卒業。2人の息子が小学生のときに離婚。シングルマザーとして働きながら、ほめて認めて自己肯定感を高くする独自の「ぺたほめ」育児法により息子たちは国公立大医学部現役合格。現在はわが子を医学部に入れたいと願うお母さんのための「ぺたほめ本気塾」を開講。パーソナルサポートでは0歳から浪人生のお子さんのお母さんのお悩み相談をしている。

藤田敦子公式ブログ https://ameblo.jp/petahome/

藤田敦子先生 Q&A

Q:引っ越したばかりで知り合いがいません。

引っ越したばかりで知り合いもなく、入学して子どもに友だちができるか心配です。また、私自身もわからないことを聞いたり、相談できる友だちがほしいです。けれど、コロナ禍で学校に行く機会が少ないのではと心配です。どうしたらよいでしょう。(麻衣さん)

A:入学後は学校行事やPTAなどにどんどん参加しましょう。

 私も長男が1年生に上がるときに同じ幼稚園からの友だちがいなかったので、子どもたちを連れて、児童館や公園に行ってみました。遊んでいる子に「何してるの?」とか、「何年生なの?」などと積極的に声をかけました。すると、長男より1つ上の男の子が遊んでくれるようになり、入学後もうちの子を気にかけてくれて助かりました。

私も友だちが欲しかったので、積極的に動きましたよ。小学校の保護者向けのサークルに参加したり、学校の係にも立候補。

このような相談を受けた際、一番おすすめしているのがクラスの委員や係に立候補することです。「ちょっと荷が重すぎる」と思われるかもしれませんが、コロナ禍でもママ同士で連絡先を交換しやすいですし、学校の先生とかかわる機会も増え、さらに、子どもの様子をみることもでき、いいことだらけです。働いておられるお母さんは本の読み聞かせや図書委員などでもいいので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

 

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1925年創刊の児童学習雑誌『小学一年生』。コンセプトは「未来をつくる“好き”を育む」。毎号、各界の第一線で活躍する有識者・クリエイターとともに、子ども達各々が自身の無限の可能性を伸ばす誌面作りを心掛けています。時代に即した上質な知育学習記事・付録を掲載し、HugKumの監修もつとめています。

『小学一年生』2021年4月号 別冊『HugKum』 イラスト/やまのうち直子 撮影/黒石あみ(小学館写真部) 構成/天辰陽子

 

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