いんげんは冷凍保存もOK! お弁当にも活用できる調理後の冷凍手順もご紹介

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くせや苦味のないいんげんは、お子さんにも食べやすい野菜の代表です。胡麻和えなら甘めの味付けもできて、お弁当のおかずにも人気。
今回はいんげんの胡麻和えを冷凍保存する方法や、冷凍いんげんを使ったレシピなど、活用できるテクニックをご紹介します。

万能野菜!いんげんは冷凍できる?

いんげんは夏の野菜ですが、栽培時期をずらすことで1年に3回もの収穫ができることから「三度豆」とも呼ばれます。豆の成熟を待たずに若い莢(さや)のうちに収穫して食べるのが、「さやえんどう」です。

一方、莢(さや)の中にある豆が十分成熟してから収獲し、豆だけを食べるのが「いんげん豆」。貯蔵できることから、アメリカ大陸では古代にも主要作物として栽培されていたそうですよ。

いんげんの栄養は

そのほとんどが水分なので低カロリーですが、抗酸化に関わるビタミンをバランス良く含んでいます。残念ながら冷凍すると水溶性のビタミンは失われますが、冷凍しても残る脂溶性ビタミンも含まれています。

また、人体では合成できない必須アミノ酸は9種類ありますが、いんげんを食べると、なんと一度にすべてを摂ることができます。

胡麻和えにすればお弁当のおかずに活躍。マヨネーズなら和えるだけでもおいしいいんげんとは、じつは隠れた万能野菜なのです。さらに冷凍することで味が染みやすく、やわらかい食感に変わるので、買いだめしておくのも賢い手段ですね。

いんげんの冷凍方法

いんげんは家で冷凍するのも簡単です。また、スーパーで人気の冷凍食品も重宝します。冷凍いんげんについて、くわしくみていきましょう。

家庭での冷凍保存

いんげんを茹でてから冷凍する手順をみていきましょう。「ブランチング」といって、茹でてから急冷することで栄養を逃さずにおいしい冷凍ができますよ。

筋を取ったいんげんを塩茹でにします。1リットルのお湯に対して小さじ2程度の塩を入れ、1分をめどに茹でてください。

切らずにそのまま茹でるほうが余分な水を吸わないため、冷凍保存にはむいています。冷凍しても包丁で切ることができて、手でもポキポキと折れるんですよ。

 

茹で加減は季節や大きさによって変わるので、様子を見ながら調節してください。少し固めに茹で上げておくほうが、解凍した後の食感が良いです。

爪を当ててみて、サクッと切れ目が入ればOK。茹で足りないと切れません。熱いので、手で触るのは冷やしてから。

 

茹で上げたいんげんを氷水で急冷します。加熱を素早く止め、色も鮮やかになるひと手間です。十分に冷やしたら、水分をよく拭き取り、冷凍用保存袋に入れて冷凍してください。

保存期限は2週間です。

冷凍食品の「いんげん」もおすすめ

冷凍食品で販売されているいんげんは、筋取りをして茹でてから冷凍しています。収穫されてすぐの新鮮なうちに処理されているので、栄養面でも優れた食材です。

忙しい日々を助けてくれ、手作りの味も味わえることから人気の商品です。冬でも安定して手に入るのも嬉しい点ですね。

「冷凍いんげん」の解凍方法

冷凍したいんげんは、しばらく待てば包丁で切ることができます。食べやすい大きさに切り、調理してください。

炒め物のような加熱調理に使う場合は、解凍せずにそのまま使うことで、水分が出てくるのも気にならないのでおすすめです。

和え物、サラダに使うなら、半解凍で。自然解凍や流水解凍もできますよ。胡麻和えの和え衣と混ぜるとよく絡み、出てくる水分も吸い取ってくれます。

水っぽさを防止する調理のコツ

冷凍いんげんを解凍する時に出てくる水は、衣に吸わせると気にならなくなくなります。胡麻はもちろん、海苔や鰹節といった水分を吸い取ってくれる食材と合わせると、おいしい仕上がりになるので試してみてください。

「いんげんの胡麻和え」を冷凍保存する方法

では、お弁当や常備野菜として大人気の「いんげんの胡麻和え」を調理後に冷凍する方法を見ていきましょう。欲しい時にすぐに食べられる便利な一品として活躍します。

基本のレシピ「いんげんの胡麻和え」

解凍後にどうしても出てしまう水分を吸い取るため、胡麻の量を多めにするのがポイントです。

◇材料

さやいんげん 200g
塩  (塩ゆで用:水1リットルに対して小さじ2程度)
炒り胡麻 70g(すり胡麻でも)
砂糖 大さじ2
醤油 大さじ1
みりん 大さじ1/2

◇作り方

【1】生いんげんの筋取りをして、3~4センチの長さに切り分けます。
【2】沸かしたお湯に塩を入れて、いんげんを茹でます。色が鮮やかになり、ほどよく柔らかくなるまで煮たら、お湯を切って急冷します。氷水を使って2~3回水を替えると、パリッとおいしく仕上がります。【3】キッチンペーパーを使ってしっかりと水気をふき取ります。
【4】すり鉢で半ずりにした炒りごまと調味料を混ぜて、茹で上げたいんげんを和えます。

お子さんと向かい合わせで胡麻をスリスリするのも、胡麻和えの楽しみではないでしょうか。

冷凍保存のポイント

胡麻和えにしたいんげんは、冷凍用保存袋に入れてから空気を抜き、そのまま冷凍庫へ入れます。食べる時は揉みほぐせばバラバラになり、必要な分が取り出せます。

解凍方法は自然解凍がおすすめです。食べる3時間程前に冷凍庫に移し、ゆっくりと解凍すると水が出にくく、おいしく食べることができますよ。

お弁当に入れるポイント

お弁当に入れる場合は、あらかじめシリコンカップなどに小分けにしておくと、冷凍後も扱いやすいですね。解凍せずにそのまま入れることで、保冷の役目も担ってくれます。ランチの時間までに自然に解凍されて、溶けて柔らかくなります。

ラップで覆い、冷凍庫へ入れます。3時間後に、冷凍用保存袋へ詰め替えると保存しやすくなりますね。

 

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「冷凍いんげん」で作るレシピ

もちろん、胡麻和えだけでなくおいしい「いんげんレシピ」はたくさんあります。冷凍いんげんは生のいんげんと変わらず調理できるので、参考にできるレシピをご紹介します。

肉じゃが

様々なおかずにリメイクできる肉じゃがは、多めに作っておけば次の日の調理が格段にラクに。仕上げのいんげんが彩アップのポイント!

◆材料

(大人4人分+子ども4人分)
じゃがいも 6個
豚バラ薄切り肉 300g
玉ねぎ(大) 1と1/2個
にんじん 1本
いんげん 50g
しらたき 100g
サラダ油 大さじ1

【A】
水 3カップ
砂糖 大さじ2
酒 大さじ2
みりん 大さじ2
顆粒和風だし 小さじ2

しょうゆ 大さじ4

◆作り方

【1】じゃがいもは一口大に切って水にさらす。玉ねぎはくし形、 にんじんは乱切り、いんげん は3~4cm長さ、しらたきは食べやすい大きさに切る。豚肉 は5cm長さに切る。
【2】鍋にサラダ油を熱し、じゃが いも、玉ねぎ、にんじんを炒める。全体に油が回ったら、【A】と豚肉を加え、沸騰したらアクを取り、中火で5分ほど煮る。
【3】しらたきとしょうゆを加え、アルミホイルで落しブタをして 中弱火で10分煮、仕上げにいんげんを加えてひと煮する。

教えてくれたのは


島本美由紀さん

料理研究家・ラク家事アドバイザー。 忙しい主婦に向けて、身近な食材でパパッと作れるおいしい時短レシピを考案。テレビや雑誌を中心に活躍。暮らし全般のハッピーもプロデュース。

『ベビーブック』2017年5月号

にんじんといんげんのロール焼き

ビタミンカラーがパッと目をひくポップなロールケーキ。牛乳の代わりにトマトジュースを使ってしっとり仕上げます。ひと口サイズが食べやすく、おやつにぴったり!

◆材料

(4本分)
【A】
ホットケーキミックス 200g
トマトジュース 400cc

にんじん 10cm
いんげん 8本
塩 少々
オリーブ油 大さじ1

◆作り方

【1】にんじんは5mm角の棒状にし、いんげんとともに耐熱容器に並べて塩をふる。ラップをかけて電子レンジで1分30秒加熱する。いんげんは両端を切り落とす。
【2】ボウルに【A】を混ぜ合わせる。
【3】卵焼き用のフライパンにオリーブ油を入れて中火で熱し、【2】の生地をお玉半量ほど流し入れる。全体に広げたら【1】の1/4量を並べ、端から巻いていく。同様にしてあと3個焼き、小さく切る。
※電子レンジの加熱時間は、600Wの場合の目安です。

教えてくれたのは


鈴木 薫さん

身近な食材で簡単に作れて、おいしくて、センスのいいレシピが人気。双子の女の子と男の子のママ。

『めばえ』2015年10月号

桜えびの卵炒めおにぎらず

桜えびを入れたカルシウムたっぷりのおにぎらず。細かく切った具材は卵でまとめればポロポロせず、食べやすくなります 。具材はお好みのものでOK!

◆材料

(3個分)
桜えび 10g
いんげん 4本
卵 1個

【A】
砂糖 小さじ1
塩 少々

サラダ油  大さじ1/2
ご飯 400g
のり 3枚

◆作り方

【1】桜えびは粗みじん切りにする。いんげんはサッとゆでて小口切りにする。 卵は溶きほぐしてAを加える。ご飯に塩少々(分量外)を加え混ぜる。
【2】フライパンにサラダ油を熱して桜えびといんげんを炒め、香りが立ったら【1】の卵液を加えて軽く混ぜながら火を通す。
【3】のりを広げ、中心にご飯の1/6量を四角くのせ、【2】の1/3量、ご飯1/6量の順にのせ、しっかり包む。ラップを巻いて 5分ほどおき、切り分ける。同様に2個作る。

◆ポイント

細かく切った具を炒めて卵でまとめると、崩れないので食 べやすい。具はお好 みでどうぞ。

おにぎらずの基本の作り方をご紹介。

■のりは折りたたむ

ご飯を薄い正方形にまとめてのりの中央に置き、のりを手前→左右→奥の順に折って包む。細かく切った具を炒 めて卵でまとめると、崩れないので食 べやすい。具はお好みでどうぞ。

■ラップを巻いて5分おく

のりなどの包む素材とご飯 をなじませると、切ったときにポロポロと崩れにくくなる。

■4等分に切る

幼児は2等分をさらに半分 にした4等分が食べやすい。三角形でも4角形に切ってもOK。

教えてくれたのは


鈴木薫さん

身近な食材で簡単に作れ て、おいしくて、センス のいいレシピが人気。 双子の女の子と 男の子のママ。

『ベビーブック』2016年4月号

胡麻和えの強い味方、いんげん

毎日食べるほうが良いとわかっていても、つい食べずじまいになる食材として、胡麻が挙げられます。あの小さな一粒の中に詰まっている栄養を考えると、手軽に食べられる手段があると嬉しいですよね。冷凍いんげんがあれば、胡麻を食べる習慣にも繋がりやすくなります。力強い味方として、ぜひおいしい冷凍保存をお試しくださいね。

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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)

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