「なわとび」と「とび箱」は、体育の授業で挑戦することの多い運動です。どちらもとべる回数が増えたり、引っかからずにとびこせたりするとうれしいですね。
これらの跳ぶ運動は、うまく行うためのコツがあります。「うまくできない…」とお子さんが苦手意識をもってしまう前に、ポイントをおさえて練習してみましょう。
「なわとび」は、なわの回し方から練習
【1】両手を横に広げると、なわが前に回ってくる。
【2】なわを前に持って両手を広げると、なわが後ろに回っていく。【1】【2】をくりかえす。
この練習のポイント
まずは、跳びこしやすいなわの回し方を習得します。
なわを回す「軸」を段階的に変える
なわの回し方の第一段階で、肩を軸になわを回す方法です。第二段階は肘を軸に、最終的には手首を軸に回せるようにします。
体験につなげるヒント
なわとびは、なわの動きを予測してとぶ運動で、3歳くらいまではできない子がほとんどです。練習をスタートさせる時期に気をつけましょう。
なわの長さは、もち手をもってなわの中央を足で踏んだとき、もち手が胸の高さにくるように調節してください。
「なわとび」はここが大事
なわが足元に来たら、とびこす
「足元に来たなわをとびこす」感覚は、とぶタイミングと高さをつかむために必要です。はじめは、とびながら前進してもかまいません。
「とび箱」の練習はここからスタート!
とび箱の向こうの端に両手をついて、とび箱にとびのる。
この練習のポイント
とび箱にお腹がつかないように、両手で体を支えることから始めましょう。
「できた!」につなげるヒント
とび箱は、とびこすときに頭から落ちないように気をつけましょう。子どもの頭身バランスは、頭が重くなっています。おとなはとび箱の横にいて、危ないと思ったら子どもの上腕をつかんで支えましょう。
「とび箱」はここが大事
とぶとき
とびこすとき
端に両手をつく
とび箱の上面から手がはみだすと、けがの恐れがあるので注意しましょう。両手を後ろに押してとびこしたら、膝を曲げてふわっと着地します。
自分の「からだ」を好きになる
運動の効能はいろいろですが、自分の体を意のままに動かす自律性が自己肯定感や自信につながる面も無視できません。他人と比べる競技としてではなく、自身の体力を伸ばしたり、できることの幅を広げていく楽しみのために体育や運動と向き合えるようになるといいですね。
※この記事は、『楽しく遊ぶ学ぶ げんきの図鑑』(監/中村裕・小学館)から引用して作成しています。
楽しく遊ぶ学ぶ げんきの図鑑
プレNEOシリーズ『げんきの図鑑』は、「子どもの身体能力+運動能力」「子どもの健康」にフォーカスした図鑑です。学校調査などで判明した、子どもに不足しがちのからだの知識や身体能力を強化するために編まれました。
この記事のように、小学校の体育で習得する基本的な運動技能について、ポイントや効果的な練習方法を図説。また、けがや病気の手当て、食事や栄養に関する知識、睡眠・排泄・衛生習慣など、健康な暮らしのための基本情報をしっかり網羅しています。
イラスト/セキ・ウサコ 再構成/HugKum編集部