夫婦という英語の単語はない!?
実は、英語には「夫婦」を言い表す単語は存在しません。日本とは異なる家族観や結婚観が影響しているのかもしれませんが、欧米では、籍を入れないまま事実婚のような形で生活している男女も少なくありません。
夫婦を英語でなんという?
では「夫婦」を英語でいう場合、どのような表現があるのか見てみましょう。
married couple(マリード・カップル)
「couple(カップル)」は、男女などのペアを指します。単に「couple」というだけでも、結婚した「夫婦」という意味もありますが、「恋人」という意味もあります。
そこで、「結婚している」を意味する「married(マリード)」をつけて、「married couple(マリード・カップル)」で「結婚している夫婦」を表します。
使い方・例文
「彼らはご夫婦です」は「They are a married couple(ゼイ・アー・ア・マリード・カップル)」になります。
husband and wife(ハズバンド・アンド・ワイフ)
「husband(ハズバンド、夫)」と「wife(ワイフ、妻)」という単語を組み合わせて、「husband and wife(ハズバンド・アンド・ワイフ)」で夫婦の意味になります。
「husband」の代わりに「man(マン、男性)」を使って、「man and wife(マン・アンド・ワイフ)」ということもあります。
使い方・例文
「この建物の所有者は、夫婦です」は、「The owner of this building is a husband and wife(ザ・オーナー・オブ・ディス・ビルディング・イズ・ハズバンド・アンド・ワイフ)」となります。
item(アイテム)
「item(アイテム)」は「物」という意味。くだけた表現になりますが、夫婦2人でひとつの存在と考えて、「item(アイテム)」を「夫婦」の意味で使う場合があります。ただ結婚していないカップルの場合も同じように使います。
使い方・例文
「彼らは夫婦です」は「They are an item(ゼイ・アー・アン・アイテム)」になります。
lovebirds(ラブバーズ)
日本語で仲の良い夫婦を表す「おしどり夫婦」。これは「鴛鴦(オシドリ)」のオスとメスがいつも一緒にいることにちなんで、生まれた言葉です。
英語ではオシドリではなく、「lovebirds(ラブバーズ)」と呼ばれるボタンインコを表現として使います。ボタンインコは、パートナーに愛情を注ぐことから、おしどり夫婦に合う英語となっているようです。
使い方・例文
「2人は、おしどり夫婦です」は、「They are lovebirds(ゼイ・アー・ラブバーズ)」となります。
happily married couple(ハッピリー・マリード・カップル)
おしどり夫婦と似ていますが、仲の良い夫婦を表す場合は、「幸せ」を表す「happily(ハッピリー)」をつけて、「happily married couple(ハッピリー・マリード・カップル)」と言います。
使い方・例文
「仲良し夫婦に憧れています」は、「I admire happily married couple(アイ・アドマイヤー・ハッピリー・マリード・カップル)」となります。
loveless couple(ラブレス・カップル)
一方で、夫婦関係は続けているものの、お互いの愛情が冷めてしまっている夫婦を「仮面夫婦」などと言います。これに当てはまる英語は、「loveless couple(ラブレス・カップル)」。「loveless」は「愛がない」という意味です。
また「破綻した結婚」を意味する「broken marriage(ブロークン・マリッジ)」も使われます。
使い方・例文
「私の両親は仮面夫婦です」は「My parents are loveless couple(マイ・ペアレンツ・アー・ラブレス・カップル)」です。
DINKs(ディンクス)
共働きで、子どもを作らない夫婦を「DINKs(ディンクス)」と言います。これは「Double Income No Kids」の略で、夫婦2人とも収入があり、子どもがいないという意味の英語です。
使い方・例文
今は子どもを持つつもりはなくても、将来は子どもを持ちたいと考えている場合は、「Double Income No Kids yet(夫婦2人とも収入があり、子どもはまだいない)」を略して、「Dinky(ディンキー)」と呼ぶことがあります。
夫婦ではないカップルを英語でなんという?
付き合っている恋人同士や、結婚を選ばないカップルなど、未婚のカップルは英語で次のようにいいます。
couple(カップル)
日本語では恋人同士を「カップル」と呼ぶように、英語でも未婚で付き合っている男女を「couple(カップル)」といいます。
使い方・例文
「彼らはお似合いのカップルだね」は「They are perfect couple(ゼイ・アー・パーフェクト・カップル)」といいます。
lovers(ラバーズ)
英語では「恋人」を「lover(ラバー)」といいます。複数形の「lovers(ラバーズ)」で、「恋人同士」や「カップル」「恋人たち」という意味になります。
使い方・例文
「彼らは恋人同士です」は「「They are lovers(ゼイ・アー・ラバーズ)」といいます。
relationship(読み方:リレーションシップ)
「relationship(リレーションシップ)」は「関係」「続柄」などの意味がありますが、「恋愛関係」にあることを示す意味も含まれています。ややくだけた表現で、付き合っているカップルを表す言葉です。
使い方・例文
「彼らはカップルですか?」は「Are they in a relationship?(アー・ゼイ・イン・ア・リレーションシップ?)」になります。
夫婦それぞれ(妻・夫)を英語でなんという?
次に、妻と夫をそれぞれ英語でなんというか見てみましょう。
wife(ワイフ)
「妻」の一般的ないい方は、「wife(ワイフ)」です。「妻たち」のように複数形で使う場合は、「wives(ワイブス)」になります。
使い方・例文
「彼女は私の妻です」は「She is my wife(シー・イズ・マイ・ワイフ)」です。
husband(ハズバンド)
「wife(妻)」に対応するのが「husband(ハズバンド、夫)」です。カジュアルな表現で、「hubby(ハビー)」と略して使われることがあります。
使い方・例文
「私の夫は30歳です」は「My husband is 30 years old(マイ・ハズバンド・イズ・サーティ・イヤーズ・オールド)」です。
Spouse(スポウズ)
英語で「配偶者」を表す単語が、「spouse (スポウズ)」です。妻からみた夫も、夫からみた妻も、どちらの場合もあてはまります。
使い方・例文
「私は配偶者ビザを取得しました」は「I got a spouse visa(アイ・ガット・ア・スポウズ・ビザ)」です。
Honey (ハニー)
夫婦や恋人がお互いに呼び合うときによく使われる単語が、「Honey(ハニー)」です。「愛する人」「かわいい人」の意味があります。ほかには「baby(ベイビー)」「sweetie(スウィーティー)」なども使われます。
使い方・例文
「パパ、ちょっとこっちに来て」は、「Honey, come here!(ハニー、カム・ヒヤ)」になります。
英語の「夫婦」はいろいろ
英語で「夫婦」を表現する言葉には、実にさまざまなものがあることがおわかりいただけたと思います。日本はまだまだ古くからの慣習や風習にとらわれがちな面があります。伝統を守ることは大切ですが、欧米のように、いろいろな表現が使われ、さまざまな価値を大切にするようになるといいですね。
文・構成/HugKum編集部