目次
通知表とは?
通知表とは、子どもの学校での学習成績や日常生活について、保護者に通知するためのもの。学期末に学校の先生から子どもに直接渡されるケースが多いですが、学校から保護者に直接通知される場合もあります。
通知表と通知票の違い
昔は「通知票」という呼び名でしたが、現在は「通知表」が一般的。どちらも子どもの成績等を通知する役割であることに変わりはありません。
通知表の呼び方
通知表は、日本全国の地域や学校ごとに別の呼び方で親しまれていることもあります。
通知表の別の呼び方
例えば、「つうしんぼ」「あゆみ」「のびる力」「のびゆく子」などがあります。
通知表が変わった点
小学校の通知表は2020年度より、中学校の通知表は2021年度より変更されました。どんなところが変わったのか確認してみましょう。
通知表の変更点
変更となったのは、通知表の評価の観点です。
小学校の評価の観点
- これまでは4観点…「興味・関心」「思考・判断」「技能」「知識」
- 2020年度から3観点…「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」
中学校の評価の観点
- これまでは4観点…「知識・理解」「技能」「思考・判断・表現」「関心・意欲・態度」
- 2021年度から3観点…「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」
小学校と中学校の通知表の違い
小学校も中学校も違いはなく、3つの観点で評価されるようになり、「主体的に学習に取り組む態度」が加わりました。これはテストの成績以外の、学習への意欲や提出物の対応などのこと。主体的に勉強しようという態度があると、成績に影響するということになります。
通知表の評価ポイント
では、改めてどのようなポイントで通知表の評価が決まるのか見ていきましょう。
知識・技能
主にテストの点数をもとに判断されることが多いです。またテストの結果だけでなく、テストの間違いについて見直す姿勢などについても評価される可能性があります。通知表では「知技」などの欄に記載されています。
思考・判断・表現
「思考・判断・表現」の観点は、いわば応用問題のこと。例えば、英語なら英作文の問題、国語なら「物語の主人公はこのときどのように感じたか記述しなさい」といった問題があてはまります。また授業のなかで学んだことを、自分なりに考えていく力について評価されます。
主体的に学習に取り組む態度
今回の通知表変更で加わった「主体的に学習に取り組む態度」の観点。これは、テストだけでは表れない、学校での学習や活動内容に関すること。例えば、授業で学んだことについてさらに調べて発表するなど。子ども自身が積極的に学ぼうとする取り組みが評価されます。
通知表の見方、読み解くポイント
では子どもから通知表を受け取ったとき、どんな風に評価されているのか、どのように見ていけばいいでしょうか?
観点別評価
上述したように、3つの観点で評価されているのが「観点別評価」です。多くの学校で、「大変よくできました」「よくできました」「がんばろう」のように、3段階で評価されています。
この観点別評価は、「絶対評価」で行われています。クラスや学校のなかで順位がつけられて評価される「相対評価」とは違い、絶対評価ではまわりの子どもとの違いは関係なく、その子ども自身について評価されます。
行動の記録
「行動の記録」の欄には、学習指導要領に沿った項目を反映して評価されています。例えば、自分に与えられた役割をきちんと行うことができたら、「責任感」の欄に〇がつけられます。それぞれの子どものもっとも優れていた行動について〇がつけられます。
所見欄
通知表の所見欄とは、教師からのコメントが記載された欄のこと。観点別評価や行動の記録だけでは見えない、子どもの良い部分について記載されています。また学期中にとくに成長が見られた部分について書かれており、それぞれにとって良かった部分が記載されます。
通知表のコメントの書き方
通知表には、保護者がコメントを記入する欄があります。このコメントは、家での子どもの学習や生活態度のことや、休み期間中の子どもの行動などについて記載するほか、先生からのコメントに対して保護者からコメントを書くこともあります。何を書くかは自由なので、以下のようなことを参考にまとめるといいでしょう。
先生からのコメントに対する感想・意見
通知表の所見欄に記入された先生からのコメントに対して、保護者からコメントを返す形でまとめてもいいでしょう。「学校の授業にしっかりと取り組んでいることがわかり、安心しました」「〇〇の点で成長が見られたようで、嬉しく思います」などと書いていいでしょう。
今後の目標・保護者からの希望
保護者として今度、子どもにどんな風に成長していってほしいか、どんなところをより良くしていってほしいか記載してもいいでしょう。「〇〇な部分が苦手なので、来学期には自分で取り組めるようになってほしいと思っています」「家で〇〇をできるようにサポートしていきたいです」など。
先生への感謝のことば
学校でお世話になっている先生に、日頃の感謝を伝える場として利用することもできます。「1年間お世話になりありがとうございました」「いつも子どものことを気にかけてもらい、嬉しく思っています」のように、お礼を伝えてもいいでしょう。
夏休み・冬休み期間の子どもの様子について
通知表は学校での子どもの様子についてまとめたもの。夏休みや冬休み期間の子どものことは、学校の先生は知ることができません。そこで休み期間中の子どものことについて、通知表のコメントに記載して先生に伝えてもいいでしょう。「毎日ごみ出しの手伝いをしてくれました」「ラジオ体操に毎日行きました」など、子どもの頑張りを伝えてもいいですね。
小学校の通知表に納得いかないときの対処法
もし通知表の結果に疑問を感じたり納得いかなかったりした場合は、どんな風に対処すればいいでしょうか。
先生に質問する
「テストの点数がよかったのに、通知表の評価がイマイチだった」「いつも頑張って授業に取り組んでいるのに、意欲の評価が悪い」など、評価に疑問を感じたときはぜひ先生に聞いてみましょう。成績についてクレームをつけるのではなく、なぜこのような評価になったのか聞いてみると、今後どんなことをすれば成績を上げられるか見えてくる可能性があります。
通知表のコメント欄に記載する
直接先生に聞く以外に、コメント欄に記載する方法もあります。「〇〇の部分は自宅で頑張っていたと思うのですが、何か問題がありましたでしょうか?」などとコメントすれば、面談などの際にその話題について話すきっかけにもなるでしょう。
通知表の保管アイテムのおすすめ
子どもの通知表はしっかり保管しておきたいもの。ぜひファイルなどを用意してまとめていきましょう。
賞状・通知簿収納ファイル
A3ファイルは5枚、A4ファイルは10枚、 B4ファイルは10枚収納できます。通知表のほかに、学校でもらった賞状などもあわせて保存できます。
ビュートンジャパン ファイルDX A4判タテ型
全6色のファイルがあるから、小学校1年生から6年生まで6年間のすべての通知表をまとめて保管できます。厚くてしっかりとした表紙だから、中身を汚れや折れから守ります。
サクラクレパス がんばったファイル
通知表のほか、作文や自由研究など、子どもが頑張ってきた記録をまとめて収納できます。A3サイズの賞状は20枚ほど収納可能。
通知表で子どもをほめて伸ばそう
通知表は子どもの成績を厳しく評価するものではなく、子どもの良い部分を見つけだしてあげる手段のひとつです。悪かった部分を指摘せず、どんなところを頑張っていたのかしっかり見て、ぜひ子どもを褒めてあげましょう。
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文・構成/HugKum編集部