あの文房具で「子どもの箸の持ち方」が上達!【マナー講師直伝】お箸の練習アイディアが楽しすぎ

子どもが美味しそうにご飯を食べる姿を見る。それはママ、パパが幸せを感じる瞬間ですね。大きくなっても、いつも笑顔で食事をしてもらいたい。きっと、皆様そう感じていると思います。子どもにとって食はとても大切なもの。だからこそ、親は子どもが口にする栄養や食材だけでなく、食事のマナーについても伝えてあげたいですね。その一つがおはしの持ち方。今回は、おはしの持ち方の練習を開始するタイミングや方法についてお伝えします。

お箸の練習、いつから始める?

「お箸って何歳くらいから始めるの?」「周りの子はもう使っているから、うちも始めなきゃいけないの?」と練習を始めるタイミングに悩む方もいらっしゃるでしょう。何歳から始めなければいけないという基準はありませんが、目安は3つあります。

・スプーンやフォークを上から握るのではなく、鉛筆を持つように扱うことができること。
・指先の力がついてきたこと。(ボタンを一人でとめられるなど)
・おはしで食べることに興味をもってきたこと。

この3つが揃ったと思ったら少しずつ始めましょう。

子どもに合ったタイミングでスタート

実は私、焦って上の子のお箸の練習に入るタイミングを一度間違えました。上の子はスプーンやフォークを使い始めるのは早かったのですが、鉛筆持ちで食べることがなかなかできませんでした。しかし、通わせていた園でお箸を使い始める子がいたため、私はすぐにお箸の練習を始めてしまったのです。しかし鉛筆持ちができない状態だったので、何度やってもおはしをグーで握るしかしませんでした。そこで一度練習を中断しました。きちんと鉛筆持ちでスプーンやフォークを扱えるようになってから取り組んだところ、少しの練習ですんなりおはしの持ち方を習得しました。

何事もその子にあったタイミングというものがありますね。思えば・・離乳食に入るタイミングも、トイレトレーニングを始めるタイミングも、その子に合わせて進めてきました。一番近くにいるママ、パパだからこそ分かるタイミングを是非見つけてあげてください。

お箸の練習は何から始めたらいいの?

ポイントは2つです。1つ目は練習するおはしを選ぶこと。その子の手のサイズに合ったお箸を選んであげます。お箸の適切な長さの基準は「ひとあた半」と言われます。「ひとあた」とはおはしの長さの単位。親指と人差し指を直角に広げ、指先の間を結んだ長さ。指で鉄砲の真似をするときのイメージでしょうか。その1.5倍が「ひとあた半」です。
子どもが好きなキャラクターのお箸を使ってもいいのですが、プラスチック製のお箸は滑りやすいことがあります。滑り止めの加工がされているか確認してください。

そして2つ目は正しい持ち方を身に付けること。スポーツでもまず“ラケットの持ち方”“クラブの握り方”から入るように、お箸もまずは基本の正しい持ち方ができるようにしましょう。持ち方は写真を参考にしてくださいね。

ダブルクリップで持ち方の矯正が簡単にできる!

持ち方を矯正するお箸を利用するのも良いのですが、私が効果を発揮したと思ったのはダブルクリップです。

大きさ約19㎜のダブルクリップが子ども用のお箸にしっかり挟まり、子どもの指も入りました。気に入ったお箸を練習に使う方はぜひお試しください。

 

私は子どもが正しい持ち方ができたとき、それを子ども自身が目で見て確認できるよう、携帯で写真に撮りました一緒に見て「すごいね!」「カッコいいね!」と声をかけました。 “一緒に喜んでくれた”“正しい持ち方は美しい”という気持ちが子どもの心の中に生まれれば、自分で持ち方を正しくしようという姿勢が芽生えますよ。

続けるポイントは“できた!”の気持ち

成功体験を沢山させてあげましょう。正しい持ち方ができるようになったら、次は目的のものにお箸の先を当てる、目当てのものを掴む、移動すると難易度を上げていきましょう。その時も決して急ぐことなく、確実にできるようになったら次に移りましょう。お箸の練習は集中力を使います。集中力が切れてしまい、お箸で遊ぶ姿が見られたら「今日はここまでできたから、また明日ね!」というように笑顔で切り上げます。私は練習に夢中になりすぎるあまり「ちゃんとやらないならもういい!」なんて言葉をかけてしまいましたが、それではお箸の練習が嫌な時間になってしまいますね。

消しゴムやスーパーボールを掴んで練習してみよう

お箸の練習と言うと大豆や小豆などが思い浮かぶかもしれませんが、最初はお箸から滑り落ちない消しゴムや凹凸のついたスーパーボール、梱包で使用する発泡スチロールなどがお勧めです。

こんなかわいい練習アイテムなら子どももテンションアップ

「掴めた!」「やってみたい!」の気持ちを大切にしましょう。できれば最初のうちは食事の時間と切り離して、練習をするのがお勧めです。
食事中に「今度お箸で何を食べてみようか。」と一緒に目標を決めるのもいいですね。できたときには力いっぱい褒めてあげてください。楽しく、美しい食事の時間が過ごせますように。

赤名 麻由子

シニアマナーOJTインストラクター|キッズマナーインストラクター
一般社団法人マナーOJTインストラクター協会所属。資格取得後、保育園やカルチャーセンターにて子どもたちにマナーを伝える活動を行っている。二児の母

文・構成/赤名麻由子

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