【小学3~6年生の読書感想文】元教員が教える、子供にうるさがられないサポート法とは?

PR

もうすぐ夏休み!長い夏休みですが、気になるのは宿題。特に、ご家庭でのフォローに困るのが「読書感想文」ではないでしょうか。やり方や答えがはっきりしていないので、親はサポートしたくてもどうしたらいのか困りますよね。
難しい年頃の中・高学年の子どもが感想文を書きやすい本、感想の引き出し方を紹介します。今年は今までと違う感想文が書けるかも!?

読書感想文のメインは、自分の考えたこと

今回は、司書教諭資格をもつ元小学校教員が、小学3~6年生に焦点を当てて、読書感想文の本選び、おすすめ本、お家の方のサポート方法についてご紹介していきます。

中学年・高学年となるとおうちの方の干渉を嫌がる時期になってくるので、「私はこのやり方でいいの!」「見ないで!」という子も出てきます。おうちの方がサポートしにくい年頃ですね。

「読書感想文」というと、「登場人物とあらすじをしっかり書かなきゃ!」と捉えるお子さんが多く、物語のあらすじに文章量を割きがちです。しかし実は、読書感想文のメインは、「本を読んで思ったことや考えたこと」なのです。読書を通して、自分の考えを広げたり深めたりしたことを、文章に表すもの、と捉えるとよいでしょう。

中・高学年は社会に目を向けても

「主人公の複雑な気持ちに共感できる」

「自分だったらこんな言葉をかけるだろう」

「遠い国ではそんなことが起きているんだ!自分には何ができるかな」

「この本を読んだ後、周りの人たちへの見方が変わってきた気がする」

「こんな偉業を成し遂げた歴史上の人物がいるのか!自分も好きなことをもっと調べてみよう!」

といったような考えをもてるといいですね。
中学年・高学年では、その後の自分の生活に活かせること、社会に目を向けて考えを深めるものをテーマにするのがおすすめです。

環境、国際社会、多様性に関する本も視野に入れて

読書感想文を書くための本を選ぶのに最も重要なのは、本人が関心をもって読めることです。いやいや読まされているのでは感想をもちにくいですから、お子さん自身が自主的に読めるような本が良いでしょう。

3~6年生におすすめのジャンルは、物語、小説、伝記などです。他にも、環境・歴史・国際社会・多様性などがテーマの教養本もいいですね。
選ぶポイントは、お子さんの心が大きく動くもの。「これから○○していこう、してみたい」と思えるものです。
例えば「主人公が友達関係に悩んでいるところにすごく共感した」「環境問題の本を読んで、自分はゴミの分別やリサイクルをしていきたいと思った」などです。

3~6年生頃になると、好みや読解力には個人差が大きくなってきますので、本の対象年齢はあまり気にしなくても大丈夫です。お子さんが普段読む本と文章量を比較して、無理がなければOK、という程度に捉えましょう。
また、読書感想文のために新たに読むのは必須ではありません。今まで読んだ本の中から選んでも構いませんよ。

中学年・高学年向け かくれたおすすめ作品4選

ここでは、お子さんが自分と重ね合わせながら読みやすい物語に絞って、4つの作品をご紹介します。どれも、課題図書などに選ばれていない、かくれたおすすめ作品です。

「ながいながいペンギンの話」 いぬい とみこ

性格の全く違う双子のペンギンが、力を合わせて困難を乗り越えていくお話です。双子のどちらかに、自分を重ねながら読みやすい1冊です。程よく挿絵があり、3年生になったばかりのお子さんでも読みきれる文章量です。初版が1999年のロングセラー。

「キャプテンはつらいぜ」後藤竜二

主人公の男の子は、野球チームのキャプテン。チームの6年生が辞め、エースも脱退したいと言い出して、キャプテンはチーム存続のために奮闘します。野球やサッカーなど、チームスポーツに力を入れている子なら、「わかる!」と言いたくなること間違いなし。また、上級生やキャプテン、下級生など、それぞれ違う立場の気持ちを考えることにつながります。

「香菜とななつの秘密」福田 隆浩

引っ込み思案な小5の主人公の女の子。その“聞き上手さ”と“観察力”で、学校で様々な秘密に出会います。ページ数は比較的多めですが、短編集となっているので飽きずに読めますよ。高学年の子に見られる葛藤が描かれていて、「自分から話しかけるのが苦手」「人間観察が好き」という子なら特に共感できる場面がたくさんあります。                                                                    

「月と珊瑚」上條 さなえ

沖縄に暮らす6年生の女の子・珊瑚のクラスに、月(るな)という転校生がやってきます。沖縄を舞台に、学力差・貧困問題・米軍基地問題など、様々な社会問題を交えた物語です。

同世代の女の子が主人公なので、子ども目線から見た沖縄の社会問題が感じられます。読み終えた後は、社会で実際に起きていることにも、自然と関心が向くでしょう。

ほどよい距離感でサポートしよう

中学年・高学年になると、“親から教わる”ことに抵抗感を示す子も出てくる年頃です。とはいえ、「それじゃ読書感想文になっていないよ…」と口を挟みたくなることもありますよね。そこで、子どもにウザがられず、親もイライラしない、ほどよい距離感でサポートする方法をご紹介します。

大切なのは、どんなサポートをするか子どもと一緒に決めること。お子さんがどんなサポートを求めているのかお子さんに確認しながら、「○○のやり方、教えようか?」「○○を見て調べるのはどう?」などと提案してみましょう。

学年が上がるにつれ、「自分で決めて、自分で進める力」もつけていきたいところ。
お子さんの意思を尊重しながら、必要な部分だけサポートをしていきましょう。

基本の流れは、構成→下書き→清書

いざ「教えよう!」と思っても、やり方がわからなければ親も困惑してしまいますよね。基本的な感想文の書き方について、把握しておきましょう。 

中学年・高学年の国語で作文や感想文を書く際には、いきなり作文用紙に向かうのではありません。
まず「作文メモ」を作ります。「作文メモ」とは、書き出し・本論・まとめにどんなことを書くのか考えるための構成メモです。読書感想文では、以下のような項目があります。

「書き出し」読んだ本のタイトルや作者、その本を選んだ理由

「あらすじ」登場人物や、おおまかなストーリーの紹介(結末まで紹介しなくてもOK

「自分の考え、体験」その本を読んで自分が考えたこと、どんな場面を読んでそう思ったか、思い出された体験、これからに生かしたいこと、テーマについて調べたことなど

 文章が苦手な子どもには「お手本」を見せてあげる

文章を書くことが苦手なお子さんや、お手本があった方が取り組みやすいお子さんには、書き始める前に、読書感想文の基本形やテンプレートのようなお手本を見せてあげましょう

「読書感想文の書き方」のような本に載っているものや、ネットにあるものでもOKです。最近は、夏休みの宿題に出されるドリルにはさまっていることが多いですよ。

お子さんが「例文を見るのも面倒くさい…」というタイプなら、おしゃべりの話題にしてしまいましょう。「感想文の書き方はこうやって書いてあるでしょ!」と指示するように言ってしまうと、ますます反発する子もいます。
「書き出しってこんな風にすればいいんだね。ママも知らなかったよ」「お話の紹介は結構短く書いていいんだね」など、親も初めて知ったよ、という雰囲気で話題にできるとお子さんも受け止めやすいですね。

「教える」のではなく「感想についておしゃべりする」

親が「教えるぞ!書かせるぞ!」というスタンスだと、子どもが反発する可能性があります。「ママはこの場面好きだなあ。○○ちゃんは?」と、あくまでもおしゃべりするという雰囲気で、自然なアウトプットを促します。

また、書き方(下記にて詳しくご紹介)についても、「~からやりなさい」と指示するのではなく、「こんなやりかたもあるよ」と選択肢を与える程度にしましょう。あくまでも、「考える」「選ぶ」のは子どもです。

 子どもから「書き方がわからない」「教えて」と言われたら、じっくり教える

「自分でやってみようと思ったけど、やっぱり一人で書くのは難しい!」お子さんがそう感じたときが、教えどきです。

「困ったら聞いていいからね」と伝えておき、お子さんからヘルプが出たら、一緒に考えてみっちり教えてあげましょう。

 

作文メモには、付箋を使うのがおすすめ

親子でおしゃべりしながらアウトプットした内容を付箋にメモしておき、それを入れ替えながら構成を作っていくと、作文用紙に書き始めるまでの負担が少ないです。また、以下のような項目についてメモしておくと、構成を作りやすいです。
当てはまるもの・心に残っているものから書き出してみましょう。

 

「書き出し」その本を選んだ理由・タイトルを見て感じたこと・表紙を見て感じたこと・作者について知っていること

「あらすじ」主人公はどんな子・いつ・どこ・どんなことが起きた

「自分の考え」どの場面でどう思ったか・自分に似ているところ・自分だったらこうする・調べたこと・これからやっていきたいこと

心に残っていることなどを付箋にアウトプット

 

付箋を入れ替えて構成メモを作っていきます。

学年によって作文の指導ポイントは異なります。タイトルのつけ方・書き出しの工夫は、お子さんに無理のない範囲内で良いでしょう。

子どもの気持ちを尊重しつつ、見守ろう

学年が上がってくると親からの干渉を嫌がったり、反発する様子が見られたりすることも。しかしそれも、自立への階段を上っている証拠です。

親が望ましいと思う本を選ばなくても、親が理想とする文章にならなくても、叱らず見守ってあげましょう。子どもが「教えて!」とヘルプサインを出せるような、安心した関係性が、一番のサポートかもしれません。

あなたには「低学年向けの感想文の書き方」も

今年は読書感想文に悩まない!元教員がスラスラ書ける画期的方法を伝授【低学年編】
読書感想文のメインは、あらすじではありません 「読書感想文」というと、「登場人物とあらすじをしっかり書かなきゃ!」と、とらえるお子...

文・構成/yurinako

夏休み☆自由研究ハック

編集部おすすめ

関連記事