人気絵本「はじめてのおつかい」はどうして長年愛され、子どもたちに読み聞かせ続けられるのでしょうか。改めてこの名作の魅力と、読み聞かせのコツを児玉ひろ美先生に伺いました。
絵本『はじめてのおつかい』とは
筒井頼子/作 林明子/絵 福音館書店
◆こんな本
みいちゃんは、お母さんに赤ちゃんの牛乳を買う、おつかいを頼まれます。走ってくるお豆腐屋さんの自転車に驚いたり、坂道で転んでお金を落としたり、お店屋さんのおばさんに気づいてもらえなかったり…。子どもはハラハラドキドキしながら、みいちゃんを応援します。
◆読み聞かせのコツ
子どもは、みいちゃんの気持ちに寄り添ってお話を聞きます。必要以上に抑揚をつけたり、臨場感を持たせたりせずに読んでください。裏表紙の絵も、お話の大切なエピローグです。しっかり見せてから表紙に戻りましょう。
◆著者について
著者の林明子さん『おつきさまこんばん』『コンとあき』など、子どもの気持に寄り添う描写を過不足なく、子どもにとって自然に納得のゆくものを描き綴る作者です。また、児童書『魔女の宅急便』(角野栄子・作/福音館書店)の挿絵など、多くの人の心に印象を刻まれていることでしょう。
◆ママパパの口コミ
教えてくれたのは
JPIC読書アドバイザー 台東区立中央図書館非常勤司書。日本全国を飛び回って、絵本や読み聞かせのすばらしさと上手な読み聞かせのアドバイスを、保育者はじめ親子に広めている。鎌倉女子大学短期大学部非常勤講師など、幅広く活躍。近著に『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』(小学館)。
文/HugKum編集部