謎解き感覚で楽しめる『#140字小説』
チャイムに出ると、警察が立っていた。
「あなたの旧友である高橋さんが、先日の同窓会の後、殺害されました」
僕は驚愕した。
「そこで、当日の様子をあなたからもお伺いしたく…」
「ちょ、ちょっと待ってください!」
「はい」
「同窓会があったんですか…?」— ■140字以内の小説■方丈 海 (@HOJO_Kai) December 3, 2020
『#140字小説』は、ミステリー、ホラー、感動する話、ブラックジョークなどバラエティに富んだ161話を掲載。どの話も想像を裏切ってくれるオチが痛快で、この話はどう展開するのだろうと、謎解き感覚で楽しめます。
小学5年生以上で習う漢字にルビがふってあるので子どもでも読むことができ、HugKum編集長の娘さん(小学5年生)もあっという間に読んでしまったそう!
怖い話や大人の表現もあるので、個人的には小学校の高学年以上のお子さん向きかな? と思いますが、展開を想像しながら読むと読解力がアップしそうです。
作者の方丈海さんにインタビュー!「どうやって創作しているの?」
今回、作者の方丈海さんへのインタビューが実現。140字小説がどのように生まれているか、書籍化に当たっての裏話などをお聞きしました。
連想ゲームのようにして生み出すストーリー
HugKum:どんなきっかけで小説の配信をはじめたのでしょうか?
方丈さん:もともと物書きとして活動したいと思っていたのですが、アマチュアが書いた短編や長編をいきなり読んでもらうのは難しいですよね。そこで、140字なら読んでもらえるのではと思い、2年程前からTwitterアカウントで配信を始めました。
HugKum:物語の設定が豊富で驚きました。どうやってストーリーを考えているのですか?
方丈さん:日々の生活や、ネットの記事、SNSで、小説に使えそうな出来事があればメモをしています。そのメモを元に、どうしたら面白くなるか連想ゲームの様に考えを深めていきます。例えば、
朝、パンを食べた→パンは好きだけど、嫌いな人もいる→なぜ嫌いなんだろう?→パンにまつわるトラウマでもあるのか?→パンにまつわるトラウマって…?
という具合です。
細かいしかけを見つける楽しさも♪
HugKum:書籍では、小説のタイトルが本文の下に書かれていて、本文を読んだ後に見ると答え合わせのようでおもしろかったです!
方丈さん:ありがとうございます。答え合わせのようなものや、余白を広げるものもあります。Twitterには140字という文字制限がある都合上、タイトルはコメント欄に後から投稿していました。すると「タイトルが後出しでおもしろい!」と言っていただくようになって。
書籍でも同じように表現するため、目次にもタイトルを入れていません。
HugKum:わ…! 気づかなかったです! 細かい工夫がすごい! 書籍には短編も入っていますね。
方丈さん:書籍化にあたり書下ろしました。短編には140字小説に負けない特別なオチを仕掛けているので、楽しんでいただきたいです。
動画が当たり前の子どもたちに小説の楽しさを知ってもらいたい
HugKum:方丈さんのSNSで「小学生の甥っ子や姪っ子が、ゲームやYouTubeに夢中」という話を拝見しました。そこで方丈さんは、「彼らが出てきてくれないなら、こちらから彼らの視界に入っていきたい」と書いていましたよね。
方丈さん:そうなんです。現在は、子ども達に馴染みのあるYouTubeのショートや、TikTokなどでも140字小説を配信しています。
動画が当たり前の現代の子どもたちにとって、小説は登場人物の顔や声を想像しなければならず、面倒で疲れると思われがちです。でも、プラモデルは完成品をもらうよりも、自分で組み立てる方が楽しいですよね。同じように、小説を読み、頭の中で情景を組み立てる作業の面白さに気づいてほしいと思っています。
HugKum:今後はどんな活動をしていきたいですか?
方丈さん;今後もTwitterをはじめ、各種SNSで投稿を続けながら、短編や長編の作品も執筆していきたいと思っています。
SNSなどのサービスは、いつどんな風になくなるか分かりません。時流に合わせて、世の中に求められるものを提供していきたいですね。
HugKum:今後の作品も楽しみにしています。本日はありがとうございました!
HugKum読者3名に『#140字小説』をプレゼント!
方丈海さんの『#140字小説』を、3名の方にプレゼントいたします。1話を読むのにかかる時間はおよそ30秒。すき間時間にキリ良く読めるので、子育てに忙しいママやパパにピッタリです。ミステリーやブラックユーモアだけでなく、感動する話も隠れているので、気分を変えたい時、スッキリしたい時に是非読んでみてくださいね!
↓↓↓↓↓ご応募はこちらから↓↓↓↓↓
※抽選の結果、当選された方には『#140字小説』を3名様にプレゼントします。
※こちらのプレゼントに応募される場合、事前に発送先となる個人情報の入力と、アンケートへの回答が必要となります(応募時に賞品送付先ご登録フォームとアンケートフォームのご案内があります)。
■応募締切日:2月17日(金)23:59まで
■抽選方法:ご応募いただいた月の翌月以降、HugKum編集部にて抽選を行います。
■発送方法:日本郵便・ヤマト運輸・佐川急便などの配送業者より発送させていただきます。配送希望日時はご指定いただけません。
■個人情報および特定個人情報の適正な取り扱いに関する基本方針:こちらをご覧ください。
<注意事項>
※当選の発表は、賞品の発送をもってかえさせていただきます。落選の方へのご連絡はいたしておりません、ご了承ください。
※応募はお1人様1回とさせていただきます。
※お届け先住所をご登録いただけなかった場合や、ご登録内容に誤り等があった場合には、抽選対象から除外させていただきます。
※抽選に当選された場合、賞品はご応募いただいた日の翌月以降の発送となります。
※賞品の発送は日本国内に限らせていただきます。
#140字小説(ワニブックス)
取材・文/寒河江尚子 構成/HugKum編集部