400年ほど前、小豆島の島民がお伊勢参りに行った途中、奈良で三輪そうめんの作り方を学び、地元に帰って作り始めたとされるのが、小豆島そうめんです。作る工程でごま油を使用し、天日で自然乾燥させて作られる職人の技は、小豆島で長く受け継がれてきました。
それでは、そんな小豆島そうめんの魅力をたっぷりとみていきましょう!
小豆島そうめん、人気ラインナップ
小豆島そうめんの協同組合「島の光」が製造する商品には、多くの種類があります。
島の光 黒帯
特級品とされる「黒帯」は、12月と1月の寒い時期に仕込まれる「極寒仕込み」で作られます。熟練の手延べ職人による製造と、厳重な検査選別に合格したものだけに与えられる称号です。
小豆島そうめん 島の光 特級 黒帯
小豆島そうめんの特級品といえば、こちらの黒帯です。なんと、小豆島手延べそうめんの中でも、全体の生産量のうち2割程度しか生産されていない貴重品です。なくなり次第完売となります!
島の光 赤帯
黒帯よりワンランク下がりますが、一般的なそうめんといえば、赤帯です。手に取りやすい価格で、日常使いにはピッタリです。
小豆島そうめん 島の光 上級 赤帯
ご家庭での普段使いや、気軽な贈答用としても参考にしてください。もちろん手延べでの製法は変わらず、上級品です。
太麺
そうめんの軽い食感と、食べごたえのあるひやむぎを組み合わせた太麺が、新しいそうめんとして登場しました。
小豆島そうめん(太麺) 特級品【黒帯/オリーブ】
太麺は黒帯と、オリーブ、2種類が用意されています。
その他の人気ラインナップ
ユニークなのは、小豆島の特産品であるオリーブの実、レモン、しそ、ごまを練り込んだそうめんです。
まず、色の鮮やかさが秀逸です。この華やかな色が並ぶだけで、お子さんが楽しく食べられそうですよね。風味が香るので、それぞれの違いを確かめてみてください。
小豆島そうめん 3色そうめん【 オリーブ /レモン/しそ】
高級そうめん
お値段が一段上がる高級そうめんは、贈答品にも最適です。
最高級「金帯」
小豆島手延べそうめんのなかでも最高級品とされる「金帯」は、こだわりの素材と、各段に細い極細麺が特徴。そうめんは、細いほど職人の技術が必要とされます。
小豆島そうめん 最高級 島の光 金帯
納められた桐箱は、湿気を防ぐ目的も兼ね、最高級品の風格を漂わせています。
希少品「古(ひね)と、「大古(おおひね)」
最上級品とされるのが「古(ひね)」と呼ばれるそうめんです。貯蔵庫の中で2年間(古)、または3年間(大古)寝かせた希少品です。
保管が難しいそうめんですが、徹底した温度と湿度管理によって、高温多湿の梅雨をも超えることから、コシの強さと、伸びにくさが生まれ、よりおいしく熟成されています。
綺羅の糸 金帯 【古(ひね)物】
古は、冬に作られた新物のそうめんを熟成させたものです。コシが強く、油の匂いが消え、旨味が増す特徴を持ちます。購入後も、風通しの良い、湿気の少ない場所で保管することが大切です。
綺羅の糸 金帯 【大古(おおひね)三年物】
一般に販売される新物のそうめんより、手間暇がかかっているため、ワンランク上のそうめんとして扱われます。管理された倉庫での熟成は、職人による仕事の賜物です。
小豆島そうめんの特徴
ここまでみてきた小豆島そうめんですが、他の産地との違いや、特徴をあらためてまとめます。
日本三大そうめん
奈良の三輪そうめん、兵庫の播州そうめん「揖保乃糸」と並び、日本三大そうめんに挙げられる小豆島そうめん。
どの産地も「手延べ製法」により作られています。
棒状に伸ばした生地を、ねじりながら少しずつ伸ばしていくのは職人の技です。それに対し、機械作りは薄く伸ばした生地をカットして作られます。手延べ製法による麺には、コシとなめらかさ、抜群ののどごしが生まれます。
ごま油
そうめんは麺を伸ばす工程で油を用いますが、小豆島そうめんでは、ごま油を使用することが最大の特徴です。ほんのりと黄色い色も、このごま油が生み出している色。口に入れると、ごま油の風味が口に広がり、コクを与えているのがわかります。
瀬戸内に浮かぶ小豆島では、ごま油や塩が特産品とされ、おいしい小麦粉の産地である讃岐にも近い環境です。また、冬でも晴天が続き、寒風が吹くことから、自然乾燥させるためにはピッタリの条件が揃っていました。農業の休閑期には、そうめん作りがさかんに行われたそうです。
茹で時間は約2分を目安に
おいしい茹で方をチェックして、素材の持つ味を最大限に引き出して味わいましょう。
茹で方
たっぷりのお湯で湯がくことが、おいしさのポイントです。
・材料
(3人分)
そうめん 6束
水 6リットル
・茹で方
【1】鍋に水を入れて、沸騰させてください。
【2】そうめんをほぐしながらバラバラと湯の中へ落とし入れます。
【3】しばらくすると、そうめんが浮きあがり、半透明になります。茹で時間はおおよそ2分を目安にしてください
【4】茹で加減を確かめ、麺をお湯から上げてください。冷製の場合は水でもみ洗い流しながら冷やし、器に盛り付けます。
冷製
定番は、つけつゆでいただく冷製そうめんです。暑い夏に、お好みの薬味と合わせて食べると堪能できます。
温製
温製に仕立てる、にゅうめんは、心まで温まる柔らかさがあります。肌寒い季節だけでなく、夏の疲れた胃腸にも優しく、栄養補給が万全にできます。冷房で冷えたかな、と思った時はにゅうめんで温まるのも、おすすめです。
ぶっかけ
ごま油を効かせた韓国風や、ラー油でいただく中華風、さらには、オリーブオイルならイタリアン風のアレンジができます。具材もハムやチャーシューなど、幅広く自由にのせる楽しみがあります。
小豆島そうめんを、ぜひ日常的に活用して
小豆島で人気のブランド「島の光」には、たくさんの種類のそうめんがありました。高級品から、お手頃価格のものまで、選ぶことができます。島独自の味である、ごま油やオリーブの香りをぜひ味わってみてください。
茹で方は、一度覚えてしまえば簡単です。暑い夏を乗り切るためにも、どうぞご活用くださいね。
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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)