カッターナイフに触れてみよう
若い方達のカッター離れとは?
カッターナイフメーカーのオルファによると、現在の20代〜30代を境にカッターナイフに触れる機会が減ってしまったそうです。完全に使わなくなったわけではありませんが、学校の授業やご家庭で使う機会が減ったり無かった方が増えました。「怖くて使えない」という大人の方の話を実際に耳にしたことがあります。
そして、カッターに慣れていない世代が保護者になると、カッターの使い方を教えることができず、そのお子さんもカッターナイフに触れる機会がないというループが起きてしまう可能性もあります。
お子さん向けのカッターがある
オルファでは子ども向けのカッターナイフ「キッター」という商品を販売しています。
大きな特長は3つ。
1.刃の露出が最小限に
写真をご覧いただきたいのですが、刃が露出しているのは角の数ミリだけです。刃に触れるリスクを最小限にとどめています。
もちろん、刃に触れると切れるので気をつけて使う必要はありますが、起こりうるケガを最小限に留めるための工夫がされています。
2.刃の交換を、より安全にできる設計
上写真の刃は一度折っているのですが、キッターは刃全体をプラスチックで覆っています。それにより刃を交換するときにも安全性が高くなっています。
また、スタンドとして使用できる刃折器が付属しています。側面に刃の幅と同じ穴が空いていて、1ブロック分をその穴に差し込みます。山折り・谷折りをして1つを切り離すと刃折器の中に回収されるようになっています。
3.子どもの手でも握りやすい形状
丸みがあり軽量にしたことで、子どもの手でも握りやすく使いやすい形となっています。
また、刃を入れる向きを変えることで左利きのお子さんが使いやすくすることができます。お子さんのファーストステップにピッタリではないでしょうか?
TSUKURUTOカッター道場で修行をするべし
TSUKURUTOカッター道場は、オルファが運営するカッターナイフの基礎がマスターできる実践式のWebコンテンツです。
直線切りや波切り、円のくり抜きと3段階の切り方が学べる修行シートが用意されています。
修行シートをプリンターで印刷して実際に体験してみました。
小学2年生の娘は、初級の直線切りにキッターで挑戦です。
イラストの中の木の両脇を真っ直ぐに、計8本切りました。切っているときにはじっくりと作業の様子を見守り、指が危ないところに置かれたときにはすぐに指摘をしていました。
切り口にシートを挟み込むと変化が見えます。楽しみながらスキルアップも目指せて、最後には合格証がダウンロードできるので、お子さんのお名前を入れてプレゼントをすると達成感が得られるのではないでしょうか?
適切な刃の長さは?
筆者はついついカッターナイフの刃を出し過ぎてしまうのですが、安全に使うためには、刃を出す長さを気をつけることがとても大切です。
上(キッター):刃先がキッターの本体から出るぐらいにしてください。
下(折る刃式カッターナイフ):折る刃式カッターナイフの刃を出す目安は折線1本分です。それ以上に長く出してしまうと、不意に折れることがあるので危険です。
定規「ユビテクト」を当てて切っていく
カッターナイフの得意技の一つに「まっすぐに切る」ことがあります。そのときには定規を当てて切ることが多いわけですが、あなたはどのような定規をどのように使えばいいかご存知ですか? そして、こんな便利な定規があることもご存知だったでしょうか?
指をガードしてカッターナイフを使える定規
サンスター文具からこの春発売になった「ユビテクト」はカッターで切るときに指先をガードする機能を持った定規です。
目盛りがついている側は線を引いたり測ったりする通常のものに見えますが、定規の上面には立ち上げることができるガードプレートがあります。
定規の厚みのある側にカッターを当てると、ガードプレートが指先を守ってくれるのです。
他にも定規の底に滑り止めとなる細かなマット加工がされているので、線を引くときにも紙を直線にカットするときにも力を発揮します。
高さのある定規がベスト
オルファの広報担当者に問い合わせてみたところ「直線を切る時に使う定規は刃を沿わせる面に、ある程度の高さがあるものを使うのが良い」のだそうです。高さがない場合は、不意に定規に刃が乗ってしまったり、定規自体を傷つけたり削ってしまうこともあるということでした。
まとめ
便利だけれど、使い方を守らないと危ないものは世の中にたくさんあります。「カッターの使い方を学ぶ」はまさにその例の一つではないでしょうか?カッターが使えれば工作の時にも大活躍!安全に使うということはルールを守ることにも繋がります。
オルファが運営している工作サイトツクルトには工作のコンテンツも用意されていますので、TSUKURUTO道場を免許皆伝した際にはぜひそちらにも挑戦してみてください。怪我のない、楽しい夏休みを過ごしてくださいね。
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文・構成/ふじいなおみ