【前編】では、現在ニューボーンフォトグラファーとして活躍しているJosué(ジョズエ)のもろだこずえさんに「ニューボーンフォト」とはどんなものなのか、独特のポージングやその神秘的な魅力を伺いました。
目次
ニューボーンフォトグラファーの神々しい世界観に衝撃を受けた
もろださんは現在、群馬県を拠点に各家庭を訪問して撮影するほか、最近では産院での撮影もスタート。まずはここに至るまでに活動について聞きました。
もろださんが『ニューボーンフォト』と出会ったのは、現在8歳になる第2子の出産後。
もろださん「授乳しながら『Pinterest』で写真を見るのが日課で、そこに出てきたのが海外の『ニューボーンフォト』でした。普通の赤ちゃんの写真とは違い、ポージングされている神秘性とか神々しさを感じる世界観に衝撃を受け、やってみたいなと思ったんです」
経験豊富なはずが初めての挑戦で失敗!
そんな出合いから、数年後に第3子を出産。自分でニューボーンフォトを撮ってみようと、生後25日目にチャレンジしました。撮影してみてどうだったかというと・・・
もろださん「全然うまくできなかったんです。今までカメラマンとして活動してきて、美容やファッション、料理などほとんどのものを撮影し、なんでも撮れていたはず。でもこのニューボーンフォトは見様見真似では撮れませんでした。もちろんポージングなんて無理。大きな挫折でした」
この一件で『ニューボーンフォト』を撮るには知識とスキルが必要だと痛感し、2年間本格的に勉強をします。
2年間本格的に勉強してノウハウを習得
具体的に、どんなことを勉強したのでしょうか。
もろださん「最初に寝かしつける必要があるという前提から、寝かしつけ方など赤ちゃんの扱い方、撮影の際にポージングに持って行くまでの流れなど。学んでみるとそうやってやってるんだ!って。本当に勉強になりました」
赤ちゃんやママの体に関するセミナーも受講
赤ちゃんと産後のママと触れ合う責任を伴う仕事ということで、撮影以外の幅広い知識を習得されたそうです。
もろださん「ニューボーンフォトグラファーは妊娠、出産、産後、新生児期に関する医学的な最新の知識が必要とされます。私が会員の『日本ニューボーンフォトセーフティー協会』では、そこをしっかり勉強した人が資格を取り、撮影前に心配なことがある場合に助産師さんに質問ができたり、フォトグラファー同士でヒヤリハットの共有などができるようになります。より安心安全な撮影を提供し続けていくために大切なことだと思っています」
医学の情報は進歩し続けているので、常に新しい情報を取り入れるようにもしているそう。
撮影を依頼する際はプロフィールや経歴を確認しよう
ニューボーンフォトの人気が高まるにつれ、ネットなどを見ると撮影できるスタジオやカメラマンも増えてきています。でも、大切な赤ちゃんを預ける撮影です。どんなところにお願いするのがいいか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
ニューボーンフォトカメラマンにはこう選ぶ
どんなスタジオやカメラマンを選ぶべきか迷った場合は?
もろださん「先ほどもお話したように、カメラマンとして長年活動してきてスキルがあるはずの私でもニューボーンフォトは撮れなかった。勉強していなければ撮れないのがニューボーンフォトだというのは、しっかりお伝えしたいです。ポージング1つとってもやり方があり、なにより赤ちゃんの体が第一。なので、きちんと勉強されている方を選んだほうがいいと思います。そのためにはホームページやInstagramのプロフィールを見て、どこで勉強をしたのか、何年やっている方なのかを確認することをおすすめします」
ママ自身では無理! セルフニューボーンフォトには注意
最近では小道具を配送してもらい撮影はママ自身がする『セルフニューボーンフォト』もあるようですが、要注意と懸念します。
もろださん「簡単そうに思えるかもしれませんが、『セルフニューボーンフォト』は正直難しいと思います。産後の体も心配ですし、やはり撮影はプロにお願いするのが1番かなと。ニューボーンフォトは生後21日目までに撮影するので、Josuéでは妊娠中に予約していただき、撮影に向けて連絡を取り合うようにしています」
自分で赤ちゃんを撮るときはなにがおすすめ?
ニューボーンフォトは自分自身で撮れるものではありませんが、普段赤ちゃんを撮影する際、少しでもいい写真が撮れたらいいですよね。そこで、せっかくなので「赤ちゃんを撮影するコツ」を質問してみました。
もろださん「コツというより、スマホでどんどん撮影することですね。パパが撮るなら一眼レフカメラでもいいですけど、今のスマホは画質が綺麗ですから。なにより大事なのは機動力! 撮りたいと思ったのをすぐに撮ることが大事かな。じっくりいい写真を撮らなきゃとハードルが上がって撮らないよりも、スマホでどんどん撮ったらいいと思います」
特に新生児期や2か月、3か月の赤ちゃんは日々成長し、顔つきも変わっていきます。「きれいで可愛い写真を残したい!」と写真写りを気にするよりも、今しかない時間を手軽に撮って残すべし!という、参考になるアドバイスをもらいました。
「赤ちゃんを授かったらJosuéでニューボーンフォトを撮りたい」と思ってもらえることが夢
ご自身も11歳、8歳、3歳のお子さんを育てながら、カメラマンとして各地を飛び回るもろださん。日々忙しくしているそうですが、今後の展望を最後に聞かせてもらうと「カリスマを目指しています(笑)」と力強い答えが。さらに……
もろださん「赤ちゃんを授かったらJosuéでニューボーンフォトを撮りたい。と思ってもらえること、そのくらいニューボーンフォトというものが認知されて、妊娠、出産、育児という過程において、ママに寄り添った存在でいられるフォトグラファーでありたいなと思っています。そしてニューボーンフォトを撮った赤ちゃんを成人式まで撮れたら最高ですね」
自身の経験を踏まえながら、ニューボーンフォトについて詳しくお話してくれたもろださん。今後、撮影を考えている方はぜひ参考にしてくださいね。
お話を伺ったのは…
2005年より集英社スタジオにて勤務。2009年に独立し、以降フリーランスとして活動。女性ファッション誌・美容誌の撮影を中心に活動したのち、自身の出産を機にベビー&キッズの雑誌・書籍などの撮影に多数従事するようになる。
2021年よりニューボーンフォトグラファーとして活動開始。2022年春からは活動拠点を東京都から群馬県に移転。群馬のママたちにも”上質で本格的なニューボーンフォト”を体験してほしい。Josuéの撮影が”大変な産後の癒しとご褒美になってくれたら”という思いで活動中。
Josué【公式】Instagram→@josuenewborn
Josué【公式】ホームページ→https://www.josue.jp/
取材・文/長南真理恵