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子どもの「学童」。公立か民間か? 利用してよかった点は? 徹底アンケート
HugKum編集部では、メルマガ会員を対象に学童に関してのアンケート調査を実施しました。
公立と民間ではどっちを利用?
学童で子どもはどう過ごしているの?
そんな気になるポイントを、「来年度小学1年生になる子どもがいるママパパ」「現在学童に通っている(公立・民間どちらでも)、あるいは過去1年以内に学童に通っていた、という子どもがいるママパパ」に分けて質問しました。
以下では、405人のママパパによる回答から見えてきたその実態をお伝えしていきます。
4月から1年生のお子さんを持つママパパに調査!「学童」どうする?
さっそくここからは、「来年度小学1年生になる子どもがいるママパパ」へのアンケート結果をご紹介します。
公立利用か民間利用か?
まず聞いてみたのは、「公立/民間どちらの学童に通う予定ですが?」という質問。
アンケートの結果、「公立」が75%、「民間」が22.2%と、公立が全体の3分の2を超える結果となりました。
次に、「何年生まで通う予定か」「週何日通う予定か」、利用する期間と頻度を訊ねてみました。
すると、期間については「わからない」が46%と過半数近い票を集め、「4年生になるまで」は23.5%、「3年生になるまで」は22.4%との結果に。
頻度については、「5日以上」が57.2%、「3日」が23.4%、「4日」が11.2%の票をそれぞれ集めました。過半数以上の共働き家庭が週5日のフルタイムで働いており、それ以外のご家庭も、週3〜4日で勤務されていることがうかがえますね。
子どもを「学童」に入れるあたり、心配な点は?
お子さんを学童に入れるにあたって、どのようなことを心配に思われているのかも聞いてみました。
すると、多くのご家庭から寄せられたのが、「馴染めるかどうか」といった不安を感じる声。お友だちや上級生はもちろん、「指導員との相性は良いか…」といった不安を抱えている方が多いようです。
馴染めるかどうか。少しでも保育園からの知り合いのいる学童に入れてあげたいです。 [ 男性 ]
子どもが馴染めるか不安。 [ 男性 ]
子どもが慣れるかどうか、疲れがたまらないか、そもそも入れるかどうか。[ 女性 ]
人間関係やどのように過ごしているか。指導員との相性や関係性。 [ 女性 ]
利用経験者に調査!「公立学童」に通う子が7割以上
ここからは、「現在学童に通っている(公立・民間どちらでも)、あるいは過去1年以内に学童に通っていた、という子どもがいるママパパ」へのアンケート結果をお伝えします。
「学童」利用の実態は?
「通っている(通っていた)のは、公立と民間どちらか」という質問には、「公立」に74.2%、「民間」に24.7%の票が寄せられました。こちらでも、「公立」が圧倒的に大多数であることが見て取れますね。
学童に通い始めた学年および、通う頻度についても聞いてみました。
すると、通い始めた学年に関しては「1年生から」に93%もの票が集まる結果に。ほとんどのご家庭がお子さんの入学と同時期に学童を活用し始めていたことがわかります。
通う頻度に関しても、こちらでもやはり「5日以上」が52%と最も多く、「3日」が20%、「4日」が17.4%と続きました。
公立学童/民間学童、それぞれを選んだ理由
では、みなさんはどのような理由で公立/私立を選んだのでしょうか。それぞれ聞いてみました。
まず、公立を選んだ理由としてもっとも多かったのは、「学校が近いから」(51.6%)というもの。次に、「友だちがいるから」(20.9%)、「安いから」(18.5%)が続きます。
民間を選んだ理由としてもっとも多かったのは、「家が近いから」(25.9%)。公立と同様ですね。その次には、「習い事・塾兼用だから」(22.4%)、「友だちがいるから」(20.6%)が続き、「延長時間が長いから」(10.3%)、「送迎つきだから」(7.8%)といった、民間ならではの回答も散見されました。
「学童」でよくする遊びは”外遊び”!嫌なところ、改善してほしいところも
では、「学童」で子どもたちはどのようなことをして過ごしているのでしょうか。こちらもお子さんが学童(公立・民間どちらでも)に通っている/通っていたご家庭に聞いてみました。
子どもたちはどんな風に過ごしている?
お子さんたちが学童でよくする遊びの第1位は、26.5%ともっとも多く票を集めた「外遊び」でした。鬼ごっこや縄跳びのほか、広い館庭のある学童ではサッカーなども。第2位は、11.4%の票を獲得した「工作」。第3位には、9.7%の票が寄せられ「レゴ・ブロック」がランクインしています。そのほか、「マンガを読む」「ボードゲーム」なども。
学童のおやつで好きなものは?
学童におやつの時間がある場合、そこで出されるおやつを楽しみにしている子も多いはず。
なかでも特に目立ったのは、「クッキー」や「アイス」が好きとの声。おやつとして「おにぎり」が出されるといった回答も散見されました。
好きなイベント
多くの場合、学童では季節等に合わせたイベントが催されます。アンケートの結果では、その中でも人気なのは、「誕生日会」や「クリスマス会」。ほか、「ハロウィン」や「夏祭り」が好きとの声もありました。
ここが嫌!気になるところ、改善してほしいポイントは
学童に関する気になるところや改善してほしいポイントを訊ねると、以下のような声が挙がりました。
なにかとアナログな点
学童スタッフとのやりとりが連絡帳形式だったりと、なにかとアナログな点が「不便」といった意見が目立ちました。なかには、公式LINEが用意されていても、まともに稼働されていないといったケースも。
連絡帳形式が古い。メール等にして欲しい。 [ 女性 ]
予定表が紙で提出な点。 [ 女性 ]
人数に対して、部屋が狭い・おもちゃが少ない
学童で預かっている子どもに対して、部屋が狭く、おもちゃ等遊具が少ないといった回答もありました。
人数に対して部屋が狭い。 [ 女性 ]
学童に通う子どもの数が多いので、学童の建物が狭く感じる。 [ 女性 ]
おもちゃの取り合いになっているらしいので、補充してほしい。 [ 女性 ]
出されるおやつが気がかり
おやつの時間があっても、お子さんが嫌いなおやつが出たり、親としては健康面に不安を感じるようなおやつが出たり…おやつの内容を気に掛ける声も少なくありません。
嫌いなおやつが出る。 [ 女性 ]
おやつが市販の添加物の多いものばかり。 [ 女性 ]
プログラミング、英語、運動…「民間学童」は習い事兼用の子も。気になる予算は
学童には、公立だけでなく民間といった選択肢もあります。習い事兼用の民間学童もあるので、習い事を兼ねて通わせているご家庭も少なくないようです。ここでは、そんな民間の学童に関するアンケートの結果をお伝えします。
まず、「学童で習い事を取り入れているか」の質問には、「いいえ」が75.1%、「はい」が24.9%の票が寄せられました。ただ英語指導員など、習い事ではなく最初から標準でついている民間学童もあるそうです。
習い事を取り入れている場合の内容としては、「英語・英会話」(29.4%)がもっとも多く、次に「算数・そろばん」(19%)、「体操」(12%)、「スイミング」(10.3%)と続きます。
票数は少なかったものの、「プログラミング」や「ダンス」なども散見されました。
民間学童といえば、気になるのはやはり月謝。どのくらいの金額がかかっているのかも聞いてみました。
すると、過半数近くの票が寄せられたのは「1万未満」(49.5%)、次いで多かったのは「2万未満」(26.4%)でした。大半の場合が高くても月1〜2万未満で通わせられているようですね。
子どもを「学童」に通わせてよかったことは?
公立・民間にかかわらず、子どもを学童に通わせてよかったと思うこともたくさんあるようです。みなさんからの回答を以下にまとめました。
友だちが増えた
学童に通い始めたことで、「友だちが増えた」と感じている声が多く見受けられました。さまざまな学年・学校の子どもが通っている場合が大半なので、クラス以外の子どもとの交流が増えやすい点は学童のメリットのひとつです。
学年や、学校を超えた友だちができた。 [ 女性 ]
いろんな学校の子と友だちになったこと。 [ 男性 ]
友だちが増えた。自宅に1人にさせるより安心。 [ 女性 ]
安心して仕事ができた
また、学童は大人が見守ってくれる場でもあるので、子どもの放課後中でも「安心して仕事ができた」との声も多数。新しい環境への不安は多少あっても、放課後にひとりで家でお留守番させるよりはずっと心強いはず。
放課後の安全な居場所が確保されて安心して働ける点、友だちと楽しんでいる点、宿題を終わらせてきてくれる点。[ 女性 ]
共働きなので親が帰宅するまで預かってくれ、安心して働くことができた。 [ 男性 ]
宿題をやってくるようになった
また、「宿題をやってくるようになった」ことへの喜びの声も目立ちました。学童内で宿題をやることが習慣づけられている場合、親からうるさく言う必要がなくなるのでとても助かりますよね。
宿題をやってきてくれる。学校とは違う友だちがいる。 [ 女性 ]
宿題を学童で毎日終わらせてくるので、やり忘れがなく宿題をするという習慣ができているところ。 [ 女性 ]
宿題をやりなさい!と言う会話が不要。他の子が勉強教えてくれることも。 [ 女性 ]
長期休みの1日保育では、午前中に30分勉強の時間がある。そこで宿題をやってくる。 [ 男性 ]
その他にも、さまざまな声が
そのほかにも、さまざまな「学童に通わせてよかった」声が寄せられました。特に目立ったのは、学童のなかでも学校に併設された学童に通わせられたご家庭からのもの。学校に残るような感覚で学童に通えるので、より安心して子どもを預けられたようです。
学校に併設だったので下校時に心配はなかったし、仲良しの友だちと一緒に宿題や遊べて楽しそうだった。 [ 女性 ]
学校の敷地内にある学童に通えたので安心して仕事をすることができた。 [ 女性 ]
トラブルで退会した事例も
しかしながら、中には、子ども同士のトラブルや、学童の指導者とのトラブル等を理由に退会してしまった事例もあるようです。
特に公立の場合は、母親が出産で育休に入ると退会しなければいけないルールがあったり、低学年優先で定員になると中学年以降は退会させられてしまったりと、やむを得ず学童を去ったという回答が多く見受けられました。
出産し、育休中は子どもが学童に行く資格が失くなってしまったため。 [ 女性 ]
低学年が優先なので、4年生になったタイミングで落とされた。 [ 女性 ]
子どもが行き渋るようになって行けなくなった。先生の態度が怖いとのことだった。収容人数が多い為に先生たちは大声を出す状態。先生の中には子どもへの関わりについて習熟されていない様子の方がいる。 [ 女性 ]
指導者がとても厳しく・言葉遣いも荒く、よく怒る。教育上の考え方に全く賛同出来ず、子どもも行きたくなくなった。 [ 女性 ]
保護者からの問い合わせなどに対してスタッフの対応が遅い、不親切な態度を何度も経験し、信頼できなくなったので。 [ 女性 ]
先輩ママパパの声を参考に、じっくり検討していきましょう
ここまで、HugKum読者405人へのアンケート調査の結果から、昨今の学童事情をお伝えしてきました。公立・民間どちらにするか、週にどのくらい、どれほどの期間通わせられるか…等々、学童に関して考えなければならないことはたくさんあります。ご検討の際は、ぜひ今回ご紹介したみなさんからの声を参考にしてみてくださいね。
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文/羽吹理美 構成/HugKum編集部