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痴漢は男女どちらも被害に遭う可能性がある
痴漢と言えば、女性が遭遇するイメージがあるかもしれません。それは確かですが、残念ながら、犯罪者は、幼い女児や、男子小学生なども狙います。
「うちの子は男の子だから」と考えず、どう対策をするかが、実際に被害に遭ってしまったときの子供の心を守ります。
今すぐできる痴漢への4つの対策
子どもが危険にさらされないために、どんな対策を取れば良いのでしょうか。
対策1:危ない場所を知り、近づかない
まず、いわゆる「危ない場所」に近づかないことです。電車の中ではドア付近、車両連結の部分など、死角が生まれやすいところに避けましょう。
これは電車に限った話ではなく、公園や駅の付近、学校の周辺など、ひとりになりやすい、暗い場所や死角になる場所に近づかないことが大切です。
対策2:混んでいる電車に無理に乗らない
満員電車は、死角が生まれやすいです。また人々もピリピリしていることが多いので、被害にあっても声をあげにくい場合もあります。
早めの電車に乗る、各駅停車に切り替えるなど、人との距離が取れるような電車がより安全と言えるでしょう。
対策3:防犯ブザーを持つ
防犯ブザーを目につくところにつけると、抑止策になります。なお、個人名がわかる名札等は外に出さないこともひとつの手段です。
ひとりで行動を避けるできる限り、複数で行動することをおすすめします。暗くならないうちに家に帰ることを小さい時から習慣づけておくと、リスクが避けられる可能性が高まります。
対策4:防犯アプリの導入で親が現状を把握する
痴漢やつきまといなど、残念ながら手口は巧妙になっています。「知らないひとにはついていってはいけません」だけでは子どもを守り切れないかもしれません。
など、警察がリリースしている域内の犯罪者、不審者、特殊詐欺情報などを確認できる防犯アプリがあります。
まず、自分の地域の現状を把握した上で、子どもに伝えましょう。
マンションや自治体の貼り紙で掲示されたり、学校のお知らせのプリントに書いてあったりもするので、こまめな確認も重要です。
「人に頼ることをためらわない」「痴漢にあった被害者は何も悪くない」と教える
痴漢は、犯罪です。被害に遭った人は全く悪くありません。
しかし、電車を止めてしまった、自分の服装が悪かったのかもしれないと、自分を責めてしまう人がいるのも現状です。
「おかしいな」と思ったら、すぐに人に頼りましょう。特に、筋力や体格の違う子どもにとっては、一層重要なことになります。
万が一被害に遭ってしまったら、「あなたは悪くない」と伝える。これも、大切な心のケアのひとつです。
近年の公的機関の痴漢対策
2024年、東京都と警視庁の「痴漢撲滅プロジェクトチーム」では、鉄道事業者などと連携し、「令和5年度痴漢撲滅キャンペーン」を1月6日から開始しました。東京メトロなど各鉄道会社も、受験シーズンに警備員の見回りを増やすなど対策を強化しています。
かつては痴漢された女性に対し、二次被害を生み出すような対応が多々ありました。徐々に変わってきていると言えるでしょう。
不用意に子どもが犯罪に遭わないために
もし電車通学ではなくても、1人で遊びに行く時に、習い事の際、不意に遭遇してしまうかもしれません。知識があるだけども、自分を守ってくれるものです。対策を講じれば、わずかだとしてもリスクは抑えられます。
痴漢という犯罪がなくなるのが1番の理想です。現状では、そうもいきません。
だから、適度な知識を身に付け対策をする。これが、今の私たちにできることです。
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文・構成/宇野なおみ