目次
人間じゃない役は、楽しみだなって(ディーンさん)
今作に出演オファーがあった時の感想を教えてもらえますか
やす子さん:子どもの頃から知っていたキャラクターだったので、本当に自分なんかでいいのかなって気持ちもありつつ「うわ、トーマス、あの世界的な? 自分、売れたな~! 嬉しい~」って思いました。
ディーンさん:人間じゃない役は楽しみだなって思いました。そこはドラマではなかなかできない声優ならではの自由度の高さがありますよね。トーマスは自分も子どもの時から親しんできましたが、リニューアルされて絵柄がかわいくなっていて驚きました。
今回お二人が担当する役は、どんなキャラクターですか?
ディーンさん:ぼくの演じる「ウィフ」は、スクラップから新しいものを発明するっていう、SDGsの精神の持ち主ですよね。ゴミになってしまうものをアイデアと労力で新しい可能性を見出すっていう、すごくポジティブなキャラクターだと思います。
やす子さん:ダーシーは仕事に一生懸命で外の世界があまり見えていないっていう感じですよね。友達も欲しいけど、仕事に前のめりになってしまうところは、自分と似てるなって思いました。
絶対にドッキリだ!って、終始不安でした(やす子さん)
これまで吹き替えの仕事はお二人ともあまりないそうですが、普段の仕事と比べて違いなどはありましたか?
やす子さん:普段がその…、水没した車から脱出するとか、警察犬に噛みつかれないよう逃げ切るとかそんな感じなので(笑)。最初にアフレコ用の広いブースへ一人で入れられた時は、これテレビ番組のドッキリじゃないかなって思ったんです。
自分は芸人なので演技の練習もしたことなくてアフレコは難しかったんですが、周りの方々ができるまで優しく教えてくださったので、それはすごくありがたかったです。でもやっぱり終始ドキドキして不安でした…。
ディーンさん:ドッキリで上から何か降ってくるんじゃないかって?
やす子さん:そうです! 爆発するんじゃないかとか、閉じ込められるんじゃないかとか思ってました。だってダーシーが「はいーっ」ていうセリフがあるんですけど、トーマスの映画にそんなのあるわけない! って思いましたから。
あの劇中のダーシーの「はいー」は元々台本にあったセリフなんですね。
やす子さん:はいー、ありがたかったです!
ディーンさん:僕は俳優の仕事でもアフレコは時々あるので、そういう意味ではその経験がいかせるのと、声のトーンコントロールとか、緩急とかボリュームの強弱なんかは音楽活動でやってることが、少しは役にたったのかもしれません。
ディーンさんはやす子さんの吹き替えをどう思いましたか?
ディーンさん:え? 本人を目の前にして言うんですか?(笑)
やす子さん:こんなペーペーの芸人が…、すいません!
ディーンさん:キャスティングがバッチリだと思いましたね。本当にキャラの本質的なところを捉えてキャスティングしてるって思いました。だとしたら、自分も同じように貢献できていたらいいなと思います。
やす子さん:私はディーンさんが先に録られた声を聞きながらアフレコしたんです。最初はディーンさんの声だとは知らずに聞いていて、あまりに違和感がなさすぎてびっくりしました! これが俳優さんなんだと思ったし、逆にプレッシャーもすごかったです。自分にできるのかなって。
ディーンさん:それは嬉しいな!
実際にアフレコをして、印象に残っていることはありますか?
やす子さん:トーマスたちは感情がとても豊かなので、セリフも普通以上にテンションを高くするよう言われました。演技経験も浅い中、難しかったなあという印象です。
ディーンさん:(やす子さんに向かって) 尺にはめるのが難しかったですよね?
やす子さん:難しかったです!
ディーンさん:元々英語のセリフで作られているところに、日本語のセリフをはめているわけですよね。その上オリジナルのキャラクターの性格やテンションをキープしながら日本語でそれを表現するっていうところが、簡単ではなかったなと思います。
自然が大好きな子ども時代
お二人がきかんしゃトーマスを見ていた頃は、どんなお子さんでしたか?
やす子さん:自然の中を走り回っている、虫とか動物が好きな子どもでした。川でナマズを捕まえたり、虫取り網でちょうちょを獲ったりとかしていました。
ディーンさん:僕もカブトムシと、ザリガニと、魚と、トンボと、クワガタと…、
やす子さん:獲ったものを全部言うつもりなのかもしれない!(笑)
ディーンさん:過去の栄光を全部言おうかなと。とりあえず獲ったものは置いといて(笑) 、覚えているのはいつもお気に入りのタオルの端を持ち歩いている子どもでした。タオルのすみっこがお気に入りだったんですね。
二人の共通点は、子どもを思う気持ち
やす子さんは今後、ほかにやってみたいことはありますか?
やす子さん:私はいつか子ども食堂をやりたいって思っているんです。世の中にはお腹いっぱい食べられない子がたくさんいると思うので、親の帰りが遅い子の夕飯を用意して迎え入れる、明るい場所ができたらいいなって思います。
そうなんですね。ディーンさんも毎年「フードドライブ※」などの活動を行っていますよね?
※家庭で余っている食品などを持ち寄り、それらをまとめて地域の福祉団体や施設、フードバンクなどに寄付する活動のこと。
ディーンさん:はい、フードドライブは参加すること自体を楽しみに思う人もいれば、本当に食べ物を必要とする人にもいきわたる活動だと思っています。自分にとって仕事というよりはライフワークとして、今後も続けたいです。だからやす子さんの考えは素晴らしい! まさにそういった思いで、自分もフードドライブをやってきているんです。もしやす子さんが子ども食堂を開かれたら、食料を供給します!
やす子さん:わー、ありがとうございます!すごいです~!
最後に、映画の見どころをお願いします。
やす子さん:大人も子どももどこかに出かけたくなる、何かに挑戦したくなる、そんな素敵な映画だと思うので多くの人に観て欲しいです。
ディーンさん:エンターテインメントとして年齢を問わず、見始めたらどんどん冒険の世界に引き込まれていく、そんな作品になっていると思います。ぜひご家族でご覧になってください。
アフレコイベントレポート
映画公開に先駆け、ゲスト声優二人による公開アフレコイベントが都内スタジオで行われました。
ディーンさんは「身も心もウィフとしてここに立っています! もし実写版のオファーが来たら、 これでイメージが湧くのではないか」と、実写化にも意欲的? な様子で、場を盛り上げました。
一方、「この色では、敵に見つかっちゃうよ〜!」とやす子さん。同じ迷彩服でもいつもとは違った黄色の迷彩柄は、ダーシーのカラーに合わせたもの。
アフレコに挑戦する場面でディーンさんは淀みなくウィフの声をスラスラとあてていきました。その姿を見たやす子さんは「うわー凄いクオリティー、耳が幸せだあ!」と大興奮! やす子さん自身は「はいー!」のセリフを忘れてしまい「あ、ここで『はいー!』だった。緊張する〜」など、イベントは終始和やかに行われました。
トーマスたち「大大大冒険クラブ」が大活躍!
トーマスとパーシーが古い鉱山に行くと、「もしかしてモンスター?!」と思うような不思議な出来事に遭遇します。そしてルックアウトマウンテンにも、その昔鉱山があったという話をウィフから聞き…。
さあ、トーマスたちの「大大大冒険クラブ」の出番です!
映画きかんしゃトーマス 大冒険! ルックアウトマウンテンと ひみつのトンネル
4月19日(金)全国劇場公開
原作/「汽車のえほん」ウィルバート・オードリー
監督 /キャンベル・ブライヤー
脚本 /クレイグ・カーライル、ダニエル・シェアストロム
声の出演/田中美海 越乃 奏 大久保瑠美 古賀英里奈 山藤桃子 山下七海 土師亜文 竹内恵美子
ゲスト声優/ディーン・フジオカ やす子
提供/ソニー・クリエイティブプロダクツ
配給/東京テアトル
配給協力/イオンエンターテイメント
公式ホームページ
© 2024 Gullane(Thomas)Limited.
撮影/五十嵐美弥 ヘアメイク/礒野亜加梨【ディーン・フジオカ】、タカダヒカル(PARADE)【やす子】 スタイリング/渡辺慎也(Koa Hole inc.)【ディーン・フジオカ】、飯嶋久美子(POTESALA)【やす子】 取材・文/苗代みほ