【偏差値33からの逆転中学受験】小6までは黒歴史。塾に通った理由は「みんなが行くから」。こんな僕を変えたものとは?

中学受験

中学受験に向けた模試の偏差値は30台…。こんな僕の何が変わって、どうやって這い上がり、第一志望の中学に合格したかの記録です。

僕がこの記事を書こうと思った理由

今、僕は中学1年生です。第一志望の中学に入ることができました。…こんなこと言ったら、ただの自慢話じゃないかと思うかもしれませんが、そうではありません。

中学受験について振り返ると、自分でも「馬鹿だなぁ」と思うことや「恥ずかしいから思い出したくない!」ということだらけです。

塾では受験が終わるまで一番下のクラスだったから、ずっと友だちにも馬鹿にされていました。はっきりいって、黒歴史です。でも、13年の人生の中で、「僕は変わった」と実感した出来事でもありました。

僕はナマケ者だし、決めたことは守れないし、何一つ続けられない。ツラいことがあればすぐに逃げ出す。そんな自分が好きじゃなかったし、二度とそんな自分には戻りたくはない。だから、「どうして僕が変われたのか」を記録しておきたかったからです。

できれば、親や先生にガミガミしかられて「もうイヤだ! 中学受験なんかしたくない」と投げ出したい気持ちになっている人に、何かの参考にしてほしいと思っています。

僕は塾に通っている間中、母にもすごく苦労をかけたし、自分自身も傷つき、つらい思いをしました。こんな僕の経験が、だれかのために役に立ったらいいなと思って書くことにします。

中学入試当日の朝

第一志望の中学入試当日。僕は、ホテルを出る直前まで、家庭教師の源先生とGoogleミーツで試験の対策をした。それが終わると、国語・算数・理科・社会のテキストを手早くリュックサックにつめ、母と部屋を出た。

学校に向かう道を母と歩いていると、僕たちと同じような親子が学校へ向かって歩いていた。僕がこの道を歩くのは、2度目だ。前回、12月の試験では、周りがやたら気になってしょうがなかった。どの子も、僕よりしっかりして頭がよさそうに見えた。

でも、今回は少しも気にならなかった。母は、いつもと変わらない感じで、どうでもいいことをペラペラと話しかけてきた。そんな母をさえぎるように「ママ、最後にもう一回先生と話してもいい?」と言って、こども携帯を取り出し、電話をかけた。

「どうしたー? 緊張しているのか?」と先生の明るい声。「いいえ…。いや、はい」。「やることはやったんだから、いつもと同じミスはしないようになー」と言われ、「はい」とこたえた。

先生の明るい声が、僕を落ち着かせてくれた。

僕が中学受験をしようと思った、きっかけ

小学3年生の2月。S君と遊ぼうと思って、玄関のインターホンを押すと、「遊べない。今日から塾なんだ」と言われた。それならと近所にあるN君の家に行くと「今日はダメ。塾なんだ」と…。

2人に断られたから、いつもみんなが集まる公園に行った。普段なら7、8人が集まるのに、その日来たのは2人だけだった。「SとNが塾に行くんだって」と言ったら、その場にいたA君から「僕も明日から塾だ」と言われた。

遊び終わった後、家に帰ってすぐに母に「みんな塾に行くんだって」と伝えたら、「へぇ。じゃあ、翔太も行きたいの?」と聞かれた。「みんなが行くんなら、僕も行きたいよ」と言った。

このときの僕は中学受験がどんなものかもわからなかったし、塾がどんなところかも知らなかった。ただ、取り残されるみたいで嫌だった。それに友だちと遊べなくなるのは、つまらないと思った。そんな理由で、僕は塾に通うことにした。

塾に入るには、テストで合格しなければならない

僕は正直いって、どこの塾でもよかった。仲のいい友だちが行っている塾でありさえすれば…。

だから、はじめからA君とT君が通うM塾に決めていた。それにお金を払えば習い事と一緒で、だれでも希望する塾へ入れると思っていた。このときの僕にとっては「塾は、楽しい学校の延長」でしかなかった。放課後に仲のいい友だちと一緒に公園で遊ぶのと何も変わらない感覚だった。

そんな風だから、母と塾の見学会に参加したとき、いきなり「お子さんは3階でテストを受けてください」と言われたのには、ちょっと戸惑ったことを覚えている。「あれ、そんなんあるんだ?」って感じ。

記憶に残っているのは、小学校で受けていたテストとはかなり違っていて、算数なんかはやたら計算問題が多かったことだ。その時の本音は「めんどくさいなぁ〜」だった。

だから適当に考え、答えを書いた。テストを受けていても、僕の中では「塾は勉強するために行くところ」という認識は、まったくなかった。

テスト

僕が自慢できるのは、運のよさだけ

半ばあきらめていた入塾だったが、どういうわけだか入れた。そのいきさつはというと…。

僕の場合、入塾テストがあることは知らなかった。もし、テストがあることを知っていたら、塾には行かなかっただろう。行ったとしてもガチガチに緊張して頭は真っ白で何も解けなかったと思う。

ある意味、何も考えていなかったからよかったのかもしれない。算数の最後の問題なんて、図形と数字が並んでいて正直よくわからなかったけど、「これはクイズだ」と思ったから偶然解けてしまった。その偶然が入塾できるきっかけとなった。

僕は元来、運のいいところがあって、旅行や遠足など何かの行事があるときは、必ず晴れる。たとえ雨予報が出ていたとしても、不思議と晴れたりしている。こんなこともあった。みんなが手に入らないと騒いでいた時期に偶然にも「妖怪ウォッチ」を手に入れた。それも偶然入った店で、見つけて手に入れたのだ。ほかにも運がいいと思う話はたくさんある。だから塾のテストに通った時も、「僕は運がいいからだ」と思ってしまった。

今でも、自分の運のよさを感じることは時折ある。だけど、これにあぐらをかくと、ロクなことにならないことも今は十分にわかっている。

そんなエピソードも、これから記事の中で書いていこうと思います。

今回の「僕の逆転 中学受験」の学びと反省
● 周りの友だちに誘われるように、なんとなく塾に通い始める。→しっかり考えたほうがいい。
● 入塾テストがあるかどうかは、子どもの性格を見て、伝えてほしい。
● 塾に入るなら、算数はがんばったほうがいい。

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執筆/清宮翔太

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