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Q:間違えたり、わからない問題があると大泣きします。どんな声かけをすればよいでしょう。
娘は宿題や学習で間違えたところを直す際、素直に取り組むことができません。わからない問題があったり、間違えた答えにバツをつけたりすると、怒ったり大泣きしたりして手がつけられなくなるのです。
通常ならやり方を聞いて取り組めば、3分もかからず終わらせることができる量です。かんしゃくを起こした娘に対して、どのような声かけや対応をしたらよいでしょうか? (こはぴよさん)
A:「直したら100点だね」と、満点がもらえるようにアドバイスしましょう。

1年生の子どもにとって、先生にバツをつけられたり、赤ペンで指摘されたりするのは、大人が思っている以上にショックが大きいようです。クラスの半分くらいの子は、みんなの前で恥をかいてしまうくらいの衝撃があるみたいですね。赤ペンで指摘した部分を黒く塗りつぶす子もいます。
ですからこの時期に限って、先生たちはバツのつけ方にはものすごく気をつかっています。私の場合、どうしてもバツをつけなければならないときは、その子を呼んで「こういうふうに直したら、花まるをあげるよ」と伝えます。すると、その子はがんばって直してきますし、約束通り花まるをあげると、とてもうれしそうにしています。
このように、1年生は花まると100点が大好きです。たとえ先生に指摘されて直したとしても、結果オーライなのです。そうすれば、子どもは親御さんに「100点もらったよ!」と言えますし、親御さんは「がんばったんだね!」と喜んでくれる。子どもはそれがうれしいのだと思います。

家庭でも、学校と同じように取り組んではいかがでしょう。「間違っているよ」はNGワードです。指摘したくなる気持ちをこらえて、「ここを直したら、100点だね」と伝えるのです。言い方は違いますが、子どもにやり直しをさせことに変わりはありません。直してきたら、「すごいね。全部あってる。花まるもらえるね!」とたくさんほめてあげましょう。それだけで、子どもの自己肯定感も高まります。
宿題でわからない問題が出てきた場合は、親御さんがていねいに聞き取り、一緒に考えることが大切。問題を解くヒントを出すなどして、子どもが自ら答えられるように促しましょう。
ちなみに、2年生に進級するころになると、ほとんどの子どもはバツをつけてもへっちゃらになります。周囲への観察力がつき、失敗してしまった子などを見て、「間違えてもいいのだな」と安心するのかもしれません。2年生になるまで、家庭でも、大らかな気持ちで見守ってあげてくださいね。
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私がお答えしました
低学年の担任経験が豊富で、現在は主幹教諭として教鞭をとる傍ら、先生が読む教育情報サイト『みんなの教育技術』に執筆も行う。
1925年創刊の児童学習雑誌『小学一年生』。コンセプトは「未来をつくる“好き”を育む」。毎号、各界の第一線で活躍する有識者・クリエイターとともに、子どもたち各々が自身の無限の可能性を伸ばす誌面作りを心掛けています。時代に即した上質な知育学習記事・付録を掲載し、HugKumの監修もつとめています。
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イラスト/メイボランチ 構成/天辰陽子
