NHK「スカーレット」最終回まであと2週!息子の病気は治るのか!?  別れた夫婦の仲は? 好評の”朝ドラ”気になる結末のポイント2つ

20199月末にスタートし、半年間にわたって放送されてきた連続テレビ小説「スカーレット」(NHK)が、ついに3/28(土曜)で最終回を迎えます。

戸田恵梨香さん演じる陶芸家・喜美子の波乱に満ちた半生を描いてきたこのドラマ。戸田さんや元夫・八郎役の松下洸平さん、息子・武志役の伊藤健太郎さんらの演技と、水橋文美江さん(「ホタルノヒカリ」など)による脚本が見事で、見る目のある朝ドラファンからも好評を得てきた本作。ヒロインの生きざまと同時に陶器づくりの過程と”自然釉””穴窯”など、その手法も丁寧に描いてきました。そのフィナーレとなる2週間、ラスト10回の展開を願望も交え、予想します。

余命宣告されたひとり息子・武志に奇跡は起きるのか? 骨髄移植のドナーが見つかる?

喜美子と八郎の間に生まれた、ひとり息子・武志は京都の芸術大学を卒業し、喜美子の暮らす滋賀県信楽に帰ってきました。そこで、母親と同じ陶芸家を目指す決意を固めますが、なんという運命の皮肉なのか。まだ若い彼は重い病気になってしまいます。

白血病と言えば、当時は舞台である昭和59年ごろは“不治の病”というイメージ。昭和60年には伝説的な女優・夏目雅子さんもこの病気で亡くなっています。脚本の水橋さんも自身のインスタグラムで「告知もこの時代は本人にはしないのが普通だったそうです。骨髄バンクもありませんでした。医師がドナーを紹介したり探したりすることもありません」とコメントしています。

 

ドラマでは、喜美子もいったん武志には病名を隠していましたが、医師の大崎(稲垣吾郎)に「余命は3年から5年」と告げられ、本人に教える決意を。ショックを受け「ゆっくりしてられへんやん」と言う息子を、喜美子が「絶対死なさへん!お母ちゃんが生かしたる」と力づける場面は、朝ドラ史に残る感動的な場面に。その前に、喜美子が親友の照子(大島優子)に病気のことを打ち明け、「なんで武志やねん。あの子、ええ子やで。何にも悪いことしてへんのに…」と嘆く場面も、涙なしには見られませんでした。

24週では、骨髄移植をするためドナーを探す展開になります。両親の喜美子と八郎、そして喜美子の家族や親しい人たちが協力します。果たしてドナーは見つかるのでしょうか。

そして、離婚した夫婦の関係は? 一周回ってのハーピーエンドを期待!

愛する息子が病気になってしまったので、いったん棚上げになってはいますが、20年近く前に離婚してしまった喜美子と八郎が、再び結ばれるのか?ということも、気になるポイントです。

20年前、八郎が若い女性の弟子から思いを寄せられるということはあったものの、どちらかが決定的な浮気をしたわけではない元夫婦。離れたきっかけは、喜美子が昔ながらの陶器の焼き方である穴窯に取りつかれ、何度、失敗しても借金をしてまで穴窯への挑戦を止めなかったからでした。

別居してからも、千度を超える高温で2週間焼き続けるという喜美子に八郎は「僕にとって喜美子は女や。陶芸家やない。危ないことせんでほしい」と懇願します。しかし、喜美子は夫よりも陶芸家としての挑戦を選びました。そして、喜美子は危険な賭けに勝ち、穴窯で自然釉の色を出すことに成功。八郎は同じ陶芸家として敗北感を抱き、交換日記のような“夫婦ノート”に「喜美子、すごいな」と書き残して、去っていったのです。

 

そのときまだ小学生だった武志が大学に入った頃から、喜美子と八郎は再び顔を合わせることになりましたが、会話は丁寧語で交わし、ぎこちない関係のまま。喜美子はしびれを切らし、結婚前、八郎にグイグイ迫っていったように、再び気安く呼び合おうと言って、八郎をハグしました。

そこから2人は友達のような関係になったように見えますが、酔っぱらって八郎の名前を呼んでいたという喜美子にもまだ思いは残っているでしょうし、八郎にも他に女性がいるようではないので、武志の闘病をきっかけに絆が深まって再びパートナーとなるという結末も…。これは、あと2週間でワンチャンある!?

また、別れた母と父の間にはさまれ、ずっと2人に気を遣ってきた武志の言葉が印象的でした。

「母ちゃんは陶芸家としての道を選んだ。その代わり、大事なものを失ったんや」「時間やない。陶芸家としていったん離れることがお母ちゃんとお父ちゃんには必要やったんや」

陶芸家としてのライバル心と覚悟の違い。年月を経てそんな葛藤を乗り越えた喜美子と八郎が再びベストカップルとなることを期待。もともと八郎は、朝ドラ史上でも指折りの誠実な夫であり優しい父親でもありました。最終回では、家族3人でとびっきりの笑顔を見せてほしいものです。

 

連続テレビ小説「スカーレット」 

【総合】月~土 午前8:00~8:15 (再放送:午後0:45~1:00)

 

 文/小田慶子 

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