小学館の学習雑誌『小学一年生』では、購入者の保護者を対象に「学校のPTAに参加したくない人はどうすべきだと思う?」という意識調査を実施しました。
<< 「どちらともいえない」派と「参加すべき」派が拮抗した調査結果
それぞれの理由を順に紹介していきましょう。
■様々な意見が並んだ、「参加すべき」派
参加すべき派からは、「学校のことや(子どもの)友だち関係を知る良い機会」「先生や保護者と仲良くなったほうが親子ともども、学校生活が楽しくなる」という前向きな意見をはじめ、「子どものために、より良い学校づくりに協力するのは当たり前」「小学生を持つ親の義務だと思う」といった、小学生の保護者なら当然と考える意見が挙がりました。
とはいえ、なかには「どちらかといえば参加したくないですが、子どものためにいつも参加しています」「子どもたちのために嫌でも1回は参加すべき」といった、やや後ろ向きな意見も……。
どうやら「参加すべき」派のなかにも温度差があるようです。
■「参加しなくてもいい」派のママは、意外にドライ
続いて、「参加しなくてもいい」派ですが、「強制すること自体がおかしい」「あくまでも任意のもの。人それぞれいろんな事情がある」という、PTAの考えかたに立ち返る意見や、「無理に参加しても協力的ではないかも」「出られない人を無理に出しても役に立つとは思えない」など、非協力的な保護者に対する諦めの気持ちが込められた意見が挙がりました。
「参加しなくてもいい」としながらも、「参加すべき」派同様、思うところは人それぞれのようです。
■「どちらともいえない」派からは、前向きなコメントが
「それぞれ家庭の事情もある。子どものためもあるが、自分も成長するために一度は引き受けてもよいと思う」「はじめは敬遠したいと思っていたが、参加するといい出会いもあった」といった、前向きなコメントが目立ったのが「どちらともいえない」派でした。
参加したくない人に一定の理解を示しながら、よいこともあるからと参加を促すこれらの声は、「だったらやってみようかな」という気持ちにさせてくれますよね。実際に、「PTAに参加したらママ友ができた」という声もありました。
■働くママのなかにも、さまざまな意見が…
そんななか、「今はほとんどの人が仕事をしているのだから、忙しいというのは理由にならない」(「参加すべき」派)、「参加すべきとしても、仕事の事情で指定されたときに休みを取ることができない人もいる。非正規(で働く人)なら、休みを取ると自分の仕事が危うくなることもある。それを参加するように強いるのはどうかと思う」(「参加しなくてもいい」派)という、働くママに対する真逆の意見がありました。
PTAの活動内容などにもよるのでしょうが、どちらの意見にも納得できる部分があり、なかなか考えさせられます。
あなたはどの意見に近いでしょうか? どの回答からも、頷かされる意見が挙がった今回の調査は、小1ママたちのPTAに対する関心の高さを伺えました。
「参加したくない理由があるのならば、それがなくなるようになるためにも参加して変えていくべき」(「参加すべき」派)、
「参加したくない人が参加しないという意思を少しずつ示していけば、状況が変わるのではないか」(「参加しなくてもいい」派)、
「不要な行事、係はなくせばよい」(「どちらともいえない」派)
など、誰もが納得できる活動に近づけていくための意見が、各回答から出てきたことも大きなポイントでした。
保護者全員が納得のいくPTAの活動にたどり着くのは、なかなか大変な道のりのようですが、子どもの学校生活が豊かになるために努力したいと思う気持ちは、どのママもきっと同じなはず。互いの歩み寄りは、すぐにでも始められそうですよね。
小学館の学習雑誌『小学一年生』2017年5月号・保護者向け別冊HugKumでは、PTAに関する記事が掲載されています。こちらも合わせてチェックしてみてください。
(ライター/香川 妙美)