「習い事をやめたい」と言われたら?自分で決めたことはやりとげてほしい…。

子どもには自主性だけでなく、自分が決めたことに責任をもてる人に育ってほしい。だからこそ、こんな場面に直面すると、どうすべきか迷ってしまいますね。子育てアドバイザーの先生におうかがいしました。

Q:習い事をやめたいと言い出しました。

 年長からピアノを習っていますが、最近、娘がやめたいと言うようになりました。レッスン日のほかに、自宅でも練習しなければいけないことが嫌なのだと言います。練習も私が「やりなさい」と言わないとやりません。もともとは、娘に「どうしてもやりたい」と懇願されて始めたことなのです。自分で言い出したのだから、もう少しがんばって続けてもらいたいのです。そのためにピアノも購入しました。これも続けてほしいと思う理由のひとつです。娘のモチベーションを上げるにはどうしたらよいでしょう。 (K・Fさん)

A:まずは理由を明確に。先生に相談するのもありですよ!

ピアノに限らず、子どもが習い事を「やめたい」と言い出すことはよくあることです。

まずしてもらいたいのは、なぜやめたいのか、その理由を子どもにたずねること。その際、「今まで続けてきたのになぜ?」とか、「せっかくピアノを買ったのに」などと、責め立てるような口調はNG。「どうしたの?」「なにかあった?」などと、できるだけ優しく、穏やかにたずねてくださいね。理由がわかれば、対処のしかたもはっきりするでしょう。

やめたい理由にもよりますが、親御さんが続けてもらいたいと思うなら、習い事の先生に相談するのも一つの手です。先生ももちろんやめてほしくないでしょうから、子どもの気持ちを上手にくみ取ってアドバイスをしてくれるかもしれません。親御さんに相談されることで、先生のほうも、いろいろなことを見直すきっかけにもなるのではないかと思います。

それでも、子どもの気持ちが固いようでしたら、一度やめてみるという選択をしてもいいのかなと思います。「今はちょっと悩んでしまっているようなので、しばらくお休みしたい」と先生に伝えてもいいのです。

子どもの気持ちを聞いたうえで、「お母さんは、あなたが弾くピアノが好きだから」とか、こうなってほしいから弾いてほしいといった、お母さん自身の気持ちも伝えましょう。これはピアノに限らず、どの習い事も同じです。子どもの気持ちを聞く、親の思いも伝える。これができたらこうなるといったメリットも話してあげられるといいですね。

\私がお答えしました/

ぺたほめ医専アカデミー代表・日本心理学会認定心理士
藤田 敦子 先生

ほめて認める独自の「ぺたほめ®子育て術」を提唱し、テレビ出演・出版・講演などで大活躍の子育てアドバイザー。「ぺたほめ®子育て術」によって成長した二人の息子は、最難関大学・京都府立医科大学医学部医学科に現役合格。著書に『母親が変わればうまくいく 第一志望校に合格させた母親がやっている子育て39』(講談社)。藤田敦子オフィシャルブログ https://ameblo.jp/petahome/

1925年創刊の児童学習雑誌『小学一年生』。コンセプトは「未来をつくる“好き”を育む」。毎号、各界の第一線で活躍する有識者・クリエイターとともに、子ども達各々が自身の無限の可能性を伸ばす誌面作りを心掛けています。時代に即した上質な知育学習記事・付録を掲載し、HugKumの監修もつとめています。

『小学一年生』2021年11月号別冊『HugKum』 イラスト/やまのうち直子 構成/天辰陽子

 

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