冬もしっとりプルプルな元気肌で! ママ&子どもの乾燥対策のキホン【皮膚科医監修】

冬もしっとりプルプルな元気肌で過ごそう!ママと子どもの乾燥対策

冬は空気が乾燥する季節。それに伴い、体にもカユカユ症状が出てきがちです。子どもは、かゆいとすぐにかいてしまい、思う以上に悪化させてしまうことも。親子できちんと対策をとって、予防や症状の緩和に努めましょう!

乾燥肌対策は、体の中と外、両方からのケアが大切!

肌の表面が白く粉がふいたようになる、唇が荒れてヒリヒリしてくる、――冬になるとこんな症状が出る人が急増します。これは肌が乾燥しているサイン。冬に肌が乾燥する原因は、空気が乾燥しているためと思いがちですが、他にも2つの大きな要因があります。体内の水分量が減ることと、基礎代謝が落ちることです。
冬は比較的のどが渇きにくいため、水分摂取量が少なくなる傾向にあります。体内の水分が少ないうえに、外気だけでなく室内もエアコンなどで湿度が低い状態にあるため、肌の水分はどんどん蒸発。肌の角質層のバランスが崩れてしまいます。
また、寒いと運動量が減るため、代謝が落ちて皮脂の分泌が減少。皮脂膜と呼ばれる、肌を乾燥や刺激から守ってくれる天然クリームが不足して、肌荒れを起こしやすくなるのです。
特に子どもの肌はデリケート。水分や皮脂を保ち、異物の侵入を防ぐ角質層が大人より薄いため、とても乾燥しやすいのです。肌の乾燥が悪化すると、あかぎれやひび割れなどになり、そこから雑菌が皮膚内に侵入して、とびひやアトピー性皮膚炎を引き起こしてしまうことも。生活リズム、環境、毎日のスキンケア…。ママも子どもも体の中からも外からしっかりケアして、潤いある健康な肌を保ちましょう!

肌の構造、こうなっています!

角質層の中にある次の3つで肌の乾燥を守っています。

皮脂膜

角質層の表面を覆い、皮膚の水分の蒸発を防いだり、外からの刺激を軽減します。

セラミド

角質細胞の間を埋めて、潤いを保ちます。

天然保湿因子

角質細胞の内部に存在し、水分を保持します。

 

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お肌の乾燥度チェック!

□ 湯船の湯やシャワーの温度は高いほう(40度以上)だ。

□ 湯船の中で長時間(10分以上)子どもと遊ぶことが多い。

□ 肌がかさついている部分があると、気になって集中的に洗ってしまう。

□ 体や顔を洗うときは、ナイロ ンタオルでゴシゴシと洗う。

□ エアコンをつけた乾燥した部屋で過ごす時間が長い。

□ ホットカーペットの上で長時間過ごしたり、電気毛布をつけたまま眠ることが多い。

□ あまり水分をとらないほうだ。

1つでも当てはまる項目があったら要注意。乾燥肌でカユカユになる前に、しっかりとケアしましょう!

病院に行く目安は…

かゆくて眠れない、肌にひっかき傷ができている、皮膚の赤みが強く、ただれていたりブツブツが出てきたら、皮膚科を受診しましょう。

予防&症状をやわらげるためのポイント「食べる」「寝る」「遊ぶ」

肌トラブルを起こさないようにするには、肌を強くすることが重要!
子どもの生活の3本柱、「食べる」「寝る」「遊ぶ」のなかで気を付けることを知っておきましょう。

色の濃い野菜をたっぷり食べ、甘いものは控えめに

ビタミンAやCには、皮膚の乾燥を防ぎ、皮膚の再生を助ける働きがあります。カボチャ、ニンジン、ホウレンソウ、ミカンなどに豊富に含まれているので意識して摂取しましょう。逆に、糖類は肌の抵抗を弱め、肌荒れの原因に。ママも子どもも大好きな甘味ですが、食べ過ぎないよう気を付けて。

かゆみが出たときは…

刺激物は血管を拡張させ、かゆみが増す原因に。カレーやエスニック料理などは刺激が強いので、かゆみがあるときはできるだけ避けましょう。

寝つきをよくし、質のよい睡眠をとる

寝ている間に分泌される成長ホルモンは、皮下組織の水分を保ったり、肌の細胞を生まれ変わらせる働きがあります。成長ホルモンは、眠り始めの3時間の間、深い眠りのときに分泌量が増えるため、寝つきよく、深く眠ることが重要です。

寝る前のゲームは厳禁!

寝る前のゲームやスマホは避け、リラックスしてから眠るようにしましょう。リラックス効果の高いお気に入りのアロマでお部屋を満たすのもおすすめです。

寒くても元気に遊び、代謝をアップ!

運動は血行をよくし、新陳代謝をアップ! それは、そのまま肌の代謝にもつながります。また、新陳代謝がアップすれば、乾燥から肌を守る皮脂の分泌も多くなるので、寒さに負けず、外で元気に遊びましょう。

紫外線には要注意

紫外線に当たると角質層がダメージを受けて保湿機能がダウンし、肌の水分が奪われてしまいます。冬でも日焼け止めを塗るなどで紫外線対策を!

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肌の潤いを逃がさない入浴&保湿法ポイント4

毎日何気なく入っているお風呂ですが、入り方次第で乾燥肌になってしまうことも。ここでは、肌の潤いを保つ入浴法を伝授します!

1. 体洗いはお湯につかる前に手でやさしく

お湯につかって体が温まると、熱で肌内の水分が蒸発しやすくなります。バスルーム内をあらかじめシャワーで温めるなどして、体洗いはお湯につかる前に行いましょう。ゴシゴシと洗うのではなく、石けんをよく泡立て、手でやさしく洗うのがポイント。タオルを使うなら肌にやさしく柔らかい天然素材のものがおすすめです。

石けんは低刺激なものを!

ノブ ソープ D(固形タイプ)

肌へのやさしさを追求したきめ細かい泡立ちの石けん。汚れはしっかり落とすのに、洗い上がりの肌のつっぱりなし!

2. 湯上がり後、濡れた体は押さえるようにふく

体をふくときは、タオルで体を包み込み、押さえるようにふきましょう。こすると角質を傷めてしまい、肌が乾燥しやすくなります。

3. お風呂で遊びたがる子も、お湯はぬるめで10分がお約束

高温のお湯につかったり長風呂をすると角質層にある保湿成分、セラミドの機能が崩れて肌が乾燥することに。子どもがお風呂の中で遊びたがっても湯船につかっている時間は10分程度にとどめましょう。湯は38〜39度ぐらいに。

入浴料で入浴後のかさつきを抑えよう

ドゥーエ 入浴料敏感肌用入浴化粧料) 

スクワランやグリセリン、ホホバ油などが配合された低刺激で乳白色の入浴料。入浴後の肌をしっとり滑らかに保ってくれます。

4. 保湿ケアは、入浴後5分以内に!

入浴すると皮膚の脂分が洗い流され、お風呂上がりの肌からは想像以上に水分が逃げていきます。お風呂から上がったらできるだけ早く保湿ローションや保湿クリーム、オイルを塗ってケアしましょう。目安はお風呂上がり5分以内!

保湿は尿素配合がいい!

(左)「ウレパールプラスクリーム」80g
(右)「ウレパールプラスローション10」100ml

ウレパールプラスは、尿素10%のほか、かゆみ止め成分も配合された乾燥性皮膚治療薬(第2類医薬品)。全身はサッと塗れるローションで、ひじやひざ、かかとにはのびがよく、なじみやすいクリームでケアするのがおすすめです。

肌にやさしい、乾燥しない環境づくりを!

部屋の湿度や肌への刺激—、肌を乾燥させないためには暮らしのなかでの心がけが大切。 肌にやさしい生活環境を整えましょう!

部屋の湿度は、50%前後に

乾燥した空気のなかで過ごしていると、肌の乾燥は進み、かゆみもひどくなってしまいます。肌トラブルを防ぐ最適湿度は40〜60%。加湿器を使ったり、部屋に濡れタオルを干すなどで部屋内の湿度を調整しましょう。

肌に直接触れる衣類は自然素材を選ぶ

衣類を着ているだけで肌には〝衣類圧〟と呼ばれる摩擦力がかかるため、繊維の織り方や糸の毛羽立ちで肌を傷めてしまうことも。化学繊維は摩擦力が強いので、直接肌にふれる衣類は、コットンなど、肌にやさしい自然素材のものを選びましょう!

ホットカーペットや電気毛布の長時間使用はNG

熱の刺激も肌を乾燥させ、かゆみを引き起こす原因に。電気毛布を使うなら、寝る前にしっかりと温めておき、布団に入ったらスイッチを切りましょう。また、ホットカーペットや床暖房の上でゴロゴロするのは気持ちがいいものですが、長時間の使用は避けましょう。

気を付けよう!まだある〝乾燥〟が引き金になるトラブル

空気の乾燥によるトラブルは、肌だけではありません。どんなトラブルがあるか、知っておきましょう!

風邪

冬に風邪やインフルエンザが流行する大きな理由は2つ。原因となるウイルスが低温と乾燥を好み繁殖することと、乾燥によって気道粘膜の抵抗力が弱まることです。ウイルスが体内に入らないように手洗いとうがいをしっかりと行い、部屋は乾燥しないように加湿を。また、こまめに水分を補給して気道粘膜の潤いを保つことも大切です。

ドライアイ

眼球表面の涙液の低下と、涙液の蒸発が多くなることで起こるドライアイは、パソコンを使う大人特有のものではありません。乾燥した空気のなかでテレビやゲームに夢中になって瞬きを忘れていると目は乾燥状態に。室内の湿度を最適に保ち、目は1時間ごとに休憩させて。目をこすることが多くなったり、目の充血が見られたら病院へ。

ドライノーズ

鼻の中がカサカサして乾燥感やムズムズ感があったり、鼻水は出ないのに鼻をかみたくなるといった症状が出るのがドライノーズ(乾燥性鼻炎)。症状が進行すると鼻汁がカサブタ状になり、出血・炎症などの原因になります。部屋の加湿はもちろん、濡らしたガーゼを当てたマスクを着用するなどして、鼻を乾燥から守りましょう。

教えてくれたのは…

鈴木みね子先生
皮膚科・形成外科専門のM&Mスキンケアクリニック院長。肌トラブルの適切な治療に定評があり、やさしくわかりやすいケア法を教えてくれる。

 

出典/『小学一年生』 イラスト/後藤グミ 構成/佐藤美喜

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