不妊治療で娘2人を授かりました。3人目が欲しくて夫を説得するも前に踏み出せません【愛子先生の子育てお悩み相談室】

子育ては日々悩みの連続ですね。保育者歴半世紀あまり。常に子どもに寄り添い、ママたちからの信頼も厚い自主幼稚園「りんごの木」の柴田愛子さんが、豊富な経験を元に、悩めるお母さんにアドバイス。

不妊治療で2人の娘を授かりました。3人目が欲しいのですが。。。

3人目を作ろうか悩んでいます。上の子たち2人は不妊治療で授かり、人工授精ではないけれど、それなりに時間やお金がかかりました。妊娠中もつわりがひどかったりしたのですが、もう1人いないと年老いたとき自分が後悔するような気がします。また3人子どもがいることに憧れがあります。

主人は「3人目は、経済的に無理だと思う」とずっと反対していましたが、半年ぐらい前からやっと賛成してくれるようになりました。私も自分の年齢や体力を考えると、3人目を産めるのは今だろうと思っています。しかし2人目を産んでから、夫婦生活はありません。主人との関係も円満とは言えません。

また3人目が産まれたら、上の子たちに手がかけられなくなったり、私自身への負担が増えたりすることを考えると、なかなか前に踏み出せません。(小1&年少の女の子のママ)

大切なのは子どもの数ではなく、家族仲がいいことです

私は“子どもは授かりもの”だと思っています。お母さんは「3人子どもがいることに憧れがあります」と言いますが、どんな憧れかしら? その根拠はどこにあるのでしょう? そこを探ることからはじめてみませんか?

仲のいい3人きょうだいもいれば、仲の悪い3人きょうだいもいます。3人きょうだいがいいのではなく、1人っ子でも、2人きょうだいでも、何人でも、家族仲がいいことが一番大事です。

“自然に3人目が授かれたら産む”と考えみては!?

不妊治療、つわりの不安、子育ての負担、年齢的のこと、経済的のこと等を抱えた上に、ご主人との夫婦生活がない。いろんな問題があります。そもそも、子どもを作るために存在するのがご主人なんですか? お二人が円満にいってこそ授かるのが子どもではないかしら?

今のままでは三人目が生まれても、子育てにご主人の協力は得られないかもしれません。「ご主人との夫婦生活が戻って、3人目を授かれたら産む」と考えてはダメかしら? お母さん自身が、3人目は欲しいけれどなかなか前に踏み出せないというのは、お母さんにも迷いがあるからだと思います。迷いながらの子作りは、子どもにも申し訳ない気がしませんか?

出産・子育ては大仕事なので、もう少しお母さんの気持ちを整理してから、考えてみてはいかがでしょうか。

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教えてくれたのは

柴田愛子|保育者・自主幼稚園りんごの木代表

保育者。自主幼稚園「りんごの木」代表。子供の気持ち、保護者の気持ちによりそう保育をつづけて半世紀。小学生ママ向けの講演も人気を博している。ロングセラー絵本『けんかのきもち』(ポプラ社)、『こどものみかた』(福音館書店)、『あなたが自分らしく生きれば、子どもは幸せに育ちます』(小学館)など、多数。親向けの最新刊に『保育歴50年!愛子さんの子育てお悩み相談室』(小学館)がある。


イラスト/海谷泰水

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