タブー視されてきた子どもと「お金の話」。実はそれが、子どもの「生き抜く力」を養うきっかけに!

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わが子と「マネバナ(お金の話)」をしたことがありますか?親子どころか夫婦でもお金の話をする家庭は少ないようですが…そんな現状に「ちょっと待った!」 マネー教育がはじまる今、タブーだったお金の話をオープンにして、家族みんなで人生の軸を考えるきっかけにしませんか?

小学生のためのマネー本『お金にふりまわされず生きようぜ! レストランたてなおし大作戦』(岩崎書店)の著者、作家で公認会計士の田中靖浩さん。なぜ親子のマネバナが大事なのか、どうして小学生のうちからお金について学ぶ必要があるのかなど、この本に込めた思いと共に話をうかがいました。

親の「マネバナ」度をチェックしてみよう

突然ですが、親の「マネバナ」チェック!以下の項目に、いくつチェックが付きますか?

□「お金の不安」について、わが子に告白したことがある

□「お金の失敗」エピソードで、わが子を笑わせたことがある

□「自分の仕事の内容」をわが子に伝えている

□「お金を稼ぐのは楽しい」とわが子に伝えている

□「100万円の札束」をわが子に見せたことがある

子どもとマネバナができていないとどうなる?

チェックが少ない人ほど、子どもとマネバナができていないはずだと田中さん。そして、その先にはこんな悲劇も起こりうるとか…

 

田中:親の財布から現金を盗むのは悪いことだと分かっていても、オンラインゲームで親のカード番号を入力することは悪いことだと感じられない子どもが増えているようで…中には、勝手に数万円を課金ゲームに払ってしまった小学生もいるそうです

 

--今、学習指導要領の改訂により、小中高校で、順次お金の教育が入り始めています。変化が激しく、先が見えにくい世の中、しかも寿命が延び、働く期間が増える。これから先、そんな時代を生きていく子どもたちにとって、お金と上手に付き合っていくための知識やスキルは、幸せな人生を送るために不可欠なものなのです。

 

田中:子どもたちが生きていく未来は、親にとっても未知の領域。だからこそ、お金については、親子で一緒に話し、考えておくことが重要です。その、きっかけにしてほしいという思いで書いたのがこの本。ぜひ、親子で読んでいただきたいです。

物語でお金を学べる!ドキドキワクワクのユニークなマネー本

子ども向けのマネー本は最近増えてきていますが、この本の他との大きな違いは、物語になっているところ。

田中:ストーリーの方が感情移入しやすいじゃないですか。そして、大事なことを、専門用語を使わずに伝えるにあたっても、この形が一番よかったんです

--ではここで、あらすじをご紹介しましょう。

 


小学5年生のケントの家は、ハンバーグが名物の洋食屋さん。

でも最近、店のお客さんが減ってびんぼうになり、ほとんど口もきかない両親。

そんな彼を救うべく、貯金箱から現れたウサギのウサやん。「おまえが家族を助けるんだ」ケントは不安ながら、「お金」の基本を学びはじめます。

貧困家庭の親友ヒロシと一緒に、ちいさな計画を立てたケント。

そこから、事態は意外な方向へ進んでいきます。

「商売って甘くないよな…」どよーんと落ち込むパパ。

「私はびんぼうなんかに負けたくないの」情けないパパに激怒するママ。

パパとママの関係、レストランの経営、そして家族の運命はいったいどうなる! ?

◆この本の登場人物


--どうですか。このドキドキワクワクのストーリー。一見、「お金の勉強」をするための本とは思えませんよね。まさにそこを、田中さんは狙ったのです。マンガと文章で構成され、大事なポイントにはイラストや図を使った視覚的な解説も。小学校中~高学年からスラスラ読むことができます。

この本で学べるのはお金との付き合い方や会計の基礎。今回、田中さんはあえてそこにこだわったと話します。

 

田中:『かせぐ』と『つかう』を上手く回すことがお金の基本。まずはそこを、しっかり分かりやすく伝えたいと思いました。特に、『かせぐ=働くこと』、それが基本中の基本であるということを伝えたかったので、最近注目されている投資の話題はあえて切り離しました。

『つかう』については、節約というより無駄遣いしないことにフォーカス。そして、もはや避けては通れない『キャッシュレス決済』についても、形のない電子マネーや銀行預金を大小3つの財布に例え、イラストでイメージさせながら注意点を解説しています。

お金は3つの財布に入っていることをイメージしよう

 

さらに本書では、将来の仕事の選び方についても触れています。これからは長く働き続けなければいけない時代。だからこそ、小学生のうちから職業を選ぶ軸を持っていた方がいいと思うのです。

お金を知ることは働き方も考えるきっかけになります

 

お金をかせぐこと、お金をつかうこととはどういうことなのか。それを、小学生相手であっても手加減なしに伝えたかったと田中さん。当たり前だけどなかなか語られないテーマ、現代社会の様相がうかがえるストーリーに、子どもはもちろん、大人もきっと、多くのことを考えさせられるはずです。

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楽しく読んだら、親子でマネバナ!

--この本を届けたい小学生親子へ、田中さんからメッセージをいただきました。

 

田中:子どもたちに伝えたいメッセージは、まさに本書の帯にある言葉。

『お金は大事だけど、もっと大切なことがあるんだよ。この本を読んで「お金の基本」を学んだら、ワクワクする人生を見つけにいこう!』

です。まずは楽しく読んでもらえればいいなと思います。

親御さんには、お子さんと一緒に本書を読んで、前向きになってもらえたらいいなと。本書の舞台を経営が上手くいっていないレストランにしたのも、実はそんな思いからなのです。

親はどうしても、わが子にはいいことばかり言おうとします。お金の不安や失敗については話せていないことが多い。その背景にあるのは、日本に古くからある、お金の話をタブー視する風潮。でも、お金に対する価値観を家族で共有しておくことは、子どもにとってもすごく重要なこと。お金に真摯に向き合うことの大切さを、子供に伝えることになると思うのです。

親子の「マネバナ」が、わが子の未来を生き抜く力を養います。本書を、そのきっかけにしていただけたらうれしいです。

 

--日本のマネー教育は、世界に比べて遅れているという声も聞かれます。田中さんが翻訳に携わったカナダ発の絵本、『おかねをつかう』『おかねをかせぐ』は、なんと、幼児向けのものだったそうです。

お金の知識やスキルは、学校の授業だけで学べるものではありません。わが子の幸せのためにも、これからはこのテーマに、親もアンテナを広げておく必要がありそうです。

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田中靖浩 著/ウサミ 著/秋山貴世 イラスト|岩崎書店|定価1,540円

小学5年のケントの家は、ハンバーグが名物の洋食屋さん。お客が減って、険悪なパパとママ。ウサやんから「お金の勉強」を学び、家族を救うため立ち上がったケント、その結末はいかに……。

お話を伺ったのは…

作家・公認会計士/田中靖浩(たなかやすひろ)
三重県四日市市出身。早稲田大学商学部卒業後、外資系コンサルティング会社などを経て独立開業。会計・経営・マネー分野の執筆・講演といった堅めの仕事から、落語家・講談師との共演まで幅広くポップに活躍中。中小企業やフリーランスの強い味方。「会計の世界史」(日経BP 社)など著作多数。海外絵本「おかねをかせぐ!」「おかねをつかう!」(岩崎書店)の翻訳も手がける。趣味は音楽、B 級グルメ食べ歩き。

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取材・文/鈴木友紀

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