「神」が付く苗字(名字)一挙紹介! 昔は神に仕えていた? 由来や珍しい読み方も!

珍しい苗字(名字)はその由来や人数分布が気になりますね。今回は、神という苗字や「〇神」「神〇」など、神が付く珍しい苗字、人数の多い苗字などをご紹介します。

神という苗字

「神」という漢字は、神に捧げる台を表す「示」と、雷の象形である「申」から成り立ち、天の神や信仰の対象となるものを意味します。

ところで「神」という苗字があることはご存じでしょうか。ここでは、読み方やおよその人数などをご紹介します。

読み

じん・かみ・こう・かん・かなえ・しん・みわ・こお

人数

全国におよそ13,700人いるといわれています。多い地域は、青森県のおよそ5,600人・北海道のおよそ2,300人・東京都のおよそ1,400人・神奈川県のおよそ920人・千葉県のおよそ550人です。

由来はやっぱり神様がらみ?

これらの「神」がつく苗字、由来はやはり神職に関係があるのかどうか気になるところです。

実際はそれぞれの苗字によって、さまざまな由来が考えられるようです。

たとえば「神」という一文字の苗字は、大和国城上郡(現在の奈良県)大神を起源とする三輪氏の子孫であるという説があります。また、神社など信仰の対象が祀られていた場所が「神」のつく地名となり、その地名からとられた苗字もあります。ゆかりの神社や、実際に祖先が神職についていたことからつけられた苗字もあるでしょう。

東北(特に青森)に多い理由

江戸期の藩士に見られる一字姓の慣習と、神職・信仰に由来する姓が結びつき、青森では移住の少なさから血縁集団として定着した結果、「神」一字姓が相対的に多く残ったと考えられます。

① 藩士による「簡略化された一字姓」

江戸時代、弘前藩・八戸藩では武士階層に一字姓が見られ、「神」も藩士の姓として確認されています。短い姓は呼称や記録の簡便化のため採用された例があり、これが地域内で固定化しました。

② 神職・信仰とのつながり

「神」は本来、神社や神主など信仰に関わる家が名乗った例があります。神に仕える立場や、神聖な由緒を示す姓として成立し、それが北日本にも広がりました。

③ 北東北(青森)での人口集中

その後、移動が少ない地域特性もあり、同じ姓が集中的に残りました。「神」は現在も青森県が全国最多で、県内でも多数の分布が確認されています。

「〇神」という漢字2文字の珍しい苗字

「神」で終わる名前は神様のように神々しい雰囲気がありますよね。こちらでは、「〇神」という珍しい苗字をご紹介します。

一神

「いちかみ」と読み、石川県を中心におよそ10人。

秋神

「あきかみ」と読み、長野県を中心におよそ20人。

生神

「いくかみ・いきがみ」と読み、新潟県を中心におよそ20人。

武神

「たけがみ」と読み、千葉県や東京都を中心におよそ20人。

宝神

「ほうじん」と読み、広島県を中心におよそ20人。

米神

「よねかみ」と読み、岡山県や広島県を中心におよそ20人。

火神

「かがみ・ひかみ・ひがみ」と読み、広島県や愛知県を中心におよそ20人。

海神

「うみかみ・かいじん」と読み、兵庫県や群馬県を中心におよそ20人。

水神

「みずかみ」と読み、石川県や静岡県を中心におよそ20人。

家神

「いえかみ・やがみ・やかん」と読み、徳島県や大阪府を中心におよそ30人。

男神

「おがみ」と読み、静岡県を中心におよそ30人。

五神

「ごかみ・ごがみ・ごのかみ」と読み、神奈川県を中心におよそ30人。

稲神

「いながみ」と読み、東京都や岡山県を中心におよそ40人。

恐神

「おそがみ」と読み、東京都・福井県・北海道などを中心におよそ40人。

銭神

「ぜにがみ」と読み、西日本を中心におよそ80人。

楠神

「くすかみ・くすがみ」と読み、滋賀県や大阪府を中心におよそ180人。

龍神

「りゅうじん・たつがみ・たつかみ」と読み、西日本を中心におよそ270人。

山神

「やまがみ・やまかみ・やがみ」と読み、全国におよそ2,900人。

二神

「ふたがみ・ふたかみ・にかみ・ふとがみ」と読み、全国におよそ3,500人。

「神〇」という漢字2文字の珍しい苗字

「神」からはじまる苗字は、神社を連想するような厳粛な雰囲気がありますね。ここからは、「神〇」という珍しい苗字をご紹介します。

神々

「みわ」と読み、岡山県を中心におよそ10人。

神多

「かんだ・かみた・こうだ」と読み、福岡県を中心におよそ10人。

神室

「かむろ・かみむろ」と読み、宮城県や岩手県を中心におよそ20人。

神水

「かみみず・じんすい」と読み、茨城県・神奈川県・三重県などを中心におよそ30人。

神風

「じんぷう・かみかぜ」と読み、関東地方を中心におよそ30人。

神酒

「みき」と読み、熊本県や宮崎県を中心におよそ80人。

神居

「かみい」と読み、全国におよそ120人。北海道・石狩国神居古潭の地名が起源といわれています。

神楽

「かぐら・しがらき・からき・じんらく・しがく」と読み、全国におよそ180人。神前で神楽を披露する地に由来するといわれています。

神余

「かなまる・しんよ・かみよ・かなまり」と読み、全国におよそ220人。

神社

「かんじゃ・じんじゃ」と読み、全国におよそ300人。

神宮

「かみみや・かみや・かなみや・じんぐう・しんぐう」と読み、全国におよそ5,400人。

神岡

「かみおか・かなおか・じんおか」と読み、全国におよそ1,800人。

神沢

「かんざわ・かみさわ・かみざわ・こうざわ・かなざわ」と読み、全国におよそ3,600人。

神森

「かみもり・かんもり・じんもり」と読み、全国におよそ620人。

神里

「かみざと・かみさと・かんざと」と読み、沖縄県を中心におよそ2,800人。沖縄・南風原間切神里が起源といわれています。

神吉

「かんき・かみよし・かみきち・じんきち・しんきち」などと読み、全国におよそ3,900人。

神が付く漢字3文字の珍しい苗字

続いては、漢字3文字の「神」が付く珍しい苗字をご紹介します。

神楽坂

「かぐらざか」と読み、東京都を中心におよそ10人。江戸・神楽坂の地名に由来するといわれています。

神和住

「かみわずみ」と読み、東京都を中心におよそ10人。今の石川県にあたる能登国鳳至郡神和住の地名に由来するといわれています。

神子戸

「みこと」と読み、岡山県や大阪府を中心におよそ20人。

神々廻

「ししば・ししべ」と読み、東京都を中心におよそ20人。千葉県の地名に由来するという説があります。

石之神

「いしのかみ」と読み、鹿児島県を中心におよそ30人。

表神明

「おもてしんめい」と読み、北海道・千葉県・大阪府などを中心におよそ30人。

神来社

「からいと」と読み、山形県・東京都・神奈川県などを中心におよそ20人。

石神井

「しゃくじい・いしがみい」と読み、千葉県を中心におよそ20人。現在の東京都付近にあたる武蔵国豊島郡石神井の地名にルーツがあるといわれています。

若神子

「わかみこ・わかこうじ」と読み、静岡県・神奈川県・山梨県などを中心におよそ40人。今の山梨県にあたる甲斐国巨摩郡若神子の地名に由来するといわれています。

神屋敷

「かみやしき」と読み、全国におよそ70人。

神細工

「かみざいく」と読み、全国におよそ80人。

神奈川

「かながわ」と読み、全国におよそ190人。神奈川県の地名に由来するという説があります。

宇賀神

「うがじん・うかがみ・うががみ・うがかみ・うかしん」などと読み、東日本を中心におよそ6,100人。

神が付く漢字4文字の珍しい苗字

次は、漢字4文字の「神」が付く珍しい苗字をご紹介します。

神多羅木

「かたらぎ・かみたらき」と読み、山口県を中心におよそ10人。

牟田神東

「むたかみひがし・むたがみひがし」と読み、鹿児島県・大阪府・愛知県などを中心におよそ20人。

五龍神田

「ごりゅうかんだ」と読み、広島県や山口県を中心におよそ20人。

牟田神西

「むたかみにし・むたがみにし」と読み、大阪府・宮崎県・鹿児島県などを中心におよそ30人。

下神納木

「しもかんのぎ・しもかんのき・しもこうのぎ・しもこのぎ・しもゆのぎ」と読み、大阪府や和歌山県を中心におよそ30人。

神が付く人数が多い苗字

最後に、神が付く人数が多い苗字をご紹介します。

神田

「かんだ・こうだ・かみだ・じんでん・かみた」などと読み、全国におよそ84,900人。

神谷

「かみや・かみたに・こうや・じんたに・みたに」などと読み、全国におよそ88,400人。

神山

「かみやま・こうやま・かなやま・じんやま・かんやま」などと読み、全国におよそ37,100人。

神保

「じんぼ・じんぼう・じんぽ・かみやす・しんぽ」などと読み、全国におよそ16,900人。

神崎

「かんざき・こうざき・かみざき・かみさき・かんさき」などと読み、全国におよそ24,700人。

神戸

「かんべ・こうべ・ごうど・かんど・かみと」などと読み、全国におよそ20,100人。

神原

「かんばら・かみはら・こうばら・こうはら・かんばる」などと読み、全国におよそ17,700人。

神林

「かんばやし・かみばやし・じんばやし・かみはやし・かなばやし」などと読み、全国におよそ9,000人。

神尾

「かみお・かんお・かんのお・じんお・かんの」などと読み、全国におよそ12,700人。

神野

「じんの・かみの・かんの・こうの・しんの」などと読み、全国におよそ23,400人。

「神」がつく苗字に関するよくある質問

Q. 「神」という苗字は実在するの?

「神(じん・かみ・こうなど)」という苗字は実在します。ただし非常に件数が少なく、全国的にも希少な姓に分類されます。青森県、北海道で比較的多く見られます。

Q. 「神」がつく苗字は珍しい?

「神」が一字で使われる苗字は珍しいですが、「神田」「神谷」「神山」などのように他の字と組み合わさる場合は比較的多く見られます。単独使用は希少、複合姓はやや一般的です。

Q. 「神」がつく苗字の読み方は「かみ」だけですか?

「かみ」以外にも「じん」「こう」「しん」など複数の読み方があります。たとえば「神谷(かみや・かんや・じんや)」のように地域や家系で読みが分かれる場合も多いのが特徴です。

Q. 「神」がつく苗字はなぜ生まれたの?

多くは神社や神域に関わる土地や職業に由来します。神職、神社の近隣、信仰の対象となる土地などから名付けられたと考えられ、日本の信仰文化を反映した姓です。

Q. 「神」がつく苗字はどの地域に多い?

九州や中国地方、また関西を中心に比較的多い傾向があります。特に神社信仰が根強い地域や古代からの文化圏に分布しやすいとされています。

Q. 「神」がつく苗字で多いものはどれ?

比較的多いのは「神田」「神谷」「神山」「神戸(かんべ・ごうど)」などです。いずれも全国的に一定数存在し、日常でも見かける機会がある代表的な「神」姓です。

「神」が付く苗字は意外と多い

「神」が付く苗字をご紹介しました。珍しいものからよく見かけるものまで、たくさんの苗字がありましたね。神々しい字面と響きのこれらの苗字、ちょっとうらやましい気もします。

まわりにこんな苗字の人がいたら、出身地や由来について訊いてみると興味深い話が聞けるかもしれません。

文・構成/HugKum編集部

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