※この記事は、小学館の学年誌『小学一年生』『小学8年生』の協力の下、HugKum内特設サイト「夏休み★自由研究ハック」にて配信された記事をもとに再構成しています。
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ペットボトルを使った自由研究の魅力とは?
夏休みの自由研究、何にしようか迷っているなら「ペットボトルを使った実験や工作」がおすすめです。身近な材料なのに、工夫しだいで楽しくておどろきのある研究ができます。ここでは、ペットボトルを使った自由研究の楽しさやまとめ方のコツを紹介します。
リサイクル×工作する
ペットボトルは、捨てるだけじゃもったいない! 風車、ロケット、水時計などに変身させることができます。手を動かして作る楽しさがあり、環境についても考えるきっかけになります。「ごみが道具に変わる」体験は、子どもの好奇心をぐっと引き出してくれます。
水の力×実験する
ペットボトルに水を入れて、流れる速さを比べたり、水圧を使って動きを観察したりしてみましょう。水を使った実験はわかりやすく、目で見てすぐに反応がわかるのが魅力です。結果を予想してからやってみることで、考える力も育ちます。
まとめ方のポイント
自由研究は「やって終わり」ではなく、「どうだったか」をわかりやすく伝えることが大切です。
タイトル:わくわくする名前をつけよう
写真や絵:作っているところや完成品を載せよう
発見や工夫:うまくいかなかったことも書くと◎
自分の感想:「楽しかった」「びっくりした」などの気持ちも忘れずに
模造紙やノートに順番にまとめていくことで、見ている人にも「やってみたい!」と思ってもらえる自由研究になります。



【低学年】ペットボトルの手作りレンズ

ペットボトルに水を入れるだけで、レンズのようになる実験です。
■材料
ペットボトル(丸い筒状のもの)
水
本
■作り方
【1】ペットボトルに水をいっぱいに入れて、ふたをしっかりしめる。
【2】本の上に【1】をのせ、上からのぞく。そうすると、文字が大きく見える。
『小学一年生』2017年6月号
協力・監修/多摩六都科学館 撮影/岡本好明 構成/桧貝卓哉
【低学年】スライム時計

スライムをペットボトルの中で動かすと、不思議な感覚が味わえます。スライムも手作りするよ!
■材料
【スライム】
ペットボトル
ホウ砂 20g
水 200ml
液体洗濯のり(PVAと表示されているもの) 100ml
お湯(50~60℃くらい)100ml
食紅 少々
ボウル
割り箸
水
ペットボトル
じょうご
ビニールテープ
■作り方
【1】スライムを作る。ペットボトルに水、ホウ砂を入れ、ふたをしてよく振る。
【2】ボウルにお湯と液体洗濯を入れて割り箸で混ぜる。食紅を入れてさらによく混ぜる。
【3】【2】に【1】を20ml入れ、素早く混ぜる。これでスライムが完成!
【4】スライムに水少々を加えて混ぜる。
【5】ペットボトルの口にじょうごをセットし、【4】を流し入れる。
【6】【5】のペットボトルの口に、もう1個のペットボトルと口を合わせ、ビニールテープでぐるぐる巻いてつなぐ。

教えてくれたのは
築地制作所
造形作家(佐々木伸、立花愛子、とりごえ こうじ)と、フリーの編集者(青木智子、神崎典子、木村里恵子)による制作ユニット。「造形と子どもの遊び」をテーマに書籍、雑誌、イベント、テレビなど媒体を問わず活動を展開中。著書に『5回で折れる! 遊べる折り紙』(PHP研究所)などがある。
【低学年】どうぶつメモスタンド

ペットボトルのふたと磁石を使った、メモスタンドを作りましょう。
■材料
磁石(大) 2個
ペットボトルのふた 8個
色画用紙
ビニールテープ
両面テープ
マスキングテープ
■作り方

【1】ペットボトルのふたのあいている側同士を向き合わせて、ビニールテープでとめる。合計4個作る。

【2】【1】を2個ずつ、ビニールテープでとめる。

【3】【2】のそれぞれに、磁石がお互いにくっつく向きになるようにして両面テープでとめる。

【4】まわりをマスキングテープでデコレーションする。
『小学一年生』2018年7月号
工作製作・指導/いしかわ☆まりこ 撮影/岡本好明 構成/戸塚美峰
【低学年】ひんや〜りとろうま★まっちゃフラペチーノ

ペットボトルをシェイカーのかわりにして、フラペチーノを作っちゃおう! 作ったフラペチーノは写真に残して、作り方を自由研究としてまとめてみましょう。
■材料
牛乳 200ml
バニラアイス 200ml
抹茶 大さじ1
生クリーム・チョコレートシロップ 各適量
■作り方
【1】口のひろいペットボトルに、牛乳、バニラアイス、抹茶を入れてふたをし、よく振る。
【2】グラスに【1】を注ぎ、お好みで生クリームとチョコシロップをトッピングする。
『小学一年生』2017年8月号
レシピ・料理監修/神みよ子 撮影/赤坂光雄 構成/和田明子
【中学年】ペットボトルで雲作り

ペットボトルを使って雲を作ってみましょう。この実験では火を使うので、保護者といっしょにおこなってくださいね。
■材料
線香
マッチ
お湯(50℃〜60℃)
炭酸飲料用のペットボトル(1.5Lのもの)
■作り方
【1】ペットボトルに、底から1cm程度のお湯を入れる。
【2】線香に火をつけ、その煙をペットボトルに5秒間程度入れ、ふたをする。
【3】ペットボトルを両手で、力いっぱいつぶす。すると中が透明になる。
【4】両手の力を急にはなす。すると中が白くなり雲が発生する。
【中学年】ペットボトルでマヨネーズ作り

いつも食べているマヨネーズは、ペットボトルを使えば簡単に手作りできます。マヨネーズづくりは、水と油の実験にもなりますよ。
■材料
卵黄 1個
酢 大さじ1
塩 小さじ1/4
油(キャノーラ油など) 150ml
炭酸飲料用のペットボトル
じょうご
※材料はすべて常温にしておいてください。
■作り方
【1】ペットボトルに、卵黄をくずしたものをじょうごで入れる。
【2】【1】 に酢と塩を加える。
【3】【2】のペットボトルにふたをし、3分程度振る。
【4】油を30mlずつ5回に分けて入れ、入れるたびにしっかり振って混ぜ合わせる。
【5】【4】を冷蔵庫で冷やしてから食べる。
【中学年】太陽熱温水器

太陽の熱で水を温める「温水器」をペットボトルで作ります。黒い紙と白い紙をそれぞれ巻いて、温まり方の違いを比べるのもおもしろいですよ。
■材料
ペットボトル(2Lのもの)
大きな箱(ペットボトルを倒して入れられるサイズ)
黒い紙
タオル
アルミホイル
ラップ
セロハンテープ
■作り方
【1】 ペットボトルに水を入れ、ふたをする。黒い紙を巻きつけて貼る。
【2】大きな箱の内側に、アルミホイルを覆うようにして貼る。中にタオルを敷く。
【3】【2】の箱の中に【1】を入れる。
【4】【3】の箱にラップで封をする。
【5】【4】の箱を、太陽の光がよく当たる場所に置く。
【中学年】ガリレオ温度計
見た目も美しい温度計をペットボトルで作りましょう。
■材料
丸いペットボトル(1.5リットルのもの)
小さなガラスビン4個(ふたがしっかり閉まるもの)
ビーズ
大きめのボウル(バケツでも可)
温度計
水
お湯
氷
■作り方
【1】ボウルに水を入れ、温度計で温度を測る。
【2】1つ目のガラスビンにビーズを半分程度入れ、ふたを閉める。
【3】【1】のボウルに【2】のガラスビンを入れ、ボウルの真ん中より少し上くらいに浮かぶようにビーズの量を調整する。
【4】ボウルの水を少し捨て、水の温度が3℃くらい低くなるよう氷を入れて調整する。2つ目のガラスビンで【3】と同じ作業をする。
【5】ボウルの水の温度が3℃くらい高くなるようお湯を入れて調整する。3つ目のガラスビンで【3】と同じ作業をする。
【6】ボウルの水の温度を1つ目のガラスビンよりも6℃くらい高くなるようお湯を入れて調整する。4つ目のガラスビンで【3】と同じ作業をする。
【7】ペットボトルに水を入れ、4つのガラスビンを入れる。気温により、水の温度が変わると、4つのガラスビンの浮き方が変化する。
【中学年】ペットボトルでスノードーム
逆さまにして戻すと、中の飾りがきらきらと舞うかわいいスノードームです。
■材料
ペットボトル(小さいサイズのもの)
水
洗濯のり
スノーパウダー
中に入れる飾り(ビーズやビー玉、スパンコールなど)
■作り方
【1】ペットボトルに水と洗濯のりを7:3の割合で入れる。
【2】【1】のペットボトルにスノーパウダー、ビーズなどの飾りを入れ、ふたをする。
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【中学年】ペットボトルで野菜の栽培

ペットボトルで野菜を栽培することができます。お料理に使った野菜の根っこの部分を育ててみましょう。
■材料
・小松菜や豆苗など根つきの野菜
・ペットボトル
■作り方
①ペットボトルをカットします。
②小松菜や豆苗を、水を入れたペットボトルに挿します。水の量は、小松菜の根をカットした面に触れるくらいにします。豆苗の場合はお豆に触れない程度の高さまで水を入れましょう。
③観察を開始します。ペットボトルを日当たりの良い窓辺に置き、毎日1~2回、水を換えながら記録しましょう。
④さらに観察を続ける場合は、ペットボトルの底に穴をあけて土を入れ、ミニ植木鉢を作ってさらに育ててみましょう。
【高学年】手持ちペットボトルロケット

一度は作ってみたいペットボトルロケット。手持ちで簡単に作れる方法をご紹介します。
■材料
・発泡入浴剤(粒タイプ)
・ペットボトル(500mlの炭酸飲料用)
・レジ袋などのポリ袋
・ビニールテープ
・園芸用支柱(長さ1m程度のものを2本)
■作り方
①1本の園芸用支柱の先に、ポリ袋を巻きつけ、さらにその上からビニールテープを巻きつけて、ペットボトルの栓になるものを作ります。ペットボトルの口よりも少し大きめにするのがポイント。
②ペットボトルに発泡入浴剤を半分ほど入れます。
③水を1/4から1/3まで入れる。
④すぐに先ほどの園芸用の支柱を差し込み逆さまにする。
⑤発泡入浴剤から泡が出て、ペットボトルが飛び出します。
注意点 必ず守りましょう。
必ず人がいない方向に向けること。のぞき込まないこと。
ペットボトルの中に発泡材を入れた状態でペットボトルのふたをすると破裂の恐れがあるのでしないこと。
【高学年】ろ過実験

水をろ過してきれいにする実験です。SDGsの観点を入れてまとめると、充実した自由研究になりますよ。
■材料
ペットボトル(350mlのもの) 2本
砂
小石
活性炭
カット綿
カッター
ビニールテープ
ガーゼ
輪ゴム
泥水
■作り方
【1】ペットボトルの1つは上部をカッターで切り取る。もう1つのペットボトルは下部をーカッターで切り取る。それぞれの切り口をテープで保護する。
【2】【1】の下部を切り取ったペットボトルの口に、ガーゼをかぶせて輪ゴムでとめる。
【3】【2】のペットボトルに、小石、カット綿、活性炭(小石の1.5倍くらいの量)、カット綿、砂の順で敷きつめる。
【4】【1】の上部を切り取ったペットボトルに【3】のペットボトルに重ねる。
【5】上から泥水を流す。下に落ちてきた水がどうなったのか観察する。
【高学年】ペットボトルとアルコールを使って雲を作る実験
ペットボトルの中に雲を作ることができます。どこでも手に入る材料で手軽に作れるため、ぜひチャレンジしてみてください。
■材料
・500mlのペットボトル
・炭酸キーパー(100円ショップやホームセンターで売られている)
・アルコールスプレー(手指消毒用など)
■作り方

①ペットボトルの中にアルコールスプレーを吹き掛けます。中に水滴がしっかりとつくぐらいたくさん吹き掛けてください。

②ペットボトルに炭酸キーパーをつけて、ポンプを押して中に空気を入れていきます。ポンプがこれ以上押せなくなるまで、しっかりと空気を入れてください。ペットボトルの中の空気が圧縮されて気圧が高い状態になります。

③ペットボトルを少し両手で持って中の空気を暖めます。炭酸キーパーのキャップをいっきに外すと「ポン!」という音とともにペットボトル内に白いもやもやの雲ができます。
④しばらくすると雲は消えてしまいますが、同じペットボトルで何度も作ることができます。雲ができにくくなったときは、アルコールスプレーをもう一度吹き掛けてみてください。雲は白いので、白い壁の前ではなく黒いものの前で実験すると、よく見えます。

【高学年】甘いトマトの見分け方

プチトマトの甘さを調べる実験です。
■材料
プチトマト
砂糖
水
ペットボトル(1Lのもの)
カッター
■作り方
【1】ペットボトルのラベルを取り、上部をカッターでカットする。
【2】【1】のペットボトルに水をいっぱい入れ、プチトマトを加える。砂糖を少しずつ入れて混ぜ、トマトの浮き具合を観察する。
【3】プチトマトを浮かんできた順に並べて、味を調べてみる。
【高学年】飲んだペットボトルの数調べ

飲んだペットボトルの数を調べる自由研究です。
■やり方
【1】家で出るペットボトルの数を数え、記録する。毎日、1週間ほど続ける。家族別、ペットボトルの量別に数えるとよい。
【2】1週間経ったら、ペットボトルを減らす工夫をし、ペットボトルの数を再度数えて記録する。 【3】1週間でどれだけペットボトルを減らせたか、または減らなかったかを検証する。
『小学一年生』2021年7月号別冊『HugKum』
構成・文/神﨑典子 写真/服部雄一郎
【高学年】ペットボトルの顕微鏡
ペットボトルが顕微鏡に大変身! いろいろなものを見てみましょう。
■材料
ペットボトル(500mlのもの)
透明なガラスビーズ(直径2〜3mmで穴があいていないもの)
キリ
カッター
セロハンテープ
■作り方
【1】ペットボトルのふたの中央に、用意したガラスビーズよりも少し小さい穴をキリなどで開ける。
【2】【1】で開けた穴の内側にビーズをはめ、セロハンテープでとめる。
【3】ペットボトルの上から5cmくらいのところをカッターで切る。
【4】【3】のペットボトルの下の部分から、タテ1.5cm、横2cmくらいの長方形をカッターで切り取る。
【5】観察するものを【4】に乗せ、セロハンテープで貼り付ける。
【6】【3】の内側に【5】を固定する。
【7】【1】のふたを閉めながら、ピントを合わせて観察する。
ペットボトルは自由研究にぴったり
ペットボトルを使った自由研究のアイデアを紹介しました。ペットボトルなら簡単に手に入るので、すぐに自由研究をはじめられます。今年の夏の自由研究として、チャレンジしてみませんか。
<協力誌>
1925年創刊の児童学習雑誌『小学一年生』。コンセプトは「未来をつくる“好き”を育む」。毎号、各界の第一線で活躍する有識者・クリエイターとともに、子どもたち各々が自身の無限の可能性を伸ばす誌面作りを心掛けています。時代に即した上質な知育学習記事・付録を掲載し、HugKumの監修もつとめています。
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文・構成/HugKum編集部