手の荒れには血行促進がポイントだった
子育て中は何かと手荒れがひどくなりますよね。しかも、これからの季節は乾燥などが原因で、ひび・あかぎれ・しもやけなどの症状が悪化する恐れもあります。
そこで今回は、ユースキン製薬の工場がある富山県で開催された『ハンドエキスポ 2022 in 富山』にお邪魔して、日ごろのハンドケアで役立つマッサージを学んできました。
聞けば同社は、2000年(平成12年)ごろからハンドマッサージを医師監修の下で普及させようと努めているとの話。その理由は、ハンドケアクリームには効果的な使い方があるからなのだとか。
「しもやけなどの症状は、寒さなどにより血管が収縮して、血行障害が起きた状態と言えます。保湿だけでなく日ごろからの血行促進も大切になってきます。
その意味で、スキンケアクリームを使う場合は塗布(とふ)ではなく塗擦(とさつ)する、要するに、よくすり込んでいただきたいです。
ハンドマッサージとクリームを組み合わせれば、血行促進だけでなく、まんべんなく手の全体にクリームを塗り広げられます」(五嶋文乃さん)
後ほど詳しく紹介しますが、ハンドマッサージを兼ねてハンドクリームを手に塗ると、爪の周りや指のまたなど、おろそかにしがちな箇所にしっかりとケアが行き届く感覚があります。クリームの使用はマッサージを兼ねると効率的であり効果的なのですね。
セルフハンドマッサージの方法
実際に、ハンドマッサージをどのように実践しながらクリームを広げればいいのでしょうか。
指先から第一関節くらいの量のクリームを使う
まず、ハンドマッサージに必要なクリームは、人差し指の指先から第一関節くらいまでの量になります。手荒れがひどい場合は指先から第二関節くらいまでの量を使います。
クリームを手の甲に乗せ甲同士を重ねる
人差し指に取ったクリームを反対の手の甲に乗せて、甲同士を重ね合わせます。クリームの色が甲の上で目立たなくなるまで甲同士をこすり合わせ、クリームを塗り伸ばしてください。
手のひらを使って手の甲をこする
一方の手のひらで、もう一方の手の甲を覆い、互いにこすり合わせクリームを塗り伸ばします。何度かこすり合わせたら左右を交代します。
手のひらで指をつかんでこする
一方の手の指を、逆の手のひらで1本ずつ包んで、バイクのハンドルにあるアクセルをふかすように、クリームを塗り伸ばします。
皮膚の一部である爪の周りも押しながらマッサージします。5本の指を終えたら左右を交代します。
左右の指同士を組んでこする
左右の指同士を交互に組んで交差させ、指のまたにクリームを塗り伸ばします。五嶋さんいわく、指のまたは意外に乾燥しやすいのだとか。
親指と人差し指の付け根の間を押す
最後は、親指と人差し指の間にあるつぼを反対の手の指で押します。肩こりなどに効くと言われる合谷(ごうごく)のツボですね。心地良い強さで押したら、左右の手を交代させます。
以上を毎晩、寝る前に実践して、できれば手袋をはめて寝ると効果を実感できるそうです。
『ハンドエキスポ 2022 in 富山』のブースで筆者が実践してみると、手のひらの水分量が33.9%(乾燥状態)から48%(しっとりうるおい状態)まで上がりました。
親子で寝る前にベッドサイドで実践すると、親子のスキンシップにもつながると言います。
何かと手荒れがひどくなるこれからのシーズン。パパ・ママと子どもでぜひ、ハンドマッサージを兼ねたうるおいケアを実践してみてください。下の動画の歌にあわせて、楽しくケアしてみてくださいね。
▼ちやほやおててさま
▼ちょんまげさんがにげた
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話を聞いた人
取材・写真・文・構成/坂本正敬